アイテム番号: SCP-3016
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル:
注記: サイト管理官代理の命令により、上記の収容プロトコルは廃止されました。収容プロトコルが安全に復旧できるようになるまで、代わりに以下の臨時措置が取られます。
説明: SCP-3016は非常に研磨された独楽であり、磁気性質を持つことから鋼製か鉄製だと考えられています。既知の力が作用していないにもかかわらず、SCP-3016には角加速度が生じています。この加速度は0.5 rads/s2から [編集済] までの間で大きく変化し、パターンは確認されていません。加速度を生じさせるのに必要となる運動エネルギーの発生源は不明です。
SCP-3016は非常に耐久性が高く、材料試験は限られているものの、未だに軽微な摩耗すらも受けていません。速度制限クランプを長期間用いてもなおSCP-3016は全く損傷しておらず、回収以降クランプを交換する必要性が██回生じています。
SCP-3016は持ち上げて固定できる一方で、自身を固定している物にトルクを掛け続けます。このトルクはSCP-3016に常に生じている加速度と同様に大きく変化し、抵抗する物体に損傷を与えることが判明しています。このため、SCP-3016は短期間しか拘束できません。
補遺1: サイト-55での収容違反
████/██/██の8時55分、サイト-55のKeterクラス実体のうち8体が収容違反できるようになり、結果として施設中の主発電機と予備発電機が両方とも故障し、██名の職員が死亡しました。電源が切れている間、SCP-3016を拘束する主ブレーキと補助ブレーキの両方が停止し、SCP-3016が数時間にわたって無制限に加速できるようになりました。
施設の電源の復旧に成功したことで、脱走した実体はSCP-████を除いて最小限の犠牲で再収容されました。
SCP-3016の遠隔測定システムは停電中に全て途絶しました。収容を完全に復元できる可能性を調査するため、2名の職員から成る整備班を派遣しました。留意点として、SCP-3016の加速度は可変であるため、この時点での角加速度は不明です。
両職員がSCP-3016の収容チャンバーに到着し、収容は安定しているものの完全ではない旨を報告しました。この時、SCP-3016は磁石によって空中に浮遊しており、真空中にとどまっていましたが、クランプは掛けた瞬間に両方とも融解しました。その後間もなくSCP-████が7階で目撃され、両職員は真空スーツを着用してSCP-3016収容チャンバーに避難しようとしました。
しかし、SCP-████は職員の存在に気づき、真空ユニットを突破しました。その結果、爆縮によってチャンバーの大部分が破壊され、整備職員が2名とも死亡し、恐らくはSCP-████もまた終了しました。
補遺2: SCP-3016収容違反後の調査
SCP-3016の収容チャンバーが急激に減圧した時点で、SCP-3016は不明ながらも危険なほど速い回転速度に達していました。崩壊から5分以内に7階の外気温が10 °C上昇し、それ以降も上昇し続けました。
上述の臨時収容プロトコルは最後の収容違反から5時間以内に設けられました。機動部隊ベータ-7 ("マズ帽子店") の3名が、影響を受けた階層を詳細に調査するよう招集されました。このチームはサイト管理官のジェイコブ・コールが直接指揮を執りました。
最終報告書での特別収容プロトコルに見られた杜撰さをベータ-7が指摘したことを受け、倫理委員会は全面的な調査を実施しました。調査の結果、特別収容プロトコルが正しく順守されておらず、さらに数個のSafeクラスおよびEuclidクラスのオブジェクトが不適切に収容されていたことが判明しました。
倫理委員会がサイト-55の財務記録報告書を要請したところ、収容に割り当てられた予算の一部の使途が不明になっていることが発覚しました。調査を進めた結果、サイト管理官のジェイコブ・コールが関与したことを示す書類が発見され、コール管理官は後に私的利益のために財団資源を横領した旨を自白しました。コール管理官は直ちに解任された上で記憶処理を施され、財団でのキャリアの記憶が無いまま一市民として社会に戻されました。
SCP-3016の収容を復旧する手段の研究が進められています。7階のCCTV機能はまだ回復していません。