SCP-3052
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アイテム番号: SCP-3052

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-3052-1は標準人型収容チャンバーにて収容されます。SCP-3052-1の収容状況は、監視カメラを用いて、レベル2以上の職員によって常に監視されます。SCP-3052-1には、週に1回、収容サイトの心理学者との面会が許可されています。これらの面会は、レベル2以上の職員により監視されます。SCP-3052-1によるリクエストは、レベル4以上の職員に伝達され、承認されなければなりません。SCP-3052-1にSCP-3052-2実例の記録を閲覧させる実験は現在承認待ちです。

説明: SCP-3052は、SCP-3052-1とSCP-3052-2の2実体の総称です。SCP-3052-1は、身長約1.85メートルの粗く描かれている銅色の棒に似た外観を持つ人型実体です。SCP-3052-1の頭にある直径約9センチメートルの2つの円形の穴は、目として機能しているようです。SCP-3052-1は二次元の存在であると考えられています。しかし、SCP-3052-1を見る被験者は、被験者がどの角度や方向からそれを見るかに関係なく、SCP-3052-1は直接自分の方を向いていると知覚することが分かりました。したがって、当該実体の真の次元数は確定できません。X線検査では、SCP-3052-1には骨格も臓器も欠けていることが示されています。SCP-3052-1から採取されたサンプルを分析したところ、スプレー塗料、アクリル塗料、および人間の血液の混合物で構成されていることが分かりました。手を有さないように見えるにもかかわらず、SCP-3052-1はほとんどの物体を保持し、操作することができます。SCP-3052-1は口も有さないように見え、食物や水の必要性を表明していません。現時点では、SCP-3052-1は睡眠の必要性のみを表明しています(インタビューログ3052-I1を参照)。

SCP-3052-1は発声できません。ただし、当該実体は、その頭部の近くに視覚的に出現し、7秒から10秒で消失する言葉により意思疎通を行うことができます。これらの言葉は、外見上、SCP-3052-1を構成するものと同一の物質からなっており、また被験者に対し正面を向ける性質も保持しています。SCP-3052-1は幅広い語彙を示してきましたが、一度に数語だけを表現することを好みます。SCP-3052-1は、うつ病、不安、軽度の統合失調症など、さまざまな精神疾患に苦しんでいると主張しています。これは、現場の心理学者とのインタビューの後に確認されました。SCP-3052-1は現在、毎週の治療セッションに参加しています。

SCP-3052-1の異常性は、写真を撮影、または映像を録画されたときに現れます。SCP-3052-1を撮影した写真と映像には、撮影時には存在しなかったはずの実体であるSCP-3052-2が出現します。SCP-3052-2実例は真紅の目をした黒い実体であり、SCP-3052-1の構成と酷似しています。これらの実体はしばしば不定形ですが、カラス、飼い猫、そして未確認の爬虫類の種を含むさまざまな動物の形をとることが観察されています。映像記録により、SCP-3052-2実例はSCP-3052-1と同様の方法で意思疎通することが判明しました。ただし、出現する言葉は黒色です。SCP-3052-2実例はSCP-3052-1と意思疎通していることが観察されており、通常は、侮辱や言葉による脅迫で嫌がらせをしています。財団がSCP-3052-1を終了させる計画を持っていると主張するSCP-3052-2実例も観察されました。1SCP-3052-1はこれらの主張に応じて単にうなずき、まれに口頭で反応し、SCP-3052-2の主張を肯定します(ビデオログ3052-V2を参照)。

SCP-3052-1はデジタルアニメーター ████ ██████の家に居住していたところを6月19日に発見されました。██████ は寝室で死体として発見され、検死報告によると、彼は一般的な抗精神病薬である██████████████の過剰摂取により死亡していたことが判明しました。 ██████の血液サンプルは、SCP-3052-1の組成中の血液と一致しませんでした。DNA鑑定は現在進行中です。

補遺3052-A1: 財団に対する従順さにより、SCP-3052-1からの様々な物品や設備のリクエストが許可されました。以下は、これまでのリクエストのリストです。

インタビューログ3052-I1:

対象: SCP-3052-1

インタビュアー: ██████博士、現在のサイト駐在心理学者

序文: 以下は、██████博士とSCP-3052-1の間の面会の抜粋です。

<ログ開始>

██████博士 調子はどうですか?

SCP-3052-1: ちょっと疲れた。

██████博士: 睡眠に問題はありませんか?

SCP-3052-1: あの夢を見続けてる。

██████博士: ええ、そのことは話してくれましたね。私が助言したように、それらを何かに書き留めましたか?

SCP-3052-1: いつも忘れてしまう。ごめんなさい。

██████博士: 謝る必要はありません。あなたが望むときにそうしてくれれば良いだけです。それでも、きっと役に立つでしょう。あの声はまだ聞こえていますか?

SCP-3052-1: いつも。

██████博士: あなたが知っている誰かの声でしたか?

SCP-3052-1: あまり多くの人のことは知らない。

██████博士: どんなことを言われますか?

SCP-3052-1は反応しない

██████博士: もしそのことについて話すのが不快なら、この話は-

SCP-3052-1: あなたたちが僕を殺すと言ってくる。

██████博士: 誰があなたを殺すというのですか?

SCP-3052-1: 分からない。とにかく、ここで働いてる人が。

██████博士: 私達があなたを殺すと思いますか?

SCP-3052-1: 分からない。

██████博士: ここにとどまると危険があると感じることはありますか?

SCP-3052-1: 時々。

██████博士: なるほど。幻覚を経験したことがありますか?

SCP-3052-1: 何かの物が見えるような?

██████博士: そうです。

SCP-3052-1: ないと思う。ない。

██████博士: 普通ではないことや奇妙なことは何もなかったのですか?

SCP-3052-1: なかったと思う。

██████博士: わかりました。

██████博士がクリップボードにメモをする

██████博士: 他に話したいことはありませんか?

SCP-3052-1: 僕のじょうろの水がほとんど空だ。

██████博士: 誰かに知らせておきしょう。

<ログ終了>

終了報告書: SCP-3052-1はSCP-3052-2実例を見ることができないと推測されます。インタビュー終了後、SCP-3052-1のじょうろの水は補充されました。その後、SCP-3052-1は提供された植物に水をまく様子が観察されました。

映像ログ3052-V2: 以下は████/██/██のSCP-3052-1の映像記録の転写です。これまでSCP-3052-2実例が████ ██████の存在についての知識を示したことはなかったにもかかわらず、本記録におけるSCP-3052-2実例は ████ ██████に言及していると考えられるため、本記録は重要なものと考えられます。。

<ログ開始>

SCP-3052-1は収容室に提供された机に座り、その腕を机上に置き、収容室の右壁を見ている。約45秒後、大きな爬虫類の形をしたSCP-3052-2の個体が左からフレーム内にゆっくりと移動し、SCP-3052-1から約15センチメートル離れて停止する。SCP-3052-1はSCP-3052-2の出現には反応しない。

SCP-3052-2: 奴らはお前を殺すつもりだろうよ。

SCP-3052-1: 知ってる。

SCP-3052-2: お前はどうするつもりなんだ?

SCP-3052-1: 分からない。

SCP-3052-2: そのままにしておけばいいのさ。その方がずっと世の中のためになる。

SCP-3052-1: ああ、多分ね。

SCP-3052-2: お前はお前自身のせいでここにいるんだ。お前がただ口を閉じて、彼にクソな質問さえしなかったら、こんなことにはならなかった。'僕は誰?この声は何?あなたは神なの?'神などいないんだよ、馬鹿め。彼は死んだ、覚えてるか?彼は死んだ、お前が殺したんだ。そういうことだ。それもこれも、お前がそのマヌケな口を開いたからだ。お前は今に地獄に行く。お前自身のせいでな。

両実体は15〜20秒間話をしない

SCP-3052-2: 俺はもう行く。お前は見るに堪えない。

SCP-3052-2はゆっくりとSCP-3052-1から離れ、フレームから外れる。SCP-3052-1は、残りの映像中ずっと右壁を凝視している。

<ログ終了>

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