SCP-2953-JP
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最も多くのSCP-2953-JP個体が発生した事例の写真。(19██年撮影。)

アイテム番号: SCP-2953-JP

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-2953-JPはその影響範囲の狭さと性質上観点から発見された地点から輸送しての収容は不可能です。またSCP-2953-JPを用いた実験も非常に困難であるため、不明な点が多く存在しています。SCP-2953-JPが出現した市町村には警戒と経過観察を兼ねたエージェントを7人以上派遣し、必要に応じてカバーストーリー「子供の言うことだから」、もしくは「打ち上げ花火」を流布してください。

説明: SCP-2953-JPは日本国の8月13日から16日の4日間にかけて出現して不明な原理で存在している、生物のような挙動を見せる発光体です。平均してSCP-2953-JPは縦20cm×横20cmの球体を保っており、おおよそ36~38℃の熱量を持っています。ほとんど人間と同様の食事を好みますが、スイカ、ラムネ飲料、カレーライス、トウモロコシ、そうめん等を特に好んで食します。SCP-2953-JPは夜間になると活発に動く、光量や温度が増加する等の活性化を見せます。また湿度や気温の低下もしくは明るい環境に置いた場合、SCP-2953-JPは球体の光量や温度が低下し収縮を始め非活性化状態になります。非活性化状態が1度開始された場合SCP-2953-JPの環境を改善したり、上記の好んで食べる食事を与えると再び活性化します。非活性化状態が平均して24時間以上続いた場合、SCP-2953-JPは収縮の結果消失します。

SCP-2953-JPを適切な環境下でおおよそ3日ほど飼育した場合、SCP-2953-JPは空中へと急上昇した後に打ち上げ花火の火花に変化します(以下SCP-2953-JP-1と呼称)。打ちあがったSCP-2953-JP-1は非異常性の花火と同様に焼失し、SCP-2953-JP-1を視認した人間は子供の声で「ありがとう」「また夏にここで会おうね」という声を聴いたと認識します。

SCP-2953-JPは基本的に0~9歳の子供しか物理的な干渉および視認ができません1。SCP-2953-JPは子供たちに対して屋外での交流を望む傾向にあり、子供たちもSCP-2953-JPの存在等に対し何の疑問も抱くことはありません。SCP-2953-JPと交流した子供はSCP-2953-JPを「花火のこども」、もしくは「花火の赤ちゃん」という認識で周囲に言い伝えます。SCP-2953-JPがSCP-2953-JP-1に変化した場合も視認できるのは原則として子供のみですが、特定の大人もSCP-2953-JPを視認することが可能です(以下SCP-2953-JP-2と呼称)。SCP-2953-JP-2は共通して過去に自分の子供を亡くしており、それによる心的外傷が原因で生活が著しく困難である人物が該当しています。この条件を満たした人物がSCP-2953-JP-1を視認できる範囲内に存在する確率を鑑みて、SCP-2953-JP-1の音や光を隠蔽する必要はほとんどありません。またSCP-2953-JPが非活性化状態から消失、もしくはSCP-2953-JP-1に変化して焼失した場合交流していた子供たちはSCP-2953-JPに対する一切の記憶を喪失、もしくは別の整合性が取られたエピソードにすり替えられます。

SCP-2953-JPの出現条件は不明ですが、以下の環境条件に合致している市町村に出現しやすい傾向にあります。

  • 人口密集地でない。
  • 山や川など一定以上の自然がある。
  • お盆に親戚が集まる、墓参りに行く文化が現存している。
  • 8月13日から16日の4日間に子供たちが多く滞在している。

これらすべての異常性と考察、出現時から消滅までのデータからSCP-2953-JPの出現地域および個体数が年々減少傾向にあるとの結論が算出されたため、将来的にNeutralizedへのオブジェクトクラス変更が予想されています。

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