SCP-3182-JP
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アイテム番号: SCP-3182-JP

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-3182-JPの収容はその性質上困難であるとされています。SCP-3182-JPの発生が確認された場合、SCP-3182-JP-1の回収と身元特定を行います。また、対象などの目撃者には記憶処理とカバーストーリー「幻覚」の流布を行います。

SCP-3182-JPの早期発見を目的として、財団ウェブクローラ("Farewell")によるインターネット上の監査を行います。監査ログ内にSCP-3182-JPに関連するとされる情報が認められた場合、該当情報の記録と削除を行ったうえで情報発信者の特定を行います。

説明: SCP-3182-JPはヒトの首吊り死体をプルスイッチ照明として認識させる認識災害です。SCP-3182-JPの発生確率は極めて低く、事前に発生を予測することは困難であるとされています。SCP-3182-JPは認知抵抗値が37.5以上の人物には作用しません。また、この際にSCP-3182-JPの対象となる首吊り死体をSCP-3182-JP-1に指定します。

SCP-3182-JP-1を直接的に視認した人物(対象と表記)は照明の起動を目的としてSCP-3182-JP-1の脚部を引っ張ります。この際に対象に対してインタビューを行った結果、SCP-3182-JP-1の胴体部が照明の外身、頭部が照明の電球、脚部がプルスイッチ照明の紐部分として認識されていることが明らかになっています。しかしながら、SCP-3182-JP-1は死体であって照明ではないため、照明起動時にみられる挙動を示すことはありません。

この結果、対象は更にSCP-3182-JP-1の脚部を引っ張る、胴体部を殴打するなどの行動を取るようになります。この行動の勢いは時間経過で増していき、最終的にはSCP-3182-JP-1の脚部は裂断することになります。先述の行動時に対象が苛立ちを感じる傾向にあることは特筆すべきです。また、胴体部は複数回の殴打により、著しく損壊することになります1

対象は脚部の裂断したSCP-3182-JP-1を「壊れた照明」として認識します。対象はSCP-3182-JP-1の修繕を目的とした活動を行いますが、これらの試みはSCP-3182-JP-1が死体であるという理由によって失敗に終わります。結果としてSCP-3182-JP-1は「不良品」としてリサイクルショップにて売却される、廃棄物として処理を行う、部位ごとに分解されてジャンク品として販売される、頭部を切断して電球を取り付けるなどの対応を取られます。これらの行動について、対象はSCP-3182-JP-1に対する一切の違和感を抱きません。

SCP-3182-JPは2015/07/19に青森県青森市にあるリサイクルショップにてSCP-3182-JP-1が発見されたことを契機として財団に補足されました。発見者であるエージェントは当時、未収容の反ミームアノマリー(SCP-4UO9-JPに指定済み)の調査にあたっており、その一環として記憶補強剤を服用していました。そのため、SCP-3182-JP-1の認識災害を看破し、異常性質の特定に至ったとされています。

当時、現場には1体のSCP-3182-JP-1と、複数個のSCP-3182-JP-1のものと思しき臓器2が存在していました。これについてリサイクルショップの店員や対象などのその他目撃者に対してインタビューを行いましたが、得られた情報は「壊れた照明やその部品だと思っていた」という旨のものだけでした。

その後、財団による調査の結果、SCP-3182-JPの性質などを特定するに至りました。また、この時点で100件を超えるSCP-3182-JPが発生していたことが明らかになっています。本報告書が執筆された時点において、財団内ではSCP-3182-JP-1の回収と身元特定の作業が継続して行われています。

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