アイテム番号: SCP-311
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: セクター28の高セキュリティ保管庫G-78に収容して下さい。三人のレベル4以上の職員の書類上の許可がある場合を除き全ての職員からは封鎖されています。対象を05による包括的な検討が保留されているさらなる研究の為に使用する事は禁止されています。
説明: SCP-311は平らで黒い手袋のペアです。対象はテストされたあらゆる手のサイズに合うことが可能な極度の柔軟性を示しています。
対象は███████████で起こったいくつかの不審な殺人事件に関与した自称「ブードゥー」実践者の█████████ ██████から回収されました。この出来事の後に、体と手袋を含む全ての持ち物は収容と研究の為に財団によって確保されました。
着用時、手袋は無害に見えるし、対象に危害を加えません。着用者は手袋を着用している手の部分を除いて、体のどの部分に与えられた外傷にも正常に反応します。着用者の手に与えられたあらゆる種類のテストされた外傷と感覚は、着用者が同時に集中している者と見られている別の個人に変位します。この効果が発揮されるには両方の手袋が着用される必要がありますが、着用者が対象の特性について認識している必要はありません。(さらなる詳細な分析はテストログ311-01のSCP-311の特性を参照)
実験ログ311-01:
テスト1C
試験対象: D-238746, D-892201
刺激: ウォーテンベルグの風車サイラス博士: これでよし。その手袋はどんな風に感じる?
D-238746: ああ。快適だぜ、たぶん。
サイラス博士: よし。今から君のパートナーに集中してくれ。(サイラス博士はD-238746の手袋を嵌めた手に風車を転がした)
D-892201: 何████? 俺が感じるぞ!
サイラス博士: 興味深い。
<ログ終了>
テスト2A
試験対象: D-238746, D-892201
刺激: 皮下注射針サイラス博士: よし、今から君のパートナーに集中してくれ。(皮下注射針を挿入した)うわっ! 私は君のパートナーに集中しろと言ったはずだ!
D-892201: なんだ博士? あんたが突かれるのを感じたのか?
サイラス博士: そんな事は関係ない。もし君がやめなければ―(乱闘の音) 警備員!対象を拘束しろ!
(エージェントtylerが入室する)
サイラス博士: 早く!彼は彼の████に針を持っている!██████████!この█████の息子が!奴を撃て!
(銃声)
<ログ終了>
以下のテスト手順については変声器を使用したスピーカーを通じて通達され、また使用するDクラス職員はテスト前にいかなる財団職員とも会ってはいませんでした。
テスト4D
試験対象: [データ削除]
刺激: 濃硫酸の入った容器サイラス博士: ガラスの向こう側にいる人々を見てくれ。君の手が容器に漬けられている間、彼らに集中してくれ。
(被験者の手が機械装置によって下げられる。短い休止の後に、隣室にいる被験者D-845224が叫び始め、彼の手が酸による火傷の兆候を示し始める)
D-██████: 神よ、何が奴に起こってるってんだ? なんで他の奴らは助けねえんだ?
(叫んでいた被験者の悲鳴が収まり、被験者D-986720が叫び始める)
D-██████: 俺が考えている奴にアレが起こるってのか? なんてこった! 今すぐこれを止めろ! 止めてくれ! なんてこった! ああ、なんてこった!
(対象はログが終わるまで訴え続けた)
<ログ終了>
注: 対象の妻と娘は重度の酸による火傷と深刻な失血を被ったこの日の後に██████総合病院に入院した。█████████はその夜の後に死亡が確認された。
補遺311-02: SCP-311の実証された機能と深刻な悪用の可能性によって、対象は検討が保留されたレベル4に分類される場所に隔離される事が決定された。しかしまた、この物体が危険なSCPについての必要とされる実験における極度の状況において有用性を発揮するであろう事も事実である。そのような状況における補助的な収容手段としてのSCP-311の使用はケースバイケースによって評価される。
- ████████博士