SCP-3210-JP被害者が描いたSCP-3210-JP-1。
アイテム番号: SCP-3210-JP
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: 財団webクローラはインターネット上を走査し、SCP-3210-JPに関する可能性のある書き込みがないか調査します。実際にSCP-3210-JP被害者と確認された場合、該当人物を拘留・収容します。
SCP-3210-JP被害者は基本的には一般的な人型実体と同様の方法で収容して問題ありませんが、被害者に希死念慮の兆候や激しいパニックが見られる場合は、自殺や破壊的行為を防ぐために拘束してください。ただしこの際は、被害者が上方を問題なく向けるような姿勢で固定してください。SCP-3210-JP終了後は、最低でも1週間の経過観察を経て問題ないと判断されれば、被害者は記憶処理の後に解放されます。
SCP-3210-JPに関する言説は既に民間に広まっており、情報の完全な統制は困難です。財団の収容努力は、主にSCP-3210-JPを信憑性の乏しい都市伝説や噂程度の存在に留めることに向けられます。
説明: SCP-3210-JPは無作為な人間が、頭上に別の人間の頭部(以下、SCP-3210-JP-1)が存在すると認識する現象です。SCP-3210-JP被害者となる人間に、年齢や性別、民族を始めとした共通点はなく、被害者となりうる人物の特定には成功していません。SCP-3210-JPは確認されている限りでも、世界中で年間1000件程度発生しており、年々増加傾向にあります。
SCP-3210-JP-1は被害者以外に知覚不可能な、不明な人間の頭部であり、首元には切断痕のような血痕が確認できます。SCP-3210-JP-1は通常の人間の頭部と比べて異常に大きく、頭頂部から顎までの長さは80cm前後です。SCP-3210-JP-1は常に真下、すなわち被害者の方向を向いています。各SCP-3210-JPによってSCP-3210-JP-1は異なるようであり、推定される年齢、性別等は多様です。SCP-3210-JPが眼鏡等の装飾品を着用していた事例は確認されていません。被害者はSCP-3210-JP-1の顔に面識がなく、頭部の元となった人物が存在するのかは不明です。SCP-3210-JPは後述の変化を除いて常に無表情であり、瞬きやその他表情の動きを見せることはありませんが、被害者の証言によると、SCP-3210-JP-1は「死体のようではなく、生きてこちらを見ている」ように認識されます。
SCP-3210-JPが開始すると、被害者は自身の遥か直上にSCP-3210-JP-1を視認できるようになります。ただしこの時点では、その距離のために被害者はSCP-3210-JP-1を人間の頭部として知覚することはありません。SCP-3210-JP-1は常に被害者の直上を追従するように空中を水平に移動します。
SCP-3210-JP-1は緩慢な速度で被害者へと下降していきます。その速度は被害者の証言によって多少の差はありますが、概ね毎時20cm前後と報告されています。被害者がSCP-3210-JP-1をはっきりと認識できるようになると、ほとんどの場合被害者は強い恐怖心、混乱を表明するようになります。これは異常な状況に対する正常な反応と見られています。
SCP-3210-JP-1が接近するにつれ、被害者は激しい恐慌反応を見せ、執拗に下方を見る、姿勢を低くする、標高の低い地点への移動を試みる等の行動を示します。しかしながら、そのような行動はSCP-3210-JP-1の下降を加速させます。被害者の大半は、SCP-3210-JP-1を意識することで不眠に陥ります。また、極度にSCP-3210-JP-1を恐れた結果として自殺を実行する人物も確認されています。
SCP-3210-JP-1は天井等の障害物を透過しながら被害者に接近します。SCP-3210-JP-1が被害者の頭上5m程度まで接近した時点で、SCP-3210-JP-1は異なる動きを見せ始めます。
接近したSCP-3210-JP-1は口を大きく開き始め、その顎は通常の人間の可動域を超えて、頭部とほぼ同じ大きさまで開かれます。更に、頭上0.3m程度まで接近した時点で被害者は移動が不可能となり、不明な外力により強制的に首をSCP-3210-JP-1の方向に向けさせられます。この時、下方を向くよう身体を固定されていた被害者は、首が180度反転したことで死亡しました。
SCP-3210-JP-1と被害者が「接触」すると、被害者は数十秒間絶叫を上げた後に意識を喪失します。被害者は1時間から3時間程度経過した後に意識を回復します。その際、被害者はSCP-3210-JPに関する記憶を忘却しています。覚醒後の被害者に身体的・精神的異常はみられず、問題なく社会復帰が可能です。ただし、被害者と親しい人物の一部からは、話し方の癖や考え方が僅かに変化したように思われると報告されています。
しかしながら、これらの差異はごく軽微なものであり、被害者が後に異常性を発現した事例も確認されていないため、ヴェール・プロトコルにおいて許容範囲内と見做されています。
「接触」20時間前にSCP-3210-JP被害者が描いたSCP-3210-JP-1。



