DATE: 2007/02/01
FROM: ブリーマン博士 <noitadnuof.pcs|nameerbp#noitadnuof.pcs|nameerbp>
TO: ザオ博士 <noitadnuof.pcs|oaxh#noitadnuof.pcs|oaxh>
SUBJECT: 珍しい振舞い
前回行った一連のテストの後片付けをしている時に気付いたことがある。SCP-3035個体群は新しい振舞いを身に付けている — ケージの隅に沿って並び、前足でガラスを叩くのだ。この行動が何に由来するのかは判然としない。我々が模倣するように訓練している昆虫種が示す習性ではなさそうだ。
添付: glass_tapping.mp5
DATE: 2007/02/02
FROM: ブリーマン博士 <noitadnuof.pcs|nameerbp#noitadnuof.pcs|nameerbp>
TO: ザオ博士 <noitadnuof.pcs|oaxh#noitadnuof.pcs|oaxh>
SUBJECT: 新展開
分かった。こいつらは私を模倣している。
ほぼ毎日、私はゴキブリのケージの隣に座って、コンピュータを立ち上げ、20分ばかりキーボードを叩いている。そしてゴキブリたちは私の仕草を取り入れた — “座る”ことと、ガラスを“タイプ”することを。
これまで、この生物は他種の昆虫のみを模倣すると仮定してきた。明らかに我々は間違っていた。この能力は観察対象となるあらゆる生物を範疇に収めているらしい。
添付: <無し>
DATE: 2007/02/03
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TO: ザオ博士 <noitadnuof.pcs|oaxh#noitadnuof.pcs|oaxh>
SUBJECT: 新たな研究員たち?
君の提案を受けて、“同僚”たちが私の仕事をずっと見やすくなる場所へケージを移動した。非常に物分かりの良い生徒たちだ — 既に、私がメモを取ったり実験用の溶剤を準備している際の動作を模倣するのが観察されている。何匹かが後脚で歩こうというかなりぎこちない試みでジタバタしているのにも気が付いたよ。
もう一つ別の問題がある — ゴキブリたちは大きくなっている。私の測定によると、約15%のサイズ増大だ。かなり進行が遅かったので、過去の映像を見直して巨大化に気付くまでは測ろうとも思わなかったよ。
とにかく、新しい期待の弟子たちが段々とお気に入りになって来た。
添付: <無し>
DATE: 2007/02/04
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TO: ザオ博士 <noitadnuof.pcs|oaxh#noitadnuof.pcs|oaxh>
SUBJECT: 歩ける
歩いている。彼らが歩いている!
全ての個体が、一斉にだ — 魔法のようだった。昨日のゴキブリたちはただ不器用に跳ね回っているだけだったのに、今日… 私が研究室に入ると、彼らは皆ケージの中を散策しているじゃないか。まるでその場所を所有しているかのように。或いは… 教授を待っている大学院生たちの賑やかな小さな教室のように。
興味深いのは、私が彼らに対して行っているテストは全部、彼らが基本的で平凡なゴキブリ並みの知性しか持っていないことを未だに示している点だ。彼らは行動を模倣できるが、理解したうえでは模倣できていない。彼らは私の動作をコピーするが、私が何故そんな事をしているか分かっていない。もしくはその動作の意味さえも。
添付: walking.mp5
DATE: 2007/02/05
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TO: ザオ博士 <noitadnuof.pcs|oaxh#noitadnuof.pcs|oaxh>
SUBJECT: 月曜日は憂鬱
実験的に、人形サイズのテーブルと椅子を幾つか調達してケージ内に配置した。備品としては大きすぎるようだが、ゴキブリたちが使用し始めるのではないかという興味がある。
それと、うん… もし君が、ゴキブリの群れが特大サイズのテーブルに座って、存在しないキーボードをタイプしている様子がどんなものか見たいと思うのなら… 君の好奇心を満足させるであろう動画を添付しておいたよ。
彼らのうち1匹が小さなプラスチック製のコーヒーカップ玩具で“飲んで”いる場面さえ押さえたんだ。 (case_of_the_mondays.png)
添付: monday_meeting.mp5, case_of_the_mondays.png
DATE: 2007/02/07
FROM: ブリーマン博士 <noitadnuof.pcs|nameerbp#noitadnuof.pcs|nameerbp>
TO: ザオ博士 <noitadnuof.pcs|oaxh#noitadnuof.pcs|oaxh>
SUBJECT: Re: 解剖タイム!
君の要請で、彼らの神経系に関する解剖を実施した。結果を君に送る — 見ての通り、新たな成長は無し、新たな構造も無し — 彼らは未だにただのゴキブリなんだ。後脚で歩き回る、何もないデスクでタイピングする、コーヒーを飲むふりをするだけの奇妙なほど大きなゴキブリだ。
彼らのうち1匹を殺すにあたって少し気がとがめた。私の小さな生徒として考えないようにするのは難しかったよ。しかし、他の個体たちはいずれも気にしていないようだ。何も起こらなかったかのように、皆、幸せそうに歩き回っている。
添付: biopsy_report.pdf
DATE: 2007/02/07
FROM: ブリーマン博士 <noitadnuof.pcs|nameerbp#noitadnuof.pcs|nameerbp>
TO: ザオ博士 <noitadnuof.pcs|oaxh#noitadnuof.pcs|oaxh>
SUBJECT: <無題>
奴らは仲間のうち1匹を殺した。
今朝、研究室に入った私は、ゴキブリの1匹がテーブルの上で引っ繰り返っているのを見つけた — 開腹されて、内臓が引き出されていた。他のゴキブリたちはおかしなことなど何も無いかのように周りを歩いていた。
昨日の映像を見直した。昨晩、私が帰った後で、奴らのうち1匹が他の個体をテーブルに押さえつけていた。そいつは… 前肢の鋭く尖った先端らしきものを使って相手を切り開いた。そして、まだ生きている相手の中身を体系的に除去し始めた。まるでアイスクリームを掬うように。
仕事を終えると、それは再びテーブルに座って、目に見えないキーボードを叩き始めた。まるで結果を元にメモを取り、Eメールを書くように。
私のように。
奴らは私の検死解剖を見ていたんだよ、ザオ博士。見て、それを模倣した。
この実験はもう十分すぎるほど完了したと思う。
添付: <無し>
DATE: 2007/02/10
FROM: ブリーマン博士 <noitadnuof.pcs|nameerbp#noitadnuof.pcs|nameerbp>
TO: ザオ博士 <noitadnuof.pcs|oaxh#noitadnuof.pcs|oaxh>
SUBJECT: Re: 君の科学的調査の精神は何処へ行ったのだ?
奴らは150%巨大化した。
この実験は終了だ。奴らの多くを安楽死させている。
添付: <無し>
DATE: 2007/02/12
FROM: ブリーマン博士 <noitadnuof.pcs|nameerbp#noitadnuof.pcs|nameerbp>
TO: ザオ博士 <noitadnuof.pcs|oaxh#noitadnuof.pcs|oaxh>
SUBJECT: RES LERSPK ERSLIJERS LIJRESLIJ RESLJ ERSIJR LJESLIJNERSIJ
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添付: case_of_the_mondays.png, case_of_the_mondays (1).png, case_of_the_mondays (2).png, case_of_the_mondays (3).png