SCP-3066-JP
評価: +14+x
blank.png

アイテム番号: SCP-3066-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-3066-JP、及びSCP-3066-JP-Aはそれぞれサイト-81██の標準物品収容ロッカー内へと収容されます。SCP-3066-JPを用いた更なる実験は人的資源の損失に繋がる事が予測されるため実施されません。

説明: SCP-3066-JPは1939年に製作された家庭用ミシンの外見を持つ異常実体です。SCP-3066-JPは破壊耐性を有するほか、重量は約2.5kgと正常な家庭用ミシンと比べて軽量であり、電力供給が絶たれた状態であってもおおよそ30℃の熱を帯びています。

SCP-3066-JPは通常のミシンと同様の操作手順で使用する事で異常性を発現します。初回実験においてD-9325が布地をセットし操作を開始した直後、D-9325の右腕は布地と物理的に一体化し、間もなくして布地を伝うミシンの針に巻き込まれ始めました。この際D-9325は焼け付くような痛みを訴えかけた後不明瞭な悲鳴を繰り返しましたが、針が腕を伝って首元に差し掛かり、気管が押え金と針板の僅かな隙間1を通って圧縮された時点で発声不能の状態へと陥りました。

creative-leather-texture-floor-dark-fur-814995-pxhere.com.jpg

稼働停止後に撮影されたD-9325。

SCP-3066-JPは針がD-9325の腕に差し掛かった時点でD-9325の血管を糸のように扱い、まつり縫いに類似する形で体表を縫い付け始めました。この間、血管の変形が見られたにも関わらずD-9325の身体からは出血が起こりませんでした。稼働開始から144時間後、D-9325の身体は複数回に渡って自身の血管で全身を縫い付けられ、縦幅16m×横幅24mのカーペット状となったタイミングでSCP-3066-JPは動作を停止しました。稼働中のSCP-3066-JPからは、常に女児の叫び声を連想させる甲高い稼働音が発せられていました。

稼働を停止したSCP-3066-JPからD-9325が取り出される際、誤ってD-9325の皮膚表面が刺さりかけていたミシン針により裂かれた事で内部の血液と粉砕された生体組織が周囲に飛散しました。血液の流出時には脈拍に似た挙動が見られましたが、血液残量の減少に伴い次第に判別は困難となりました。D-9325の残骸からは一般的な技術を用いて加工された死体との差異が認められなかったため、焼却廃棄処分が実施されました。

SCP-3066-JP-AはSCP-3066-JPによって製作されたと推測される女児服であり、内部からは10代前半の男児計3名のDNAが検出されています。発声機構を持たないにも関わらず、SCP-3066-JP-Aは収容当初からくぐもった声で"あやか"との発声を繰り返しています。SCP-3066-JP-Aの収容開始から8█年が経過した現在、表面に露出した血管は黒く変色し、瘡蓋に似た組織が至る箇所に発生しています。


SCP-3066-JPとSCP-3066-JP-Aは1945年、蒐集院との協定により他の複数のアノマリーと同様にサイト-81██へと管理体制が引き継がれました。SCP-3066-JPの起源や発見経緯について、蒐集院はいかなる情報を持ち合わせていませんでした。

特に指定がない限り、このサイトのすべてのコンテンツはクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス の元で利用可能です。