特別収容プロトコル: SCP-306の冷凍サンプルは生物研究サイト-101に保管されています。SCP-306の研究はバイオセーフティーレベル4プロトコル下で行われます。
SCP-306の感染体は即座に隔離されます。感染体もしくはSCP-306の残骸と物理的接触を摂った物は全て焼却して下さい。感染体と接触を図る者には化学防護服を完全に着用させて下さい。それに加えてSCP-306の残骸と接触を図る者は強制的に隔離され、接触後の2週間その者への1日2回の検査が許可されます。
管理環境下での収容違反が起こった際には影響のあるエリアは封鎖されます。影響のあるエリアに居る者は、解放の許可が下りるまでその場で待機となります。HazMat1チームは人々を移動させ、感染の兆候を検査して下さい。感染体は隔離されます。影響のあるエリアはその場で殺菌されます。
SCP-306の脱走が起こったあらゆるエリアの半径1kmは隔離されます。エリアの上下水機能は封鎖されます。HazMatチームがエリアに派遣され、そして隔離地域に居る者は皆待避させられ、感染の検査が行われます。非財団職員にはクラスBの記憶処理が施され、感染していない者は解放されます。感染した者は終了されます。待避終了の後に、隔離されていたエリアではエチレンオキシドで殺菌をします。隔離されていなかったエリアでは地上清掃の後に野焼きが実行されます。SCP-306の居る湿地は、コンクリートで囲って充たして封鎖されます。SCP-306による大量の水への感染の防止はアルファクラスの優先事項です。
説明: SCP-306はトリコフィトン属の菌類です。SCP-306はヒトを胞子の吸引もしくは皮膚接触により感染させることが出来ます。感染の初期症状は咳やくしゃみ、皮膚病変です。SCP-306によって引き起こされた病変は、HPV感染2によって引き起こされる良性の上皮性腫瘍に似た形態を示し、おおよそ2日間で最大のサイズにまで成長します。病変には、皮膚下にも生じた後に剥け落ちる傾向があります。感染体の身体から剥がれ落ちた病変は風に運ばれる程軽く、長期に渡ってSCP-306を拡散する事が出来ます。何も手当てをしなければ、SCP-306の引き起こす病変は全身に2週間で広がります。SCP-306は主にヒトに感染すると思われます。しかし、検査は他の種のキャリアも確定させる為に続いています。SCP-306はほぼ全ての生命体での成長を示します。
SCP-306の主な異常性質は人体組織上で成長している時にのみ現れます。ヒトに感染している時、SCP-306は幾つかのこれまで確認されていなかった酵素を分泌します。これらの酵素は、細胞の構造を劇的に変容させ、結果として未確定の機能を有する幾らかの特別な細胞小器官にさせる、未知のプロセスの触媒の働きをします。
感染から約2週間後に感染体は大型の生理学的変容を展開し始めます。その後の3週間の内で、感染体の体重は落ち、異常なシミの発達と皮膚の透水性の増加が起こります。まだ喋る事の出来る感染体は、不規則に激しい痛みが走ると訴えます。その後の2ヶ月から5ヶ月の間で次の症状が現れます。
- 器官系の収縮
- 骨格系の再形成
- 知能の急激な低下
この過程は2ヶ月から5ヶ月続き、その後感染体はSCP-306-1として認定されます。
平均的なSCP-306-1の個体の重さは25-30kg、長さは0.5mです。SCP-306-1は両生類に似た風貌をしていますが、それに対応する既知の種はありません。死亡したSCP-306-1の標本の検死により、形態学の観点から変態の後の内部構造はヒトの器官と似通っている事が判明しています。個体は人間の存在を好むと思われ、人間の存在の有る場に居る時は積極的に接触を図ろうとします。SCP-306-1は極めて高い感染力を持ち、あらゆる物理的接触はSCP-306への感染を引き起こします。SCP-306-1はアカメアマガエルに似た方法を執る生殖を行う事が出来ます。
SCP-306はルイジアナ州[編集済]の沼地地帯で、地元で連続し起こった未解決の行方不明事件に加えて、未知の両生類の生物が報告された時に発見されました。財団エージェントが現場へ調査の為に派遣され、個体の発見に至りました。この事件以来、合衆国南東部で██回SCP-306の発生が確認されました。
SCP-306は早期のポリエンとトリアゾールの抗菌薬の投与で治療できます。高熱以外ほぼ全ての治療に耐性を持っています。補遺を参照して下さい。
補遺1: SCP-306の研究で菌類は殆どの野菜を含みほぼ全ての生命体で育ちます。しかし、ヒトのみに感染により有害な影響を示します。大型アウトブレイクの可能性に備え、████博士はSCP-306の研究への財政支援を要求しています。
補遺2: 198█/██/██サイト-██管理者██████のメモ
████博士のSCP-306の研究を土台にして、大型のSCP-306のコロニーが野生に生じる可能性について今すぐ真剣に考えるべきだ。身体の危機と奴の潜伏に備える為にも、野生のSCP-306のコロニーを監視するようにサイト全てにアドバイスをな。確認された媒介生物には、全てに適切かつ密着的なやり方で処理を施すべきだろう。
補遺3: 198█/██/██現在、SCP-306駆除に使われる抗菌スプレーの効き目が落ちているとサイト-██から報告が来ています。O5-6はこの変異の影響を確認する為の更なる実験の許可をしました。
補遺4: 事案I-306-3
198█/██/██、通常培養中の収容された12個全てのSCP-306が一次格納施設から噴出しました。警備員がサンプルを鎮圧しようとした結果、流れ弾がトムソン研究員に致命傷を負わせました。
以下はフィリス研究員へ収容違反の直後に行われたインタビューの写しです。
補遺5: ████博士は多くのSCP-306の標本が、抗菌に広範囲の抵抗を示している事を発見しました。Keterへの格上げは保留中です。199█/██/██にKeterへ格上げされました。