補遺3037-JP.2: 実験記録
以下の記録はSCP-3037-JPの異常性の詳細の調査を目的として行われた実験記録の一部抜粋です。実験は担当職員である箕田博士の監修で行われました。
実験記録3037-JP.1
内容: SCP-3037-JPの活性化時の様子を確認する。このとき、範囲内にはクラスⅢハザードスーツ、ジャケットスーツ、ワンピースドレスが配置される。
目的: 当実験はSCP-3037-JPの活性化時に選出されるSCP-3037-JP-Aに法則性があるか確認することを目的としたものである。
結果: 全15回にわたる施行の結果、ハザードスーツが5回、ジャケットスーツが4回、ワンピースドレスが6回選出された。このことから、SCP-3037-JPの活性化時に選出されるSCP-3037-JP-Aには法則性がないものと推測される。
考察: どうやらSCP-3037-JP-Aは無作為的に選出されるようです。 ──箕田博士
実験記録3037-JP.2
内容: SCP-3037-JPの活性化時の様子を確認する。このとき、範囲内には衣類を配置しないものとする。
目的: 当実験はSCP-3037-JPの活性化時に範囲内に衣類が存在しない場合、何がSCP-3037-JP-Aに選出されるのかについて調査することを目的としたものである。
結果: SCP-3037-JPの活性化に伴い、オブジェクトの近傍に1つの鍋蓋と3枚のゴミ袋が出現した。これらの物品が出現すると同時にSCP-3037-JPは自律活動を開始した。結果、SCP-3037-JPは頭部に鍋蓋を被り、胴体にゴミ袋を巻き付けることとなった。その後行われた実験でも同様の挙動を示した。
考察:範囲内に衣類がない場合は衣類として代用可能な物品をSCP-3037-JP-Aとして選出、転移させるようです。 ──箕田博士
実験記録3037-JP.3
内容: SCP-3037-JPの活性化時の様子を確認する。このとき、範囲内には複数の衣類、書籍、テスト用紙を配置する。
目的: 当実験はSCP-3037-JPに知性があるかについて確かめることを目的として行われたものである。
結果: 全15回の実験の結果、SCP-3037-JPは複数回にわたって書籍(ファッション雑誌)に対して興味を示した。当実験にてファッション雑誌以外の書籍が複数設置されていたにもかかわらず、ファッション雑誌にのみ興味を示したことから、SCP-3037-JPには書籍を認識し、特定の事柄に対して興味を示すほどの知性があると考えられている。また、その後の実験の際に出現したSCP-3037-JP-Aは該当のファッション雑誌に掲載されている衣類に類似・模倣したものが選出された。
考察: 理解力や知性はあるようです。 ──箕田博士
実験記録3037-JP.4
内容: SCP-3037-JPの活性化時の様子を確認する。このとき、範囲内には民族衣装や歴史的衣類などについてまとめた書類を配置する。これらの書類の表紙には無関係な表題を記した紙が配置される。
目的: 当実験はSCP-3037-JPの理解力や知性の度合いについて探ることを目的として行われたものである。
結果: 全15回の実験において、SCP-3037-JPが配置された資料群に興味を示す様子が確認された。また、SCP-3037-JPはSCP-3037-JP-Aを用いて十二単や甲冑などの歴史的衣類、マサイ族やマオリ族などの民族衣装の再現を行った。また、SCP-3037-JPは民族衣装の書類に対して強い興味を示していた。
考察: 実験結果からSCP-3037-JPが高い理解力と知性を持っていることが判明しました。また、民族衣装の書類に強い興味を示していたことから、SCP-3037-JPには好奇心や嗜好が存在している可能性もあります。 ──箕田博士
実験記録3037-JP.5
内容: SCP-3037-JPの活性化時の様子を確認する。このとき、範囲内には民族衣装についてまとめた書類と、書類の記載内容に対応する衣装が配置される。
目的: 当実験はSCP-3037-JPに好奇心や嗜好が存在しているかについて探る目的で行われたものです。
結果: 全15回の実験において、SCP-3037-JPがサリーやコルト、パレオなどの民族衣装の資料に興味を示す様子や、それらに対応する衣装をSCP-3037-JP-Aとして選出する様子が確認された。また、SCP-3037-JPはカヤン族の民族衣装に対して強い興味を示していた。
考察: 興味を示した資料や選出されたSCP-3037-JP-Aから、SCP-3037-JPは目を引きやすい色彩や大きな装飾を備えた民族衣装に興味を惹かれているようです。ひとまず必要なデータは収集できたとして、実験を終了しようと思います。 ──箕田博士