アイテム番号: SCP-2924
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-2924サンプルは、SCP-2924-1の収束点近くに建設されたサイト-201のバイオセーフティレベル3実験室に保管されます。SCP-2924-1実体は、現地の医療スタッフによりSCP-2924感染が完全に解消されたとみなされるまでサイト-201のヒト型生物封じ込めチャンバーに留められ、その後クラスA記憶処理を施され出身地へと戻されます。発見されたSCP-2924-1実体の回収、過去のSCP-2924-1実体の監視、SCP-2924感染爆発の可能性の評価に加え、存在するならばSCP-2924の発生源を特定するために機動部隊ガンマ-8 (“風船男”) が割り当てられています。
説明: SCP-2924は主にホームレス等の住所不定者に発生する1異常な呼吸器感染症です。SCP-2924感染爆発は北米大陸全土で3-6ヶ月おきに発生し、避難所や公園などの一般的に住所不定者が集まる場所に影響を与えます。SCP-2924感染者(SCP-2924-1と指定)は、最初は咳、喘鳴、呼吸困難などの急性気管支炎に似た症状に苦しみます。類似した感染症に対する標準の治療法は、異常特性が発現するまでSCP-2924に効果がないようです。
初期感染の5-7日後、SCP-2924-1実体は徐々に浮力を増大させ始めます。これは、質量の減少や体積の増加を伴わずに密度が減少する異常性が原因であると思われます。SCP-2924-1が周囲の大気に対して中性浮力を得るまで浮力は24時間かけて増大し、対象は一般的に地上10-12メートルに浮遊します。係留するなどして物理的な移動を阻止しないかぎり、SCP-2924-1は地面と平行に、風向きにかかわらず一定の方向に毎時5キロメートルの速度で移動を始めます。SCP-2924-1実体はこの動きを軽く押されているようなものと表現しており、複数の実体は「肩に添えられた手に導かれている」と表現しています。失われた密度は異常性質の発現から10-14日後に回復し、SCP-2924-1実体は害を受けることなく地表に戻ります。
実験から、全てのSCP-2924-1は「収束点」と指定されたネブラスカ州北東の座標42.██, -98.██の位置に向けて移動することが示されています。収束点に到達したSCP-2924-1実体は異常な移動を停止しますが、到着後に他の異常活動の発生は記録されていません。収束点の地中レーダー探査では大きな逸脱は示されず、機器の探査限界を超えた掘削は資源の浪費であると見なされています。収束点の歴史的、文化的意義の調査は継続中です。