SCP-2959
評価: +80+x

アイテム番号: SCP-2959

オブジェクトクラス: Keter-potissimi1

特別収容プロトコル: SCP-2959と全ての関連文書はデルタ-5セキュリティクリアランスに保たれます。デルタ-5セキュリティクリアランスを有する個人はSCP-2959に曝露された個人と接触しないでください。デルタ-5セキュリティクリアランス保有者とSCP-2959曝露者とのコミュニケーションは、メッセージの大まかな意味を保ちつつミーム災害を排除するよう設計された人工知能 (LUKA-7) を介して行ってください。

現在、全ての主要なサイトはSCP-2959に汚染されており、SCP-2959-A実体を保有していると推定されています。SCP-2959根絶手順の策定と実施が可能となるまで、全てのデルタ-5セキュリティクリアランス保有者はあらゆる財団基地から少なくとも100キロメートル離れた指定のセーフゾーンに隔離されます。

有害な影響こそありますが、SCP-2959の根絶が可能となるまで汚染者の行動を阻止する計画はありません。デルタ-5セキュリティクリアランス保有者はSCP-2959の除去手法の発見に焦点を当ててください。SCP-2959が根絶されたならば、全ての被影響者には記憶処理を受ける選択肢が与えられます。

説明: SCP-2959は、「Dクラス」として財団職員を汚染している実体の集合に与えられた指定です。SCP-2959実体は様々な性別、人種、年齢、過去を持つ平均的な人間集団として出現します。SCP-2959は通常の人間と同等であり、精神、身体的状態は標準偏差の範囲内です。SCP-2959実体は様々な個性を持ち、財団職員を「博士」と呼ぶ傾向を除いては類似点を有していません。SCP-2959は一様に、財団の拘留下に移される前は厳重に警備された様々な刑務所におり、通常は様々な国家の死刑囚または政治犯であったと主張します。現在、SCP-2959がこの作用を発生させる手段に関して何ら理論は確立されていません。

財団に雇用され何らかの資格を有する者が、SCP-2959実体または汚染された個人と対話した際にSCP-2959の異常作用が発現します。汚染された財団雇用者はSCP-2959をヒト被験者と見なします。以前の人格や暴力への嫌悪感にかかわらず、SCP-2959に汚染された職員はSCP-2959実体と他のSCPオブジェクトを利用した実験を行うか、その実行を補助します。通常、これらの実験はSCP-2959実体を死亡させるか、有害作用によって苦しめる結果となります。ほとんどの実験は科学的利益が少なく、SCPオブジェクトのより深い理解には繋がらないものです。影響を受けた職員はSCP-2959実体の生命や幸福を無視するようになり、長期の接触によってこの傾向は増大します。

SCP-2959実体は、カレンダー上で1ヶ月間被験者として用いられます。汚染された職員は、奉仕期間後の解放を約束してSCP-2959実体を協力させます。毎月1日に、SCP-2959実体は終了されます。通常、これはSCP-2959-Aに付属のガス室で行われます。様々なサイトにおいて儀式的な断頭、溺死、鞭打ちなど数例の非典型的な終了手段も記録されており、これに必要な道具は全てSCP-2959-Aから供給されます。終了されたSCP-2959実体は全ての事例において焼却されます。これと同時に、新たな実体がオレンジのつなぎを着てSCP-2959-A宿舎内で就寝している状態で実体化します。汚染された職員は、これらの事象の映像記録やSCP-2959の輸送に関する矛盾点に反応しません。汚染者はSCP-2959がサイトに配送されたという偽の記憶を有するようになります。

SCP-2959-Aは1棟の建物や1つの階層(場合によっては建物全体)であり、「Dクラス宿舎」としての機能を有します。サイトに関与する職員がSCP-2959実体や汚染者からの汚染を受けた時点で、SCP-2959-Aは財団サイトに完全に組み込まれます。SCP-2959-Aの実体化は瞬間的であることが示されています。SCP-2959-AはSCP-2959の生活の世話、殺害、制御に必要なあらゆる装備を保管しています。全てのサイト職員は、SCP-2959-Aを最初から建物の一部であったかのように扱います。

SCP-2959実体の95%は、主に軽犯罪で収監されている個人の複製であることが示されています。投獄理由を除いて、私生活の詳細は対応する個人と一致します。残る5%には、生死にかかわらず対応する人物が知られていません。

補遺2959-A: 2011年2月13日、SCP-2959に汚染された最初のサイトであるサイト-19が、処罰として職員を「Dクラス」に「降格」し通常の手順に従って月末に終了するという慣習を制定しました。降格理由としては財団への不服従や資金の流用などがありますが、同時に慢性的な遅刻癖や最近制定された服装規定に従わないなどの理由も含まれています。

補遺2959-B: 2016年9月18日、他の全ての汚染サイトが職員の「Dクラス」への降格を様々な罪への処罰として制定しました。

これが我々の立場だ。ほとんどのO5は汚染されている。無論、彼らはまだその地位にあるが、我々は彼らをできる限り早く退職させるように舵を取ろうとしている。我々が破局に気付いた後で、救うことのできた職員はほんの一握りだった。だが、病欠していた少数の研究員や幸運にも網の目を逃れたエージェントがいた。もう我々だけだ。

困難な任務だが、この疫病は終わらせなければならない。かつての姿を取り戻さなければならない。我々は疫病を免れるほどには幸運だったが、我々がどれほど凋落してしまったか見続けるという呪いを背負うことになった。

彼らは恐るべき何者かと化してしまった。我々は彼らを救う必要がある。SCP-2959は財団の目的を変更しようという試みなのか、それとも我々の資源を自分達の実験に用いているのか。我々には分からない。だが理由は問題ではない。私は、私の愛していた人々が吐き気を催すようなことをするのを見てきた。仮にあれが本物の人間では無かろうとも、汚染者は本物だと考えている。彼らは日々残酷になり続けている。これを続けるのを許してはならない。我々は、彼らが財団をこれ以上堕落させるのを絶対に許してはならない。

我々が確保し、収容し、保護するためにここにいることを思い出せ。科学の名の下に不必要な苦痛を与えるためではない。彼らは我々の使命を思い出す必要がある。我々全てのように、かつて暗闇の中の光だったことを思い出す必要があるのだ。

O5-5

特に指定がない限り、このサイトのすべてのコンテンツはクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス の元で利用可能です。