アイテム番号: SCP-3090-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-3090-JPはサイト-81██の低脅威度物品収容ロッカーに保管されます。インターネット上のSCP-3090-JPへの言及は財団のWebクローラにより捜索され、発見し次第削除されます。
SCP-3090-JP-Aは専用の衣服を着用させた上で、標準人型実体収容チャンバーに収容してください。
説明: SCP-3090-JPは、未知の成分が含有されている000号規格(長さ26.1mm、外径9.9mm)のカプセル剤です。財団は現在、███錠のSCP-3090-JPを収容しています。SCP-3090-JPは複数のウェブサイトにて通信販売されており、またウェブ広告でも言及されています。しかし、当該ウェブサイトの管理者・広告主・SCP-3090-JPの送り主を特定する試みは失敗しています。これらのウェブサイト・広告上では、SCP-3090-JPに陰茎の増長効果があると宣伝されていました。
健常な陰茎を有しているヒト(Homo sapiens)男性がSCP-3090-JPを服用した際、以下の異常性が段階的に発現します。
通常の陰茎断面の模式図
第1段階: 当該男性(SCP-3090-JP-A)の両陰茎海綿体及び尿道海綿体には血液が徐々に流入します。すなわち、陰茎が徐々に勃起状態に至ります。この勃起はSCP-3090-JP-Aの状態に関わらず発生します。実験に用いられたDクラス職員の証言によると、最終的な勃起は非常に強い程度に至るとされます。
第2段階: 勃起状態は保ったまま、尿道海綿体先端の膨張部である亀頭のみが萎縮し、同時に陰茎海綿体先頭部分から剥がれます。この際、剥がれた部分の断面は赤く、血液に見られるような光沢を有していますが、液体は滲出していないことが判明しています。当該部分は比較的速やかに皮膚様の外見へ変化します。このプロセスにおいて、SCP-3090-JP-Aは例外なく強い痛みを報告します。
第3段階における陰茎の模式図
第3段階: SCP-3090-JP-Aの陰茎は、先端部より、2つの陰茎海綿体および尿道海綿体がそれぞれ分かれる形で徐々に裂け始めます。この際、第2段階と同様に断面は赤く光沢を有していますが、やはり流血は確認されません。また、この際、陰茎の皮膚・平滑筋・血管・神経などの器官が分割されますが、これらの器官は徐々に各海綿体周囲を完全に覆うように変形します。変形に必要な体積・面積が不足している器官は新たに形成されます。このプロセスにおいて、SCP-3090-JP-Aは例外なく非常に強い痛みを報告します。
第4段階における陰茎の模式図
第4段階: それぞれの海綿体は、徐々に中心部から分割されていき、3つの海綿体を形成するほか、本来の陰茎に存在する各器官を出現させます。血液様の外見をしていた表面は、完全に皮膚で覆われます。陰茎の直径は元の3^(-1/2)強程度に細くなり、亀頭部分はその特徴的な形状をやや喪失します。このようにして、3つの海綿体は、一様な円柱に近い形状の陰茎へとそれぞれ変化することとなります。なお、血管・神経・尿道などの器官は陰茎の根本で枝分かれし、すべての陰茎にそれぞれ繋がるようになります。
当該プロセスにより、SCP-3090-JP-Aの1本の陰茎は、3本のより細い陰茎へと変化します。
SCP-3090-JP-Aは、当プロセスの第2段階から第4段階を2~4回繰り返します。2回目以降のプロセスにおいては、SCP-3090-JP-Aの全ての陰茎に当該現象が発生します。なお、プロセスを繰り返す内に、第2・3段階でSCP-3090-JP-Aが感じる痛みは、「尿道責めのような」と形容される快感へと変化するという証言が1件のみ得られています。
なお、尿道は全ての陰茎へ通じているため、排尿・射精はすべての陰茎より行われることとなります。陰茎の分割によって尿道の合計断面積はほぼ変化しませんが、陰茎の方向は様々となるため、SCP-3090-JP-Aはこれらの行為に支障をきたします。
SCP-3090-JP-Aは、当該プロセスを2回繰り返した場合は3^2=9本、3回繰り返した場合は3^3=27本、4回繰り返した場合は3^4=81本の陰茎を有することとなります。このプロセスの最中および終了後も含め、SCP-3090-JP-Aの全ての陰茎は常に勃起を保っています。
SCP-3090-JP-Aの陰茎は外科的な干渉に対する破壊耐性を有しています。すなわち、2つ以上の陰茎を手術により縫合したり、1本を残して切除したりする試みには失敗しています。現在、対処法の研究が進められています。
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プロセスを4回繰り返した陰茎の3Dモデル