文書 315-a
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インタビューログ

SCP-315に対するインタビューの抜粋集です。


インタビューを受けた者: SCP-315-1

インタビューを行った者: Dr. ███ ███████

前文: SCP-315に対して行われた最初の実験であり、SCP-315-1が発見されました。

鑑賞したディスク: 1.

記号: [データ削除済]

<ログ開始>

Dr. ███ ███████: 私はDr. ███ ███████、315の分類に関する予備調査を行っている。対象はただの規則正しく積まれたDVDに見える。1枚目を取り、孤立したコンピュータ上で検査を行う。シンボルを拡大してみよう、見えるか?まるで[データ削除済]のように見える。

Dr. ███ ███████: おや、どうやらこれはビデオディスクのようだな。とりあえず再生してみる。(15秒の沈黙)ただの男が、座っているな。

SCP-315-1: こんにちは。

Dr. ███ ███████: おや、話しかけてきたぞ。

SCP-315-1: いかにも、話しかけているよ。

Dr. ███ ███████: …何だって?

SCP-315-1: あんたの言うとおり。話しかけているんだ。

<ログ終了>


インタビューを受けた者: SCP-315-1

インタビューを行った者: Dr. ███████ ███

鑑賞したディスク: 4

記号: [データ削除済]

<ログ開始>

Dr. ███████ ███: この前話したことを覚えていますか?

SCP-315-1: この前?最近のディスクでのことか?

Dr. ███████ ███: そう、そのことです。どうやって時間を計っているんでしょうか?ディスク毎にですか?

SCP-315-1: いや、そうじゃない。私は分刻みで、あんたと同じように計っているよ。

Dr. ███████ ███: 今の時刻とか、今どこにいるか答えられますか?

SCP-315-1: ああ、現在は████年██月██日の██:████だ。 [編集された時間はインタビューの行われた時刻と一致した]

<ログ終了>


インタビューを受けた者: SCP-315-1

インタビューを行った者: Dr. █████ ███████

前文: Dr. █████ ███████が初めてプロジェクトに配置されました。SCP-315-1の心理分析の確率、可能であればその起源と性質の特定をすることが目標として与えられました。

鑑賞したディスク: 7

記号: [データ削除済]

<ログ開始>

SCP-315-1: なあ、モノの見方を変えてみないか?

Dr. █████ ███████: どんな風に?

SCP-315-1: ほら、例えば、このディスクには超常現象も異常も全くないって感じで。こいつらは全部普通のDVDで、普通の変わらない映像データが入ってるって考えてみたらどうだろう。

Dr. █████ ███████: いや、映像データは変わるんだよ。

SCP-315-1: そうか?

Dr. █████ ███████: そうとも。俺が話しかけたら、お前は俺の喋ったことが分かって、関係のある答えを返すんだ。ディスクをもう一度再生したら、同じ答えが返ってくる、そしてデータは永遠に変わったままなんだ。

SCP-315-1: 私が言いたいのは、もしあんたが再生する前に元々どんな映像が入っていたのか知らなければ、変わったかどうかなんて分かりっこないってことだよ。ディスクにはいつも予め答えが吹き込まれているってことだって有り得るだろう。

Dr. █████ ███████: そんなの不可能だ。

SCP-315-1: ほう!まさか財団の職員がSCPにそんなことを言うとは。

Dr. █████ ███████: もしもだ… もしもディスクの中身が予め記録されたものだとすれば、お前は、俺が言うこと成すことを、正確に、何年も前から知らなくちゃいけないことになる。

SCP-315-1: もしかしたらそうなのかも知れないぞ。ただ、そのためには私が素晴らしい超能力と千里眼を持っている必要があるがな。あるいは何かしらの未来予測装置か。あり得ないと思うかもしれないが、数学的な観点から見れば不可能ではない。

Dr. █████ ███████: あり得ないような事をすぐ信じることのほうがあり得ないよ。

SCP-315-1: じゃあ、こういうのはどうだ?私は未来から来たのかもしれない。私はあんたらが何を言おうとするか分かるんだ、なぜなら私はあんたらが作った記録を持っているから、それに従って返答するからな。

Dr. █████ ███████: それは全くもって辻褄が合わない。それは… 想像を絶するほどの矛盾を生むだろう。

SCP-315-1: うーん。まあ、あんたの言うとおりだろうな。もう一つの問題は、もちろん、10日かそこらを費やしてただSCPの職員をおちょくる為だけのビデオを作るような理由が私にはほとんど無いってことだな。

Dr. █████ ███████: すると我々は全くもってなんの進展も得られなかったということか。

SCP-315-1: いや、あながちそうでもないと思うぞ。あんたはDVDがどういう仕組みになっているのかいくつかアイデアを手に入れただろ、正解かどうかは別にしても。試して反証すべきことが新しく出来たんだ。

<ログ終了>


インタビューを受けた者: SCP-315-1

インタビューを行った者: Dr. █████ ███████

前文: Dr. █████ ███████による、SCP-315-1との4度目の3時間会話です。

鑑賞したディスク: 11

記号: [データ削除済]

<ログ開始>

SCP-315-1: あんたがどれかのディスクを投げ捨てたら何が起こるか気になるよ。

Dr. █████ ███████: (笑う) 気になるか。きっとお前はどうなるか知っているだろう。

SCP-315-1: ああ、そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。まあそんなのどうだっていいんだ。私は単にどういう反応が返ってくるか気になったんだよ。

Dr. █████ ███████: どういう意味だ?

SCP-315-1: いや、このディスクが何なのかっていう私たちのちょっとした議論について考えていたんだよ。私は本当は意識を持っていて普通じゃない方法で存在しているのか、それともあんたは起こり得ない録画に話しているのか。

Dr. █████ ███████: つまりお前は、不必要に生き物の寿命を縮めてしまうことになるからディスクを捨てるなんて俺にはできないとでも言いたいのか?

SCP-315-1: ハハ!違う。そうじゃない。そのことが予言されているかもしれないから、あんたがディスクを捨てることが出来ないってことだ。あんたは予言が正確なのかどうかを知らなくちゃいけない。ディスクに記録をした奴があんたがディスクを投げ捨てること、そしてどのディスクを投げ捨てるのかを正確に知っていたのかどうか。そして、あんたが他の全部のディスクを捨ててしまったら、あんたは最後の1つを見つけなきゃいけなくなる、もし1つのディスクが捨てられてしまうことになると知っていたとしたら、そいつこそが奴らが答えを吹き込んだディスクになるんじゃないだろうか?

Dr. █████ ███████: (再び笑う) ぼうけんずきの とつくにびとよ、 いずれなりとも、えらびたまえや。 きけんをおそれず、かねうつか、 さなくば、かのとき、かねうたば、 いかになりしと、おもいこがれて こころくるうか。

SCP-315-1: だいたいそんな感じだ。

Dr. █████ ███████: 俺はまだお前の『事前に録画されている』とかいう戯言を信じてるわけじゃないぞ。それを証明するのはお前にとっては簡単だろうし、お前は威張るのが好きなのも知ってる。

SCP-315-1: 返事を置いておくよ、ドクター、ディスクの最後にだけど。

<ログ終了>

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