SCP-3061‐JP
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アイテム番号: SCP-3061-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-3061-JPが発生しているビルは財団が所有し24時間体制で監視されます。現在、SCP-3061-JP-1をビル内部へと侵入させることで現象の確認と実験が行われてます。(有)███の経営状況は常に監視され、異常が発生した際は機動部隊け‐22「地上げ屋」が出動し現場の偵察が行われます。

SCP-3061-JP-1はサイト-8155の標準人型収容室に収容し、通常の人間と同様の対応を行ってください。

追記プロトコル: SCP-3061-JP-2は別サイト内に設置した保護区画内に収容してください。SCP-3061-JP-1、2の接触は異常性の拡大やSCP-3061-JP-2の精神状況悪化の懸念により推奨されません。

現在SCP-3061-JP-2の行った儀式的異常プロセスの解析を行っていますが未だ詳細は明らかとなっていません。実験を行う際はサイト管理者へ申請を行った上で専用隔離実験場で実施してください。

説明: SCP-3061-JPは██県██市███町に位置する一棟のビル内の2階と3階にて発生する異常現象です。現在、該当フロア内には3台のデスクトップパソコン、一対の事務机と椅子のみが設置され、その他のデスクや家具等は全て排除されています。該当フロア内にはオブジェクト発見時点から見ておよそ30年前に(有)███という輸入家具を主に扱う中小貿易会社が存在していましたが、現状は事実上の倒産状態であると予想されています。しかし、現時点でも(有)███の運営は継続されており、輸入家具の購入履歴および顧客への販売履歴等も存在しています。

SCP-3061-JPは該当するフロア内にSCP-3061-JP-1(本名:飯田 ██氏、年齢33歳)が存在した際に発生し、SCP-3061-JP-1に対して重度の認識災害と推測される現象を引き起こします。この際、SCP-3061-JP-1は該当フロア内にて(有)███が通常通りに運営されておりかつSCP-3061-JP-1以外の社員がフロア内に存在していると認識します。現在、この異常性により財団が該当オブジェクトを認識する直前まで(有)███はSCP-3061-JP-1によって運営され、これにより異常性の発見が遅れたものと推測されています。なお、該当フロア内に設置してあるPC機器やサーバー内の履歴を確認した結果、SCP-3061-JP-1のみで対応できる以上の商品の販売や購入記録が確認されたため更なる異常性の調査を進めています。

現在、財団調査部により(有)███の全社員は2001年█月██日に実施された██県への社員旅行を最後に失踪している事が判明しています。

SCP-3061-JP-1に対して身体検査や異常性の有無の調査も行っていますが、一切異常な点は確認されていません。しかし、SCP-3061-JP-1の証言内容と確認されている戸籍情報との間に一部差異が存在する点がある事に留意してください。

補遺1: SCP-3061-JPの存在は2020年6月12日に行われた██市役所税務課の主体で行われた住民税調査の際に発覚しました。当時、██市役所は市内の各企業に対して「住民税支払の仕様変更」を現地にて通達する業務を行っており、その際にSCP-3061-JPが発生している該当ビルへも市職員が直接訪問する事で実施していました。その際、該当フロア内でSCP-3061-JP-1だけが業務に従事する様子を市職員が目撃し、すぐさま税務課へと通達しました。この報告を受け財団調査部も現地へと赴き現状の把握を行い、SCP-3061-JPの存在が発覚しました。その後、財団はSCP-3061-JP-1を保護、関係各所への情報統制と記憶処理を行った上でカバーストーリー「異常なし」を適用して現在の収容へと至りました。

以下はSCP-3061-JP-1へと行ったインタビュー記録です。

追記1: 上記インタビュー後にエージェント・桑田によって割り出された地点を捜索した結果、██県██山沿い山道の崖下にて大破したマイクロバス1台と既に白骨化した20体の遺体、その現場近辺にて徘徊していた飯田 ██氏を自称する男性(以下、SCP-3061-JP-2)を発見しました。なお、後の調査によりマイクロバスは(有)███が所有していた車両である事が判明し、遺体の状態や車体の風化具合から該当会社が社員旅行に出た時期と同時期に車両が崖下に転落したと予想されています。現在、SCP-3061-JP-1とSCP-3061-JP-2の接触は原則禁止されており、SCP-3061-JP-2の身柄はサイト‐████の保護区画にて拘束されています。

現在、SCP-3061-JP-2には老化の傾向が見られず、重度の損傷も直ぐに治癒する異常性が確認されています。これらの異常性はSCP-3061-JP-2の証言から後天性の物であると予想されています。

以下はSCP-3061-JP-2へ行ったインタビュー記録です。

追記2: 2020年8月11日に飯田氏の実家に該当する家屋内の調査が行われました。結果、飯田氏の自室であった室内にて飯田氏の血液で文様が書かれた大量の札、計20体の紙人形(内部には人間の爪や毛髪が混入)、同様の血液で書かれた正六角形状の枠内に明朝体の文章が書き込まれている儀式的様式の方陣が描かれた床が発見されました。

また、追加の調査で同室内の畳の裏側を捜索した結果、15台のボイスレコーダーと43冊のノートが発見されました。内容は飯田氏が(有)███内にて行われた会話の音声記録と日記と思われる文章だと確認されています。

以下は発見されたノートの内容の抜粋です。なお、内容から飯田氏が以前に労働監督署へと提出する予定であった(有)███内での会話の記録であると推測されています。

現在、(有)███が所有していたマイクロバスの残骸を撤去したところ、一部が倒壊した石材製の祠が発見されました。現在、この祠に該当する伝承等を調査していますが関連のある情報は一切発見されていません。

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