民間人によって撮影された2体のSCP-3188-JP-α実例。この時点ではまだ個体差が確認できる。
特別収容プロトコル: SCP-3188-JPはエリア-CN-05にて、機動部隊スクエア-01("鏡像")の管理の下で収容されます。全てのサンプルにはクラスV生物災害対策を行ってください。未発見のSCP-3188-JP-α実例が存在する可能性を鑑み、オンライン上のあらゆるロカビリー文化に関連するパフォーマーの情報はエリア-CN-05に設置されたスーパーコンピューターサーバーアレイ"望天閣-β"による収集と分析が実施されます。
電子顕微鏡で撮影されたSCP-3188-JP。
説明: SCP-3188-JPは主に人体の変容・複製と現実改変能力の獲得に関連する異常な感染症状をもたらすRNAウイルスです。
SCP-3188-JPは主に飛沫・血液感染によりヒト-ヒト間で媒介され、およそ2日間の潜伏期間の後に感染者には高い発熱を伴う身体の変容が発生します。変容は新陳代謝の活発化という形で始まり、皮膚組織に次いで筋骨格系、最終的には脳を含む感染者の中枢神経全体が段階的に再構築され新たな組織に置き換わることで終了します。
現在までに財団が確認した全ての実例で、この肉体変容は同一の身体的アイデンティティへの変化に向かっています。変容の終了からしばらくは僅かに残った感染者本来の外見的特徴が個体差として見て取れるものの、通常の細胞更新プロセスの進行に応じる形で時間経過とともにこれらの差異は消失し、完全に同一の体格・外見へと均一化されていきます。
感染ステージが最終段階にまで進行したSCP-3188-JP感染者の外見は、1973年に死亡したコーカソイド系アメリカ人男性であるジョン・ジョーンズ・ランキン(PoI-22075)と酷似したものになります。更に中枢神経の組織置換が完了した時点で、感染者はPoI-22075の人格・記憶に加え、同人物が生前保有していた異常な現実改変能力までもを獲得しはじめます。この段階の感染者はSCP-3188-JP-αと指定されます。
確認された実例の典型的な特徴として、SCP-3188-JP-αは1970年代のエルヴィス・プレスリーのスタイルを模したと思われるサングラスと華美な衣装を着用することを好みます。またSCP-3188-JP-αは楽曲の歌唱などのパフォーマンスを頻繁に行いますが、全ての実例はSCP-3188-JP及び自身がその感染キャリアとなっていることについて正しく認識していないため、これは多くの場合SCP-3188-JP-αが飛沫により無自覚に感染を広げる結果をもたらします。
PoI-22075の背景情報、及びSCP-3188-JPとの関連性については補遺Iを参照してください。
補遺I
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PoI-22075。
指定: PoI-22075本名: ジョン・ジョーンズ・ランキン
別名: “エルヴィス狂い”、“キング・オブ・ロックントロール野郎(King of Rock and Troll)”
ステータス: 死亡、無力化済み
詳細: PoI-22075はクラスC現実改変能力を持つコーカソイド系アメリカ人男性です。PoI-22075の現実改変は任意の物品の出現・消失・変性を引き起こす他、エルヴィス・プレスリーの楽曲の歌唱に合わせて行使された場合、曲の主題や描写に沿った破壊的な作用を発生させます。
当該人物が1950〜60年代のロカビリー文化、特にその代表的なアーティストであるエルヴィス・プレスリーの熱狂的な愛好家であり、特に現実改変能力が発達しやすいとされる十代の時期にそれらに傾倒していたという記録から、心理学的分析上、PoI-22075の特異な振る舞いは行動モデリングによる自己アイデンティティの先鋭化が当該人物の現実改変プロセスの指向性に影響を与えているためだと考えられています。
1973/02/26、当該人物が他のプレスリーファンと口論になった際に現実改変能力を発露したという報告をきっかけに財団はPoI-22075を捕捉しました。当該人物は捕捉時点で自身の能力を「エルヴィスが自分に与えた奇跡」だと捉えており、たびたびその誇大妄想を理由に周囲の人間とトラブルを起こしていたことが確認されています。PoI-22075が現実改変者の精神類型における制御が困難な段階に差し掛かっているとの判断から、やむを得ず1財団は暗殺手順による当該人物の無力化を決定し、その死体の収容を行いました。
現在、PoI-22075の死体及び生体サンプルは研究サイトー317の冷凍保管庫に収容されています。
20██/██/██、サイトー317は所属不明の武装勢力による襲撃を受け、他数点のオブジェクトと共にPoI-22075の死体が強奪されました。のちの調査から、この襲撃の実行者は要注意団体「グリーン・スパロウ財団(GSF)2」であると特定されています。GSFは襲撃の後、PoI-22075の死体を中国山東省の██区に位置するGSFの研究施設"12号実験室"に移送し、兵器的利用のため研究開発を行っていたと見られています。
このGSFの試みはSCP-3188-JPの偶発的な創造につながり、施設内での破局的な感染アウトブレイクを招きました。財団は事態の把握とともにカバーストーリー"化学事故に伴う住民退避勧告"のもとで██区一帯を封鎖し、同時に12号実験室内から脱出したGSF構成員数名を確保しました。以下は、構成員が所持していた内部文書テータの転写です。

BIRDS-045:ダブル・トラブル
プロジェクトリーダー名・所属派閥:
Parker(異常派)
プロジェクト進行度:
幼雛(実験段階)
除害レベル・殺傷可能性:
隼(致死性高)
必要資源:
米国本部より提供された現実歪曲者の死体。
必要技術:
混沌の諸神教3独占奇跡。
プロジェクト・製品詳細:
本プロジェクトでは現実歪曲者の能力についてより深く知悉し、その知識の活用によって我が財団の理想を達成するための新たな兵器作成に役立てることを目標とする。実際の手順として、提供された死体の奇跡による蘇生や外科的改造などの手順により、その現実歪曲の力を我々の理念に沿った形に操作できるか試験を行うことが予定されている。
また、現在我が財団と提携関係を結んでいる日本生類創研の研究によれば、現実歪曲者の脳構造は常人のそれとは異なるチャネルを開き、外部から現実性を吸収するのだとされている。その構造を現在我々が用いている成鳥にも組み込むことができれば、より望ましい人類の"永続"への扉を開けることができるだろう。現実の歪曲という天祐の力は、その個人のみの欲望のために費やされるのではなく、正しい大義の下に捧げられるべきだ。
なればこそ、グリーン・スパロウ財団が事を為す。
インタビュー記録3188-JP-1
Record 20██/██/██
回答者: GSF構成員"Parker"
質問者: Cube博士
序: 本インタビューは、SCP-3188-JPに関連するGSF内部文書(上掲)の回収に続いて実施された。
[記録開始]
"Parker": さて、何から話してほしい?
Cube博士: あのウイルスがどのような経緯で創造されたかについて話してください。
"Parker": [笑う] 創造ね。そんな聞こえの良い言葉を使っていいものか。……我々がやったことは単純だよ、失敗だ。
Cube博士: ではどんな失敗をしたかを教えてください。例のウイルスに、あなた方が行ったサイトー317襲撃が関連していることは既にこちらも把握しています。
"Parker": なら話が早い。私はあのアメリカ人の死体を蘇生させようと試みていた。我々に都合の良い兵器として作り変えることを目的として。だが、その実験の最中にその体が破裂した。プゥーッ、ボカンと、突然な。
Cube博士: もちろん単なる腐敗ガスの影響ではないのでしょうね。
"Parker": 残念ながらね。その実験は混沌の諸神教が保有する奇跡の1つを適用するものだった。連中の術が信じられない結果を引き起こすのには慣れていたつもりだったが、あれについては現実歪曲者という予想外な事物と掛け合わさったことで制御できなくなったと考えるべきかな。君はどう思う?君たちの財団の方がそういったことにも詳しいんじゃないか。
Cube博士: 話を続けてください。
"Parker": 愛想のない。……その翌々日かな、実験に関わっていた人員数名が熱を出して医務室に送られた。医務室にエルヴィス・プレスリーの偽物が湧きだしたのはそれからすぐだ。そして、どうもあの破裂で何か未知の病原体がばら撒かれたらしいと推測できたのは、偽エルヴィスたちが12号全体を占拠してからだった。それから後は知っての通りだ。私は運よく逃げ出し、こうして君たちに捕まっている。
Cube博士: それまでに対処や抵抗は行わなかったのですか。
"Parker": 当然した。だが我が財団の警備は、装着していたボディーアーマーとコンバットブーツが突然レザージャケットとローラースケートに変化させられた時の訓練なんて受けていなかった。だから次に説得を試みた。形は違えど蘇生自体は予定していたこと……十分こちら側に引き込めると考えていた。しかし、結局はそれも失敗だ。そもそも我々の話術以前に、あの状況では上手く行かなかっただっただろうがな。
Cube博士: 時間が足りなかったと?
"Parker": いいや。あのエルヴィスたちがただ、我々以上に混乱していたのさ。
[記録終了]
SCP-3188-JP-α群は12号実験室の占拠の後、無人となった██区各地に侵入し始めました。財団は山東省周縁のエリア-CN-05に対策本部を設置し、同エリアに設置されたスーパーコンピューターサーバーアレイ"望天閣-β"を用いて、公共監視システムや電子機器を介した情報の収集を開始しました。その結果、同地区内には計39体のSCP-3188-JP-αが存在していることが特定されています。
音声記録3188-JP
Record 20██/██/██
序: 当該音声は、家屋内に置かれたスマートスピーカーへのアクセス傍受によって記録された。
[記録開始]
声1: おい、起きろ、おい。
声2: あ?[あくびの声] なんだここ。……あ!?誰だてめえ!似てねえエルヴィスのモノマネなんかしやがって!
声1: いいか、落ち着いてよく聞け。今西暦何年だか言えるか?
声2: 1973年だろ?
声1: どうやらハズレだ。このカレンダー見てみな。
[紙をめくる音]
声2: は?なんだこれ、どうなってんだ。世紀が変わってやがる。
声1: 俺も驚いた、タイムトラベルってやつかもな。
声2: そもそもこれ漢字か?未来なのはともかくとしても、どこの中華街なんだよここは。
声1: それがどうも、チャイナタウンじゃなくて本物のチャイナらしい。アカの連中が作った国にしちゃずいぶん栄えてるが、随分とまあ変なところで目覚めたもんだぜ。
声2: だから何なんだ?俺にどうしろってんだよ。
声1: これからそれを決めに行くんだよ。さ、付いて来な。服と髪はバッチリ決めてさ。
声2: お、おい、ちょっと待ってくれよ!お前、その顔、よく見たら……俺と同じ顔の奴が目の前に居て……訳が分かんねえよ!
声1: 驚くなよ、実はあと3ダース以上は同じ顔のやつが控えてるぜ。
[記録終了]
映像記録3188-JP
Record 20██/██/██
序: 当該映像記録は、交通監視カメラへのアクセスによって記録された。映像内に登場する各SCP-3188-JP-αには便宜上画面に入った順で仮の番号が付けられている。
[記録開始]
[大きな交差点の中央には、現実改変で築かれたと思しき粗雑なつくりのライブステージが見える。壇上には4名のSCP-3188-JP-αが言葉を交わしており、それ以外のSCP-3188-JP-αはステージの周囲で歌を歌う、70年代風に外見を変性させられた車を乗り回すなどの行動を取っている]
SCP-3188-JP-α1: これで全部か?
SCP-3188-JP-α2: 今いる中ではそうだな。見つけた時におっ死んでたマヌケは居たが。
SCP-3188-JP-α3: ヒデー言い草だな。一応自分だってのに。
SCP-3188-JP-α2: だからマヌケだって言ってんだよ。そいつらどう見ても自分同士の殴り合いでノビてたんだぜ?
SCP-3188-JP-α4: 26,27,えー28……動くんじゃねえ!区別がつかなくて数えらんねえんだよ!
SCP-3188-JP-α1: もういい、さっさとやっちまおう。[ステージマイクを取る] あー、30何人かの野郎ども、よく集まってくれた。俺らが今ただごとでない出来事の中に置かれているのはもうわかってるよな?
SCP-3188-JP-α15: わかんねえ!
SCP-3188-JP-α16: 同じく!
SCP-3188-JP-α19: 政府の陰謀に巻き込まれてるんだろ?許せねえよニクソン。
SCP-3188-JP-α4: 誰が何言ったか聞こえねえんだ、いっぺんに喋るんじゃねえ!
SCP-3188-JP-α3: ひとまず、俺たちが何をすべきが決めよう。人っ子一人いねえ町でどうすりゃいいのか。
SCP-3188-JP-α24: そもそも何でてめえが仕切ってんだ? 俺もステージに上らせろ。
SCP-3188-JP-α27: エルヴィスの銅像建てようぜ、記念堂のリンカーン像くらいでかいヤツ。
SCP-3188-JP-α33: マヌケ、まずアメリカに帰んだよ!さっさと空港探すことから始めるね、俺なら。
SCP-3188-JP-α36: お前も俺だろ。
SCP-3188-JP-α37: 俺の中の誰でもいいけど、誰か中国語読めんのか?
SCP-3188-JP-α4: いっぺんに喋るんじゃねえつってんだろ!
SCP-3188-JP-α1: [ため息] よし分かった。こういうのはどうだ?
[SCP-3188-JP-α1は手の中に青色のプラスチック櫛を出現させ、髪型を整える]
SCP-3188-JP-α1: この櫛を発言権の証ということにする。今からこいつを順繰りに回していくから、櫛を持ってる奴は自分の意見を喋ってもいい。但し、その間持ってない奴は行儀よく口を閉じておくんだ。オーケイ?
複数のSCP-3188-JP-α: オーケイ!
[38体がほぼ同時に、自分の手に同様のプラスチック櫛を出現させる]
SCP-3188-JP-α1: クソッタレが。
[記録終了]
得られた情報からSCP-3188-JP-α群に統率が為されていないことが判明したことで、エリア‐CN-05の対策本部はSCP-3188-JP-αの制圧作戦"オペレーション・ジェイルハウス"を立案、実行に移しました。作戦には現実改変者への対応経験のある機動部隊-辛辰-0("海洋生物")の隊員、及びエリア-CN-05に駐屯する生物災害への対応部隊であるスクエア-01("鏡像")が動員されました。
オペレーション・ジェイルハウスは、予め██区の特定地点に指定されたゾーンを取り囲む形でスクラントン現実錨(SRA)を配備するとともに、別動隊が可搬型SRAを搭載した車両数台によりSCP-3188-JP-α群をゾーンに陽動することを主な内容としていました。この作戦内容はSCP-3188-JP-αが多数で行動している都合上、現実改変能力者に従来有効とされてきた"意識外からの致命の一撃"を全個体同時には達成することが困難であるという懸念を解決するために考案されています。
作戦後の辛辰-0隊員。服や髪型がロカビリー風の改変を受けている。
オペレーション・ジェイルハウス実行時、事前予測に従って陽動車に誘引されたSCP-3188-JP-α群の大多数を制圧することに成功したものの、一部の実体を指定ゾーン内に誘い込むことに失敗しました。これにより危険を察知したSCP-3188-JP-α実体は周囲の環境に対し70年代の文化様式に基づく無軌道かつ強引な改変を実行し始め、合同機動部隊と交戦しました。
交戦の長期化に伴い、SCP-3188-JP-α実体群が次第に協力し始め乗算的に現実場の変動が激しくなることが予想されたため、部隊の撤退指示に前後して作戦司令部による第2プランの発動が宣言されました。これは撤退直前の部隊を囮として上空から注意を逸らしている隙に、財団空軍の支援により二重爆発式奇跡論爆弾R5 "ツイン・カナリア"を投下するというものでした。
結果として、合同部隊員計18名の死亡と██区の面積における89%の破壊を伴う形で全てのSCP-3188-JP-αが無力化されたことが確認され、オペレーション・ジェイルハウスは成功裏に終了しました。その後のSCP-3188-JP除染作業とカバーストーリー及び財団資金投入による一連の痕跡の隠蔽を以って、当事案は収束したものと見なされています。
補遺II
20██/██/██、アメリカネバダ州ラスベガスにて新たに2体のSCP-3188-JP-α実体が確認されました。当該実体は財団による確保までに多数の観光客と接触していたと見られ、無差別に感染を広げていたと考えられています。オペレーション・ジェイルハウス終了直後に実施された以下のインタビュー内容に基づき、GSF構成員による偶発的エピデミックの可能性も視野にSCP-3188-JP感染経路の追跡が継続中です。
インタビュー記録3188-JP-6
Record 20██/██/██
回答者: GSF構成員"Parker"
質問者: Cube博士
[記録開始]
"Parker": いや、まずはおめでとう。偽エルヴィスを無事に始末できたようだね。
Cube博士: ええ。これでようやく、私もあなたの不快な言動に耐える必要が無くなったというわけです。
"Parker": これは手厳しいな。だが、私も清々した気分だ。役割はもう果たしたのだから。
Cube博士: どういう意味ですか?
"Parker": 時間稼ぎだよ。実はあの偽エルヴィスの組織片を私の部下が回収し、12号から持ち出している。今頃は君たちの手の届かない場所だろう……私は失態を犯したが、今回の件は良いデモンストレーションになった。現実歪曲者1人よりも、それらの軍隊はもっと素晴らしい。我が財団なら次は上手く扱えるはずだ。
Cube博士: [ため息] 無駄なハッタリを。現時点でそのような人物の報告は上がってきていません。例えそれが事実だとしても、あなた方の企みに次の望みはありません。我々がつい先ほど成功裏に事態を収束させてきたことをもうお忘れですか?
"Parker": そうだろうか。今回は田舎町で無茶もきいたが、北京やソウル、東京などの大都市に偽エルヴィス軍団が攻め込んで感染爆発を引き起こしたのなら、君たちは同じ手を使えるのか?空爆の巻き添えで劣等人種がいくら死のうと私にとっては構わないがね。
Cube博士: 我々はその時の最善手を取るだけのことです。そもそもエルヴィス・プレスリーは人種差別に否定的でした。彼を神のごとく崇めていたSCP-3188-JP-αが、その対極に位置するあなた方の思想に共感してそのようなことをする可能性は低いものと思われますが。
"Parker": [笑う] 私のようなレイシストだってエルヴィスは聞くさ。それに、彼らが与する可能性が低いという点でいえば、君たちだってそうじゃないかな?
Cube博士: 何の話です。
"Parker": カート・コバーン、ジョン・レノン、そしてエルヴィス・プレスリー。私はかの偉大なミュージシャンたちの共通点を知っているよ。
Cube博士: 全員白人男性ということですか?
"Parker": 不正解。ジミ・ヘンドリックスも入れた方が良かったか?あるいは フランツ・リスト。君たちの財団が彼らに何をしたか、忘れたわけじゃあるまい。
Cube博士: [椅子から立ち上がる]
"Parker": 「何故知っている」といった顔だな。Truth is like the sun. You can shut it out for a time, but it ain’t going away "真実とは太陽のようなものだ。一時的に覆い隠すことはできても、消し去ることはできない"。そういうことだ。全く大したものだよ、リストマニア収束のために君たちが取った最善手とやらは。
Cube博士: [沈黙] もはや過去の過ちです。
"Parker": 偽エルヴィスたちはそう思わないだろう。彼らの時間は1973年で止まっている。彼らの神たるエルヴィスがその何年か後に亡くなったことを知ればショックを受けるだろうし、さらにその原因を知れば、怒れる現実歪曲者の軍団はどれほどの脅威へと育つだろうねぇ。
Cube博士: 何が言いたい。
"Parker": そうだな。例えばの話、我が財団に限らないが 君たちの数多い敵対組織があのウイルスを手に入れ、蘇った偽エルヴィスたちに君たちが覆い隠している真実を教えたら?あるいは、彼らの生き残りが真実を自力で見つけ出したら?……まあつまりは、こういうことだ。彼らは我々の味方にはなり得ないかもしれないが、まず間違いなく君たちの敵なのだよ。
[記録終了]



