SCP-2941-JP

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rating: +18+x

Item#: 2941-JP
Level5
Containment Class:
safe
Secondary Class:
none
Disruption Class:
vlam
Risk Class:
danger

Niveau de Menace: Orange


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SCP-2941-JP。


特別収容プロトコル


SCP-2941-JPの周辺地点に反ミーム誘発装置を設置して一般人の入場を防いでください。一般人が入場した際には早急に接近者の記憶処理、情報改竄を行って下さい。また、SCP-2941-JPには寒冷地仕様監視ドローンを巡回させて下さい。機器の点検は4ヶ月ごとに行われます。SCP-2941-JPもしくはSCP-2941-JP-1の何らかの異変を感知した場合は機動部隊わ-42("氷点のスケルツォ")1を出動させ、事態の鎮圧に当たってください。

説明


SCP-2941-JPは長野県樹阿山頂上付近に突如発生した未解明異常領域です。SCP-2941-JPに寒冷地に適した装備をしていない生命体が入場した場合、およそ30秒後には全身が凍った後に死に至ります。また、SCP-2941-JPの気温は氷点下17度以下に保たれ少量の粉雪が断続的に降っていますが、常に晴天を保っています。SCP-2941-JPには以下の施設が存在します。
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支柱に描かれた紋章。

  • 1軒の建造物。木造建築の様相を呈しているがコンクリート製。内部には食券制の「食堂」、樹阿山スキー場お土産売り場とレジの机に記載された「売店」、リフト券売り場と記載された「券売機」が存在する。
  • スキー用品レンタル会場の看板が存在する「倉庫」。内部にはスキー板、スキー靴、ゴーグル、ネックウォーマー、毛糸の帽子、スノーボード、雪かきスコップ、雪押し器、除雪機が格納されている。
  • “怪奇部門(Department of Abnormalities)”という小さな金属製プラカードと記載された小さな金属製プラカードがそれぞれの椅子に埋め込まれた「リフト」。不明な動力源により常に稼働している。「リフト」の支柱に埋め込まれた金属製プラカードに不明な紋章が描かれている。

SCP-2941-JP-1はSCP-2941-JP内部に存在する人型実体です。SCP-2941-JP-1は以下のような通常の人間との相違点を有していると推測されます。

  • SCP-2941-JP-1周囲のヒューム値の変動から、最低でもクラスⅣの現実改変能力。
  • ネーヴァ捕捉値4.17Nv。この数字からSCP-2941-JP-1は軍用レーダーに匹敵する探知能力を有していると考えられる。
  • 左脚と下顎から上の欠損。胴体から生えている5つの眼球。臀部に存在する2つの口。SCP-2941-JP-1の行動自体には支障がないように見える。
  • 現実改変もしくは特殊な代謝などの何らかの手段によるものと考えられる、休息や睡眠を必要としない半永久的な生命活動。

上記のような特徴にも関わらず、現在までに確認されたSCP-2941-JP-1の行動は後述のインタビューを除き、SCP-2941-JP内部での手作業による除雪のみです。また、SCP-2941-JP-1が除雪に使用している除雪スコップは「倉庫」内では観測されていないデザインのものです。

インタビュー記録


日付: 2020/07/12
質問者: 雅灯博士
対象: SCP-2941-JP-1
補足: 本インタビューはスピーカーが内蔵された寒冷地仕様監視ドローンを通して行われました。また、SCP-2941-JP-1が監視を行っていたドローンに対して話しかけてきた返答から始まったものであり、予期せぬインタビューであったことは特筆すべき点です。


インタビュー開始

SCP-2941-JP-1: …人の気配があると思ったが、勘違いか…(その場を立ち去ろうとする。)

雅灯博士: お待ちください。

SCP-2941-JP-1: (立ち止まりドローンに向き直る。)やはり、そのスピーカーは飾りではありませんでしたか。

雅灯博士: その体で、喋れるのですか?

SCP-2941-JP-1: はあ。そのようです。原理は不明ですが。

雅灯博士: なるほど…(数秒の沈黙。)あの、なぜ私と接触しようと思ったのですか?

SCP-2941-JP-1: なぜ、ここに来たのですか。ここにはなにもないどころか、雪があります。氷があります。たくさんと。逃げてください。雪に呑まれる前に、氷に囚われる前に、逃げてください。これを言いたくて、呼び止めました。

雅灯博士: 確かに雪と氷はありますが…あの、そういうあなたはなぜここにいるのですか?

SCP-2941-JP-1: 雪を片付けています。積もらないように。それが私の生まれた意味です。それが私が棄てられた理由です。

雅灯博士: 棄てられた?元々は別の所にいて、誰かにここに棄てられたのですか?

SCP-2941-JP-1: ここは最終廃棄場です。オリンポスの山で死ぬことを許されなかった成れの果て。私はそれで、だから、私は雪を片付けています。

SCP-2941-JP-1: 私は私の意思で、私を廃棄しました。私は忘れられることが怖かった。死ねばどのような存在でも忘れられます。だから死ではなく廃棄を選びました。その結果は、死ねないという世界の法則を無視した怪奇になって、あのオリンポスと同じことをしています。

雅灯博士: あのオリンポスと同じこととは?あなたはここで何をしているのですか?

SCP-2941-JP-1: …?もう話しましたよね。雪を片付けています。

雅灯博士: ええと…あなたはオリンポス山で、そこで雪を片付けていた。そして死ぬのが怖かったから、廃棄を選んだ。その姿はその結果であり、予期せぬものだった?

SCP-2941-JP-1: ええ。

(数秒の沈黙。)

雅灯博士: なぜ雪と氷を恐れているのですか?

SCP-2941-JP-1: そのせいで人類のほとんどが死んだからでしょう。あなたたちの地域でも白い花と氷に覆われていますよね?

雅灯博士: えっ…あっ、…2

SCP-2941-JP-1: 私も、死ぬのが怖くて怪奇になりました。トラウマになるのも分かります。思い出したくないことを思い出させてしまったようだ。申し訳ありません。

雅灯博士: あ、ああ、いえ…

SCP-2941-JP-1: それでも、私は死にたくないのです。浅ましくても、醜くても、怪しくても、奇妙でも、忘れられたくないのです。氷になった我がからだを記しておきたいのです。

(数秒の沈黙。)

雅灯博士: 私はこの場所を監視し続けなくてはいけません。そしてこの場所にいるのなら、あなたも監視する必要があります。

SCP-2941-JP-1:

雅灯博士: あの、お気に障ったのならば…

SCP-2941-JP-1: 記してくれるのですか?

雅灯博士: えっ?

SCP-2941-JP-1: 私のことを、忘れないでいてくれるのですか?

雅灯博士: …はい、約束します。

SCP-2941-JP-1: …ありがとう。

インタビュー終了


これ以降、SCP-2941-JP-1から話しかけることはなくなり、またこちら側の呼びかけにも応じることはなくなりました。

補遺

「食堂」内部に「隠し部屋」に通じる隠し扉が発見されました。これはSCP-2941-JPの性質上、内部の探索が困難であったためにSCP-2941-JP-1へのインタビューの後に発見されました。

「隠し部屋」には1台の電池切れのビデオカメラと石油ファンヒーター、木製の机と木製の椅子が存在し全長140cmの人の形に造られた白い花のオブジェが椅子に座るように置かれています。この花に異常性は見受けられないものの、現時点で発見されなかった種であることは特筆すべき点です。

ビデオカメラの電池を交換し、内容を確認したところ10分の映像が撮影されていました。以下はその映像記録の転写です。

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