SCP-3032-JP
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アイテム番号: SCP-3032-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-3032-JPは儀式であるため、直接の収容は困難です。ただし、偶発的に儀式の手順を満たしてしまう可能性は非常に低いと判断されたため、Euclidクラスが割り当てられています。

SCP-3032-JPに関連する情報が記載された書籍やインターネット上の文章は、発見され次第削除されます。SCP-3032-JPについて認識している人物には記憶処理が施されます。

説明: SCP-3032-JPは、3つの手順からなる異常な儀式です。完全な手順については[要セキュリティクリアランスレベル4]。

健常な女性器を有し、かつ月経が正常であるヒト(Homo sapiens)がSCP-3032-JPを実行した場合、異常性が発現します。SCP-3032-JPの完了直後、実行者の子宮内膜は、月経周期に関係なく増殖します。ただし、ここで増殖する子宮内膜は、子宮内ではなく左右一方の卵巣内に発生します。子宮内膜が卵巣に発生する事例は、非異常の疾病においては子宮内膜症と定義されます。通常、子宮内膜は経血として体外へ排出されますが、卵巣内に発生した子宮内膜は排出されないため、卵巣に血液が貯留されることとなります。

SCP-3032-JPによって発生した子宮内膜は、即座に剥離します。その後、再度の増殖・剥離を複数回繰り返します。これにより、卵巣内が血液で充満することとなります。この際、黄体形成ホルモンを始めとするホルモンに対する有意な変化は確認されません。なお、非異常の子宮内膜症においては、排出されず貯留した血液が褐色を呈し、チョコレートを連想させる様態を示すことから、このような病態は「チョコレート嚢胞」と呼称されています。

卵巣が長径4cm程度になった時点で、当該血液は非異常のブラックチョコレートと同様な成分へと変化します(以下、このチョコレートをSCP-3032-JP-Aと呼称)。SCP-3032-JP-Aは、この時点における卵巣内側の形状で固化しており、体温により融解したり、臓器の圧力で破砕/変形したりする事例は確認されていません。

SCP-3032-JP-Aは、卵管・子宮・膣を経由し体外へ排出されます。この際、子宮や卵管は大きく伸長可能となり、かつ破壊耐性を獲得するため、SCP-3032-JP-Aは問題なく通過できます。ただし、子宮・卵管や他の腹部の臓器を圧迫することによる強い痛みが生じます。

体外へ排出されたSCP-3032-JP-Aは、自身に付着している血液・膣分泌液・その他体液を即座に蒸発させた後、異常性を喪失します。この時点でのSCP-3032-JP-Aは、卵巣内側の形状をした非異常なチョコレートへと変化しており、問題なく摂食可能です。

当該異常性が発現するのは、SCP-3032-JPの実行ごとに1度のみです。SCP-3032-JP-Aの排出後は、卵巣内に子宮内膜が発生することはなくなります。また、実行者の月経周期に対して有意な影響は確認されていません。

補遺: SCP-3032-JPは、小学生高学年~中学生女子を対象とした月刊雑誌[削除済]の2月号に、バレンタインの特集の一環として掲載されていました。編集や発行に関与した人物は、全員が「当該文書を掲載した記憶がない」旨の証言をしています。現在、SCP-3032-JPの隠蔽とともに、文章が掲載された経緯の調査が行われています。

また、「SCP-3032-JPの摂食者の特定は困難である」「SCP-3032-JP-Aは完全に非異常である」といった理由により、摂食者に対する事後処理は不要であると判断されました。

なお、民間より回収されたSCP-3032-JP-Aは、実験で作成されたSCP-3032-JP-Aよりも砂糖の含有量が多く、また摂食実験においても有意に甘いことが確認されています。この差異の原因は不明です。

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