アイテム番号: SCP-3118
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-3118はサイト-22の標準的な小型Safeクラス安全保管ロッカーに収容されます。実験に使われていない時のSCP-3118は装填されていない状態に保ち、標準的なトリガーロックを掛けておきます。実験後、SCP-3118の摩耗度を検査し、必要に応じてメンテナンスが行われます。
SCP-3118のあらゆる実験は現在停止されています。
説明: SCP-3118はベレッタM9拳銃です。対象の異常効果は、人間の頭蓋骨に向かって弾丸を発射するために使用された時のみ活性化します。当該オブジェクトで他の身体部位に弾丸を撃ちこんだ場合は標準的な銃撃による外傷が生じ、弾丸が頭蓋骨の一部を通過しない限り効果は発現しません。
上記の手法で発射された弾丸は頭蓋骨との接触時に非実体化し、弾丸の経路に沿った頭蓋骨の反対側から、射出穴や噴出物の代わりにSCP-3118-1が出現します。SCP-3118-1は、対象者が人生のある時点で食べた昼食が、消費のために使用した容器や食器も含めて正確に再現されたものです。一部しか食されなかった食品は、対象者に提供された時の状態で出現します。このようにして再現されるのは、現地時間の午前11時から午後3時までの間に食べられた食事のみです。
SCP-3118を対象者に使用すればするほど、出現の可能性があるSCP-3118-1実例は人生をますます過去に遡った時の物となります。SCP-3118-1を構成する物品群そのものには異常性がありません。食器と識別可能な物品の比較により、SCP-3118-1は本来の食事の完全な複製物であることが示されています。
SCP-3118-1は高速で頭蓋骨から出現した後、射出点の軌道に沿った位置にあり、かつ全ての食品や容器を保持できる表面積を有する直近の水平面に着地します。これは時折、着地点に元々あった他の物品の位置がずれる結果を招きますが、生成された実例がこぼれたり散乱したりすることは決してありません。対象者のいる部屋に適当な表面が無い場合は床が使われます。
対象者がSCP-3118-1生成事象を生き延びる確率は66%であり、生存者はオブジェクトの効果として耳鳴りや頭痛 — 時として片頭痛 — のみを訴えます。SCP-3118で頭蓋骨だけを撃たれた人物にも死亡者が出る理由は現在のところ不明であり、問題の過程において骨や脳組織に外傷は及んでいません。
補遺: 実験ログ
実験番号: 初期発見
日付: 2015/10/09
対象: コーディ・クレイバウム研究助手
SCP-3118-1の説明: 再加熱されたスライスソーセージとペパロニピザが乗ったプラスチック容器。1.18リットル缶入りのB████████ブランドのラガービール。包装されたF██████ R█████ヘーゼルナッツ・チョコレート、4個。
注記: 事案を生き延びたクレイバウム研究助手はサイト-22の心理学者の下へ赴き、分類のためにSCP-3118を引き渡した。心理学的プロファイルは、仕事関連のストレスと婚約者との家庭内トラブルが最終的に自殺念慮に至ったことを示唆している。サイト-██への再配属と財団主催の人間関係カウンセリングを経た現在の予後は良好である。
実験番号: 1
日付: 2015/10/16
対象: D-10331
SCP-3118-1の説明: 財団の標準栄養補助食品が入ったボウル、スプーン付き。コップ1杯の水。
注記: 標準的なDクラス糧食。対象は生き延びた。
実験番号: 3
日付: 2015/10/18
対象者: D-10331
SCP-3118-1の説明: チキンヌードルスープのボウル、スプーン付き。チェダーチーズ風味の金魚の形をしたクラッカーが35個積み上げられたナプキン。 コップ1杯の牛乳。
注記: 対象者はこの食事の“懐かしさ”に喜びを表明し、元々は幼少期に病気になった時の食事だったと主張した。
実験番号: 6
日付: 2015/10/19
対象: D-10331
SCP-3118-1の説明: ヒトの母乳と特定された白い液体の溜まり。
注記: 対象者は死亡した。
実験番号: 12
日付: 2016/01/12
説明: D-10187
SCP-3118-1: 生きたヒメアリ(Monomorium)、233匹。土壌、145mL。
注記: 対象は、7歳の頃に近所のいじめっ子から“一握り分のアリ”を無理矢理食べさせられ、自分に異食癖があることを自覚したと説明した。対象者はまた、問題のいじめっ子は彼女がアリを平らげたことに“マジで感動”し、後に友人になったとも詳述した。
実験番号: 29
日付: 2016/12/27
対象: D-104221
SCP-3118-1の説明: [編集済]、6歳、2010/05/14にオレゴン州クラマスフォールズで行方不明と報告されている。鋼鉄製の肉切包丁。フォーク。
注記: 対象は2008年から2010年にかけて3人の児童を誘拐・殺害した罪で投獄されていた。対象と[編集済]を含む他の児童の失踪事件を結び付ける試みは失敗に終わった。DNA検査で本来の児童の複製体であることが確認された後、SCP-3118-1は終了された。D-10422を更なる実験の対象とする要請はサイト管理官に却下された。