SCP-311-JP
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廃墟内にて撮影されたSCP-311-JP。

アイテム番号: SCP-311-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-311-JPはその性質上、「家屋」に分類されると思われる建造物内に収容することが出来ません。そのため、発見された████地区周辺を、SCP-311-JPが出入り不可能な鼠返しの取り付けられた高さ5mの壁で覆い、壁面周辺の昇り降り可能な木々を伐採、「猫」に分類される生物の出入りを防いでいます。また、現在駆除作戦が計画されていますが、保護のため、最低でも20匹の確保が予定されています。これが完遂された場合、財団保有の█島において管理が予定されています。また、現在1匹のSCP-311-JPが逃走したままであるため、SCP-311-JP由来と見られる現象が発生した場合、即刻の追跡を行いSCP-311-JPの処分を行ってください。

説明: SCP-311-JPは、様々な種類、毛色を持つ一般的な猫に見える存在です。これらは一見通常の猫と変わりありませんが、一般的な猫に比べ肉球の数が極端に多い多指症であることが特徴です。加えて、これらの肉球には「児童の顔のよう」と表現される、笑顔にも似た皺や柄が現れることが観察されています。

SCP-311-JPは、どのような形であれ侵入した建造物を、材質に関わらず急激に老朽化させる性質を持っています。これに伴い、住民や調度品も含めてその全てが老朽化からの破損、あるいは消失を起こします。GPSでの追跡の結果、消失した人間の位置や場所はその時点では変わらないことが判明していますが、最終的には人間に可能な範囲での移動をするような動きを見せ、どれもおおよそランダムと思われる座標にて消失します。消失した人間に対し、こちらからの物理的な接触は一切成功していません。

SCP-311-JPは通常の猫と同様に、普段は民家の軒先や廃墟等を住処としています。SCP-311-JPは、本来その場を根城としていた野生生物等を追い出し、自身らの縄張りへと変えますが、この際、追い出した生物の中に猫が含まれていた場合、その性質を追い出した猫達にも伝播させ同じ性質を持つものに変えます。これは通常の猫との繁殖においても発生することが確認されていますが、SCP-311-JPと通常の猫を交配させた場合、通常の周期よりも遥かに速い10日前後1で出産にまで至ることが確認されています。

SCP-311-JPの持つ「家屋」の判断基準2は全く不明ですが、人工的に建造された、風雨を凌げる構造の建造物はほぼこれらの判断基準内に収まると考えられています3。このため、SCP-311-JPが都市中心部等にて通常の猫と接触、繁殖した場合、計り知れない被害が発生すると予想されています。

SCP-311-JPは、████地区の廃村から██kmの都市部で最初に発見されました。「村民が██名は居たはずの自身の故郷に猫しか居らず、全て廃墟化している」との情報が財団職員より伝えられ、当該区域の調査において多指症を患った猫(SCP-311-JP)が多く存在していたことが判明。サンプルとして一匹をサイト-81██へ移送した際、発生した大規模収容違反により特異性が発覚しました。SCP-311-JPがどのように発生したかは今もって不明なままです。

SCP-311-JPは████地区の廃村から人の住む地域へと徐々に流入したと見られ、当該地域周辺の人口の少なさから発見に遅れが出ました。少なくともこれらの廃村や人の居なくなった地域においてSCP-311-JP個体、及びその性質を持つ個体が███体から存在しているのではないかと考えられているため、当該地域の封鎖を敢行、SCP-311-JPの駆除作戦が計画されています。

SCP-311-JPの建造物への侵入実験(意図しないものも含め)が行われています。記録は以下の通りです。

追記:SCP-311-JP由来と思われる消失、老朽化事象が████区域の学童保育所を皮切りに██件発生した。逃走したSCP-311-JPが周辺に多数潜伏していると思われる。現在捜索を進めており、現在までに██体のSCP-311-JPを確認、終了済。同地域に生息する猫、飼い猫の検査を徹底し拡散を防ぐこと。

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