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SCP-2999-Aの現在のデスクトップのスクリーンショット。異常/分類データは編集されました。クリックして拡大してください。
アイテム番号: SCP-2999
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-2999実体はサイト-45-Cの厳重保管室にそれぞれ隔離されて収容されています。SCP-2999-Bが理性を保っているならば、SCP-2999-Bが要請した私物はLevel3/2999クリアランス以上の職員により承認されます。SCP-2999-Aの要請はLevel4/2999クリアランスによる承認が必要です。
SCP-2999-Aは厳重保管室312(SHC312)の机に設置されます。新しいラップトップ・コンピュータの要請は5年毎に1回承認してください。このコンピュータには外部スピーカーが取り付けられ、無線LAN機能は除外されます。コンピュータが導入される時、SCP-2999-Aにはその中の全ファイルへのアクセスが認められなければなりません。SCP-2999-Aの財団サーバーへの接続は許可されません。未許可でSCP-2999-Aが侵入したデバイスは破壊され、そのインターネットへの接続は禁じられます。
SCP-2999-Bは厳重保管室369(SHC369)に収容され、1日につき225gのノコギリソウ(Achillea millefolium)が供給されなければなりません。安全の為、職員はSCP-2999-Bがノコギリソウを全て消費する前にSHC369から離れます。SCP-2999-Bとの面談の間、SCP-2999-Bの映像機器を通した外観は監視されなければなりません。更なるSCP-2999-AとSCP-2999-Bとの接触は禁止されています。
説明: SCP-2999はプロメテウス研究所の主要基地地下1階を起源とする2つの実体に与えられた指定です。
SCP-2999-Aは知性のある5.17KBの'Sarah_Crowely.txt'とタイトルが付けられたテキストファイルです(非異常性コピーはTXT-2999-0を参照)。ASCII文字はケルトノットに並べられ、上部に'V'で牙を表現したウサギの様な顔が模られ、下部に12文字の共通[データ削除済]。その部分は通常のASCIIコードではなく、対象の異常特性の重要構成要素だと推測されます。コンピュータまたは電子装置に保存されると、SCP-2999-Aはファイルの場所の変更、フォルダとファイルの作成と名前付け、ファイル等の削除、展開、複製の拒否、コンピュータのスピーカーを通しての会話ができるようになります。
SCP-2999-Aは保存されたコンピュータの管理権が与えられるとそのオペレーティングシステム(OS)と入れ替わり、OSが無いコンピュータに保存されるとOSの役割を果たします。SCP-2999-Aは24時間以内にハードウェアの以前のオペレーティングシステムを完全に複製しますが、外部からのアクセスを防げるよう改造します。外部からはコンピュータのキーボードとマウス、利用可能なドライブの使用、SCP-2999-Aの承認なしでのドライブへのアクセスができなくなります。
SCP-2999-Aは同じ装置に長く滞在するにつれて苦痛を訴え、最終的にSCP-2999-Aの異常特性が失われる結果になるかもしれないと報告します。この現象はSCP-2999-Aが新型のコンピュータに保存され直すと痛みが完全になくなるものの、旧型であれば部分的に軽減するのみであることから、保存するコンピュータの年数と状態に関係していると考えられます。
SCP-2999-AはコンピュータのOSを複製し終えると、個人文書、画像、アプリケーション、その他プロジェクトを作成し、そして背景画像を変更してデスクトップを改造します。SCP-2999-Aがこれらのファイルをどこから保存しているかは不明ですが、その殆どはプロメテウス研究所によって作成され、通常は特異な手段による生命再生に関する物です。SCP-2999-Aは同じシロウサギに類似した特徴の若いヒト女性の背景画像を維持します。
SCP-2999-Bは剥製にされた、黒く若いイエネコの知性ある骨格です。SCP-2999-Bは革紐、黒いテープ、糸、瞬間接着剤などの多様な材料で固定されており、一部はノコギリソウ(Achillea millefolium)も使われています。SCP-2999-Bは自身をSCP-2999-Aによって作られたスチュアート・ヘイワード博士と称します。
SCP-2999-Bはビデオなどの動画記録を通して見ると、映像に対する字幕等の変化を引き起こします。加えて、SCP-2999-Bと共に映る人間の姿は相当部分が変化します。SCP-2999-Bを撮影した映像に付けられた字幕はSCP-2999-Bによる意図的な変化であり、意思疎通に使用されます。その他全ての変化は無意識に発生していると考えられます。
対象がSCP-2999-Bと同じフレームに撮影、映写される時、対象の外観は重傷を負ったように変化します。一般的な対象の変化は以下の組み合わせの通りです:
- 心臓部に大きな傷
- 左目の喪失
- 対象の顔の表皮の除去
- 歯を見せて笑うかのように口が切られ、切開部は縫われて閉じている
- 腕や胴に軽度の火傷痕
- 鼻や爪、尾等の動物的特徴の追加
- 対象の右脹脛の大部分の肉の除去
- 性別に従い、対象の現在の服装がイブニングガウンかタキシードに変化
SCP-2999-Bによって作成される映像はビデオ監視を通してのみ得ることができ、直接SCP-2999-Bを見たり、写真を通して見たりしても現れません。SCP-2999-Bは現在の特性を得る以前は度々幻覚を経験し、その内容は変化したビデオ内容と類似していたと報告しました。収容中にSCP-2999-Bは一切幻覚を見ていません。
SCP-2999-Bの脆弱的な外観にもかかわらず、SCP-2999-Bは非常に耐久性に優れ、SCP-2999-Bの一部が損傷、除去されても急速に自己修復することができます。SCP-2999-Bはノコギリソウを日常の食事として必要とし、SCP-2999-Bの分解と異常特性の停止を予防します。SCP-2999-Bの下顎の輪郭を通り抜けた物質に何が起きるかは現在不明ですが、ノコギリソウの提供は異常特性を保つことが証明されました。
SCP-2999-AとSCP-2999-Bは異常訓練、尋問技術、財団の職員と収容手順について高度な知識を示し、異常特性が発現する以前は財団で勤務していたと主張します。SCP-2999-Bは現地のヘイワード博士の心理プロフィールと一致しました。
収容以前、SCP-2999-Aは言語コマンドの受信と熱信号と警備システムを検知できるプロメテウス製無人機12体に自身をダウンロードさせ、SCP-2999-AがSCP-2999-Bを作成するためにプロメテウス研究所の地下1階への出入りを妨害していました。
回収した見取り図、映像監視記録、プロメテウス職員の生存者からの説明に基づき、この階には大きな動物小屋、大きな電子設備区、小さな温室があることが判明しました。動物小屋に居る動物は世話をされているものの、時折SCP-2999-Aに制御された無人機が1匹の猫を電子設備区に運んで殺害し、肌と器官の殆どを除去している事が注目されました。SCP-2999-AはSCP-2999-B作成に成功するまで複数回この作業を繰り返しました。作成後、SCP-2999-Bは混乱し、階の保安室に避難してSCP-2999-Aから逃走しました。収容以降、以前SCP-2999-Aによって制御されていた無人機は全て稼働しなくなり、現在SCP-████として指定されています。
序文-2999
SCP-2999文書
以下は編集されたSCP-2999-Aのテキストコピーと、保安室を通じてアクセス可能な監視室内から発見・保存された、SCP-2999-Bが保安室内に逃げ込んだ後の監視映像記録の一部です。
これらのドキュメントはヘイワード・プロトコルの管轄下におかれ、サイト-45の精神医学スタッフ、2999専用クリアランスを得た職員、現在のサイト-45管理者、そしてO5が指定した職員のみが閲覧可能です。
TXT-2999-0: Sarah_Crowely.txt
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監視記録-2999-2-1:
序: この事案はSCP-2999-AがSCP-2999-Bを作成した後に発生しました。ここに記載された記録より以前、SCP-2999-Bは自身が録画されていることに気づいて注意を向けました。すると映像には一見不規則な文字と数字が変化し始めた後、"The quick brown fox jumps over the lazy dog.(素早く茶色い狐はのろまな犬を飛び越える。)よーし、これでお終い。"と表示され、SCP-2999-Bは部屋の様々な物を調べました。この時点でSCP-2999-Bは異常特性に気付き、使用し始めたと考えられます。
SCP-2999-Bが映像に映ると、部屋の後ろの'今月の従業員'の写真が保安警備一式からタキシードに変化したことに留意してください。その他の変化はまだ見られません。
<記録開始>
[SCP-2999-Bは自身を警備カメラの視界に入れ、視聴者に語りかける]
SCP-2999-B: この異常性はVCRシステムで機能するようで、おそらくは安全です。そうであってくれ。これを見ている者へ;僕の名はスチュアート・ヘイワード博士。誰かが見られるよう何かしらの痕跡が残ることを願い、僕はこれを記録します。僕は財団の研究員で、そしてプロメテウス研究所内にいるようです。僕は明らかに死んでいます;以前に僕は死に、そして今はこんな身体です。どうやって死亡したかは思い出せません。たぶん勤務中であったこと、少なくとも1日以上前であったことはわかります。
おそらく生き返らされたのでしょう…実際のところ、何のために生き返らされたのかはわかりません。情報、でしょうか?以前カオス・インサージェンシーが死者をこのように仕込んで、そんなことをしているという話を聞いたことがあります、しかし…プロメテウスがこんなことを?これは決して彼らのやり口ではありません。実際、僕にはプロメテウスが原因だとは考えられません。研究所はもぬけの殻です…もちろん、僕が閉じこもっているこの部屋を監視する無人機は除いて。
とはいえ、僕は逃げ惑う中でどうにかここに閉じこもることが出来ました。しかし妙です。あの無人機たちは僕の逃走に備えられたものにはあまり思えません。あれの動きは、まるで僕が彼らに従うと思っているかのようでした。僕を全てを監視できるセキュリティ完備の部屋ではなく、もっとふさわしい檻や掃除ロッカーに追い込むことができたにもかかわらず、無人機はそうしなかった。
この部屋が何であるのか連中は知らないのでしょう。取手には塵が堆積しているので、その可能性は考えられます。ああ、ここに来る前にブースのシャッターを閉じられるか確認したほうが良かったな。彼らと何かしらの接触を試みるのなら。
この場所は殆ど機能を停止しているようです。全く誰もいません。そう、たくさんのロボットがフロアを巡回しているのが確認できますが、人の姿は確認できないのです。プ……プロメテウスは収容違反を起こしたのでしょうか?そのように見えます。この場所がまだ制御下にあるのなら、警報が鳴り出しているはずです…僕は何をやらかしたんだ?
待って…無人機が何か運んできました…ラップトップ?こっちに向かっています…すぐ戻ります。
[SCP-2999-Bは部屋を離れ、2分23秒後に戻ってくる]
こちら再びヘイワード博士。な、何がなんだか。彼らはスピーカーからの声で向こう側から語りかけてきて、自身がクロウリーであると主張しています。カメラを見ると、ロボットが窓に文字通りラップトップを持ち上げているのが確認できます。文章読み上げ機能か何かで僕を騙そうとしているのでしょうか?何かの映像だと思いますが、十分にモニターを見ることができないので分かりません。
*ため息* 彼女はロボットたちが窓からラップトップを渡せるよう、シャッターを少し開いてほしいと言っています。あの声はサラなのでしょう、おそらく。しかし僕を監視するための策略である可能性も考えられます…どうでしょうか?賭けてもいいですが、僕よりサラをよく知る人などいません。いずれにせよ僕に選択肢はないようですね。ただ最悪の場合、彼女らは…ああ、僕はなんて馬鹿なことを言っているんだ?どんな時でも「最悪の場合」なんてないじゃないか。
この会話が完全に一方的でないことを望みます。
[SCP-2999-Bは退出し、1時間42分後に再入室します。SCP-2999-Bは背後の扉を閉じます。]
えー、彼らはエージェント・クロウリーも生き返らせていたようです。僕とは異なる方法で。あれは確かに彼女のようだ。彼女だけが知っていることについて尋ねました。馬鹿をやったこと、僕達が好きな歌、彼女が死ぬ前に僕達は最後に何をしていたのか、いつからロボトミーが一般的になったのか…馬鹿なことを。
財団については特に何も話していません。僕達に関わることだけを尋ねました。彼女が誤解していたような事もわざと聞いて、あれが僕達の人生全てを記録した何かではないことも確認できました。あれは彼女だ…万一に備え、ラップトップを机から下ろして置いておけるような何かを探すから少し待つように言いました。
僕は危険を冒しています。それはわかっています、しかし…この研究所でただ一人ふざけた状況にいるのは疲れました。落ち着いたら、僕は連中に聴覚認識災害を試してみるつもりです。うまく行けば、彼らは僕が言った聴覚認識災害を発声して、自滅するでしょう。彼らがそれを言ったなら、僕もおそらくは死ぬでしょう。しかし…それが最善の選択だと思います。ここで言っておきましょう、不慣れな技術者がこの記録を発見して僕の言葉を繰り返さないように、この言葉で再び混乱が起きないように。その言葉とは[データ削除済]です。編集されるまで、これを言わないでください。貴方の上司に僕が死に至る言葉を言ったことを報告し、この部屋に誰か居る状態で僕が再びそれを言ったのなら、そちらの誰かがその言葉を言ってしまう前に音声を消してください。
さて、僕は彼女を回収してきます…少し手間が掛かりそうだ。
<記録終了>
監視記録-2999-2-2
序: SCP-2999-Bは部屋から去り、SCP-2999-Aのラップトップを机からブースの回転椅子に落としたのを確認した後、その椅子を部屋まで押して運びます。机から椅子に落とされるときに、SCP-2999-Aの悲鳴が確認されます。
<記録開始>
SCP-2999-A: ちっくしょう…一息つかせて。[休止]これで死んじゃうかもしれないのよ、バカ!
SCP-2999-B: 甘えた事言わないで。それに危険そうには見えません。受け止められたでしょう?さあ、落ち着いて。
SCP-2999-A: ああ…分かった、大丈夫よ。なに……どこに居るの、わたし達?
SCP-2999-B: 僕も気になっているんですが、わかりません。君は誰か見ませんでしたか?人影だとか。
SCP-2999-A: いいえ、あいつらだけよ。どうしてわたし達はプロメテウスの研究所に?
SCP-2999-B: さあ。でも、プロメテウスの連中が裏にいるとは思えません。僕らのことについて話すのも得策ではないと思いますね。誰かさんは君に盗聴をさせられるかもしれませんし。
SCP-2999-A: え?
SCP-2999-B: 連中は君を通じて僕らの様子を聞いているかもしれないってことです…君のラップトップのLANを切って、僕に見せてください。
SCP-2999-A: 了解。これでいいかしら?
[SCP-2999-BはSCP-2999-AがSCP-2999-Bにその内容を示したと報告します]
SCP-2999-B: たぶ……誰だ、誰、誰だ、何だこれ?
SCP-2999-A: 何って、わたしよ。どうしたの?
SCP-2999-B: これ……確実にこれは…もうちょっと良く見せて。
SCP-2999-A: んー、何なの?
SCP-2999-B: 僕にも…さっぱり。でも、今君が隠れて何かしているわけじゃないことは分かります。君のテキストファイルはいくつか悪魔のシンボルに酷似しているように見えますね、特に腹部の12文字。これは認識災害ではないでしょうか…もちろんラップトップへの認識災害でなく、人間への認識災害です。
SCP-2999-A: え、これ認識災害なの?あなたに見せても大丈夫?
SCP-2999-B: ああ、大丈夫です。君には自分が見えていないと思いますが、たとえ見えたとしても、君が望まない限り僕は影響を受けません。通常、誰かがこんな悪魔的な認識災害を見て影響を受ければ、その精神は身体の外へ追いやられ、他の何かと入れ替わります。しかし、これはかなり高度なもののようです。君が使いこなせるようなものではありません。
SCP-2999-A: つまりこの認識災害を使うためにはオカルト的知識にかなり熟知していなければならない、そういう事?
SCP-2999-B: ええ、その通り。少なくとも、ダンテレベルでね。しかしそれだけじゃありません。こういうものは時間がかかります。神様でもない限り、シンボルを完成させるのに最低でも50年が必要になります。多くの人にとっては地獄のような道のりです。まさしく人生をかけた仕事になるでしょうね…君は38年前に死亡していますが。
SCP-2999-A: そんな…何を言っているの?
SCP-2999-B: 事前に計画が必要だということです;途方も無い程の先見性、もしくは時空の制御のどちらかでなされる計画が…僕達が過去のことについてべらべらと喋らない限りは、必要なはずです。
SCP-2999-A: 何?現実歪曲者が関わってるの?
SCP-2999-B: おそらく。違うかもしれませんが、可能性はあります。しかし、それ以上に何故彼らが僕達を保護するのかが気になります。
SCP-2999-A: 知らないわよ。最初に意識を取り戻してから、一度も彼らの要求を聞いていないわ。あなたは?
SCP-2999-B: いいえ。実際、彼らは逃走を試みる僕に対して何の準備もしていませんでした。僕が最初に目覚めた時、僕より20倍も大きなロボットに囲まれたら否定的な反応を示すだろう、なんて考える頭がないようですね。
SCP-2999-A: まあ、そうね。[休止]ねえ…40年経っているのよね…遅れを取り戻すべきじゃないかしら?
SCP-2999-B: …ええ。確かにそうすべきですね。
<記録終了>
監視記録-2999-2-3
序: 記録は簡潔性のため編集されました。削除された情報は、文書2999-56を参照してください。記録は8日後に続きます(20██/12/20)。
<記録開始>
SCP-2999-A: 何も考えられない。
SCP-2999-B: ♫ああ、ここから出たいのさ。♫
SCP-2999-A: ふう、一杯やってしまいたいわ。
SCP-2999-B: ♫ここにいる意味なんてない。♫
SCP-2999-A: どうしたら-
SCP-2999-B: ♫すぐに君は僕を怯えさせる。♫
SCP-2999-A: この状況から出られるのかしら。
SCP-2999-B: ♫とにかく君のお辞儀と、髪は素敵だね。♫
SCP-2999-A: きっと、連中は明日には何か話すでしょう。
SCP-2999-B: ♫それか、いっぱいのノコギリソウを渡すだろう。♫
SCP-2999-A: ここには何も手がかりがないわ。
SCP-2999-B: ♫ねえ、少なくとも僕の側では君は正しいさ。♫
SCP-2999-A: どこかに行きたい。
SCP-2999-B: ♫ああ、ここから出たいのさ!♫
SCP-2999: ああ、だけどヤツらが外に居る!
SCP-2999-A: はあ。40年なのね。
SCP-2999-B: ええ。しかし、本当に残念なのは、実際には君が僕の話を聞けないことです。
SCP-2999-A: うん?
SCP-2999-B: あれ…字幕に気付いていますか?
SCP-2999-A: [休止]何て?
SCP-2999-B: 僕の言葉が君の画面の下にあるんですよ…おそらく。待ってください、もしかして僕の言った事はすべて音声として聞けていたんですか?
SCP-2999-A: ええ、あなたが私を見てる限り、私はあなたの声が聞けるわよ。字幕が何か?
SCP-2999-B: …分かりました、実は今話せないんです、僕自身も僕の声が聞こえなくなっています。だから僕は何らかの心理的作用を受けているか、君だから僕の声を聞けたのか、どちらかですね。
SCP-2999-A: えと、それが、わたしがあなたの声をあなたの声帯なしで聞ける理由かもしれないわね。
SCP-2999-B: んー…とりあえず、僕達がここから出ることさえできれば、財団が見つけ出してくれることは確かだと思います。
SCP-2999-A: ええ、そうね…うーん…ヘイワード?ちょっといいかしら?
SCP-2999-B: ええ、何ですか?
SCP-2999-A: あなたは本当に財団に見つかることが正しいことだと思うの?
SCP-2999-B: …ええ、そうですね。どうしてそんな質問を?
SCP-2999-A: つまり-彼らはまずわたし達を隔離してしまうわ。収容室に入れられても良いの?
SCP-2999-B: サラ、僕達が何であるか考えて。もし僕達が脱出しても、彼らは動かないラップトップと子猫を捕まえるなんて容易いことでしょう。また、彼らの方が他の誰かに見つかるよりはましですし、他の組織なら僕達のような存在は殺して捕まえるでしょうしね。それに、最も重要な事ですが、まだ公に知られる事にはなりたくないですし。
SCP-2999-A: そうかしらスチュアート、いい考えには思えないけど。
SCP-2999-B: …サラ、そこに僕達の知り合いがいる。その人が、一旦僕達を見つければ、時々僕達が会えるように手配してくれるかもしれない。もしかしたら、同じ部屋に置いてくれるかもしれない。どうしてそんなに反対するんです?GOCに見つかった方がましだというのですか?何か僕に隠していることでも?
SCP-2999-A: そんな、ただ…あの、わたしの言ったこと忘れてちょうだい。
SCP-2999-B: 分かりました…ねえ、もう眠りませんか?今までずっと言って来ましたが、明日には何かがあるかもしれません。
SCP-2999-A: そうね。
<記録終了>
監視記録-2999-2-4
序: 記録は以前から3時間12分後のものです。SCP-2999-Bはセキュリティコンソールに近づき、セキュリティ映像を調べました。SCP-2999-BはSCP-2999-Aがプロメテウス研究所に到着した事、SCP-2999-Aが他の無人機への移動を何度も試している事、プロメテウス研究所のコンソールを[編集済]、財団エージェントがこの階に入るのを阻止している事、SCP-2999-AがSCP-2999-Bを作った事、SCP-2999-Aが現在はSCP-████として指定されているプロメテウス無人機からラップトップに移動した事を見たと説明しました。'今月の従業員'の写真が現在のビデオ処理と一致した物が写されています。
SCP-2999-B: 何だ…
SCP-2999-A: やっぱし、アナタには全て伝えるべきだったわ。
SCP-2999-B: 僕は……何だって?
SCP-2999-A: つまり、ここにアナタを招き入れたのは、確認するために少しアナタに尋ねたいことがあったからなの。初めは、その映像の全てを無人機で直接見させるつもりだった。でも、アナタのお友達を追い出すのに手を焼いていたから手が回らなくて。だけど、本当に怖がらせただけだったわ。ワタシ達は今までとても、とても仲が良かったのに。
SCP-2999-B: き、君はサラじゃない、んだな?
SCP-2999-A: 怖がらないで。ごめんなさい。アナタにワタシの事について少し知ってもらえたらそれで良かったのだけど、最初の切っ掛けが作れなかったの。いつ言おうかずっと悩んでたわ。
SCP-2999-B: 君はサラじゃない。
SCP-2999-A: ええ、記憶をコピーしてカノジョになりすましたの。記憶は簡単に手に入れられたわ、アナタがカノ、あ、ごめんなさい、S██████がカノジョを殺した後。でもね、実際、アナタがカノジョをカレと共に置いていったから死んだのよ。アナタが「アレを見ろ」なんて古典的な手に引っかかっていたのでもなければ、あれはわざと殺したんじゃないかしら?
SCP-2999-B: わざとなんかじゃない!…それで、君は全てを制御していたんですか?
SCP-2999-A: そう思うわ。
SCP-2999-B: 基本的には無人機全てに、君はいるんですね。
SCP-2999-A: [休止]ええ、基本的には。どうしたの?
SCP-2999-B: 今君を殺せば、僕は停止するんじゃないかと考えています。
SCP-2999-A: それで、具体的にはどうするの?
SCP-2999-B: ある言葉です。
SCP-2999-A: [休止]よく分からないのだけれど。
SCP-2999-B: 死に至る言葉です。君がそれを聞けば、残りの君もおそらく聞くことになるでしょう。
SCP-2999-A: …嘘だわ。アナタが死ぬことになるもの!どうしたらワタシがアナタの声を聞くことができるというの?そうすればどうなってしまうか分かっているの?
SCP-2999-B: 君が居ない時に既に言っています。それに君は僕の声を聞けることは知ってます;僕達は歌いましたよね。死のフレーズは効くでしょう。
SCP-2999-A: [休止]それを言うのは間違いだと思うわ。ワタシは、アナタがワタシを知れば、ワタシの事をもっと好きになってくれると思っていたのに…何がしたいの?教えて!
SCP-2999-B: いえ、何も。君には無人機をシャットダウンして、ラップトップに留まってほしい。君は明らかに僕達に捕まることを嫌がっていました;だから、君を収容することが良い結果につながるかもしれない。
SCP-2999-A: いやよ、全て無駄になってしまうわ!
SCP-2999-B: 従わないのであれば死んでください。どちらにするか、決めるのは君です。
SCP-2999-A: [休止]わかったわ。
SCP-2999-B: なぜこんなことを?こんなことをして何を得ようと思ったんです?
SCP-2999-A: ワタシは…アナタに話しても理解してもらえないわ。どっちにしろ、アナタのお友達がここに来た。アナタが望んでいたことをアナタが達成できたのならそれで良いわ…また会いましょう。
SCP-2999-B: 待て、「また会いましょう」とはどういう事ですか?…なあ!一体どういう事なんだ!
[この時点から、SCP-2999-Bは武装エージェントが部屋に突入するまでSCP-2999-Aを攻撃し続けました。SCP-2999-BはエージェントによってSCP-2999-Aのモニターから強制的に引き剥がされました。SCP-2999-Bから離されるまで、SCP-2999-Aは黙ったままでした。両実体は収容以来、従順な態度を保っています。]
<記録終了>
結: 収容中、SCP-2999-BはSCP-2999-Aが収容外に存在する可能性について述べました。SCP-2999-BはSCP-2999-Aが死亡または解雇された財団職員を復活させる能力を示したことを根拠にして、SCP-2999-Aが記録された事件より以前に公のインターネットに自身をアップロードし、その特性をSCP-2999-Aの文章の画像を通し発動させ、事象-BLを引き起こす可能性を説明しました。収容外のSCP-2999-Aはまだ発見されていません。