
機動部隊が撮影した家屋内部の画像
アイテム番号: SCP-3029-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-3029-JPの発生は日本全国の警察機関に潜入しているエージェントによって観測されます。SCP-3029-JP‐1の疑いがある容疑者にはインタビューを行った上で判別し、SCP-3029-JP‐1であると判明した場合はすぐさま財団が運営している民間刑務所に偽装した隔離施設へと移送してください。移送へ至る工程として隠蔽工作の都合上、現行されている法律に基づいた裁判等の法的手続きを経由した上で収監が行われます。
現在、SCP-3029-JP発生の中心と予想されている家屋および土地、不動産は財団が所有し、内部を20台の監視カメラを用いて24時間体制で監視しています。異常が発生した場合はサイト‐8122へ報告し、現地に機動部隊を派遣したうえで事態の収拾を行ってください。
SCP-3029-JP‐2の調査、時代背景の精査はサイト‐8122の調査部門によって継続されています。また、██ 啓吾氏の消息も並行して調査されています。
説明: SCP-3029-JPは日本国内全土で不定期的に観測される集団殺人現象です。現在、SCP-3029-JPの完全な抑制は影響範囲の広大さや発生時期の不規則性などから難行しています。現在、SCP-3029-JPの同時発生件数は最大で20件が記録されています。
SCP-3029-JPの初期イベントではその時代で用いられる多種多様な通信および連絡手段を経由して一斉に日本国内に在住する該当人物(以下、SCP-3029-JP‐1)らへ特定のメッセージが送信されます。SCP-3029-JP‐1がそのメッセージを見聞した場合、対象はすぐさまメッセージの受信地点で最適かつ可能な殺害方法を用いて殺人を行います。現在、SCP-3029-JP発生時の殺害対象には一定の基準(インタビューログ参照)が存在しており、SCP-3029-JP‐1の選択に関しても殺害対象の近隣に存在している事が条件であると予想されています。
一連の殺人事案が終了した時点で観測されていた異常性は全て喪失しますが、SCP-3029-JP終了後もSCP-3029-JP‐1は自身の行った殺人行為に関して正確に記憶しかつ肯定的な行為であると認識し続けます。SCP-3029-JP‐1に対して行った分析では何ら精神影響等の痕跡は発見されていません。
補遺1: SCP-3029-JPは1993/7/14に発生した同時多発的殺人事案を切っ掛けに発見されました。
当時、担当エージェントが潜入していた██県警察署内にて突如周辺地域内で同日同時刻に発生した3件の殺害事件に関する通報が行われました。当初こそ、発生した事案は一般の警察関係者によって通常事案として処理されましたが、エージェントが各容疑者に対して取り調べを行った際に「送信元不明の人物から連絡を貰った」という類似点が判明しました。これに伴い通信記録を利用した送信者に対する逆探知も行いましたが通常技術では発信元の特定が出来ないという事象が発生し、エージェントはサイト‐8122へ報告しました。
サイト‐8122はすぐさま調査班を編成し、調査の結果、日本国内にて同日同時刻に同様の殺人事件が複数件発生していた事が発覚。結果、全てのSCP-3029-JP‐1の発言から共通の証言が得られ、通信履歴からの発信元特定に関しても一般技術では阻害されるという現象が確認されたため正式にオブジェクトへと指定されました。
以下はSCP-3029-JP‐1に対して行ったインタビュー記録です。
補遺:2 現在、SCP-3029-JP‐1‐12が実家と発言した██家(以下、SCP-3029-JP‐2)およびSCP-3029-JP発生の中心と予想されている家屋の持ち主である██ 啓吾氏がSCP-3029-JPの発生に関与しているとみて調査を継続しています。以下は、現時点で判明しているSCP-3029-JP‐2と██ 啓吾氏の概要です。
事案SCP-3029-JP詳細: 事案SCP-3029-JPは逆探知を利用したSCP-3029-JP発生源の特定作戦の際に発生した事案です。
1995/8/11、サイト‐8122調査部はSCP-3029-JP‐2と血縁にあたる人物の特定を行い、未だSCP-3029-JPの影響を受けていない10名のSCP-3029-JP‐1を発見しました。その際、SCP-3029-JP‐1らの所有する携帯電話や自宅の電話機、PC等に逆探知装置を設置し、SCP-3029-JP発生時に発信地点の特定を計画しました。
作戦実施後の1996/2/7、SCP-3029-JPが発生。監視を行っていたSCP-3029-JP‐1のうち3名が異常性に暴露し、その際に各逆探知装置(SCP-███-JPに暴露させた異常性を利用した物品)が発信元を特定しました。結果、██県██市██‐█の地点に位置する民家を特定5。サイト‐8122はすぐさま現地へと機動部隊を派遣し、周辺地域へは「広範囲のガス漏れ」のカバーストーリーを適用した上で該当地点の侵入作戦を決行しました。
以下は作戦時の機動部隊員からの通信記録抜粋です。
追記: 以下はサイト‐8122の秘匿流通路を経由し送られてきたVHS映像記録の抜粋です。