SCP-3215-JP


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一般的に知られているクックソニアの復元図。

アイテム番号: SCP-3215-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-3215-JPは、発見地点であるSCP-3173-JP 1内の国立科学博物館地下2階に収容されています。異常性の詳細な研究は、サイト-81UTの研究・開発セクションによって進められています。

説明: SCP-3215-JPは、SCP-3173-JP内部の国立科学博物館地下2階に位置する、クックソニア(Cooksonia)2の復原模型の地点に存在する植物体です。外見はベースライン上の復原模型と概ね一致し、遺伝子検査は植物体が原始的な陸上植物である可能性を示しましたが、これがSCP-3215-JPがかつて存在していたクックソニアそのもののオブジェクトであることを示しているのか、単に展示模型を模倣した植物体であるのか、あるいは復元図に対する人間の認識が発現したオブジェクトであるのかは不明です。

SCP-3215-JPの地上部の器官は、標準の植物から逸脱した速度で運動します。運動は特に胞子嚢の近くで顕著であり、胞子嚢が後述の要因等で落下あるいは機能を失った場合、周辺の運動量が低下するため、異常の本体はSCP-3215-JPの胞子嚢だと予想されます。以下、これらの胞子嚢をSCP-3215-JP-Aと呼称します。

補遺: SCP-3215-JPの状態の変遷

2023/10/07にSCP-3215-JPが発見されて以降、SCP-3215-JP-Aは隣接するSCP-3215-JP-Aを攻撃し合うような形で運動しています。攻撃の結果として、SCP-3215-JP-Aは茎から外れて落下することがあります。これらの運動を妨害する試みは障壁の破損等の要因により失敗しました。発見時に異常性を示していたSCP-3215-JP-Aは合計で8つ3でしたが、上記の理由により減少し続けています。以下はそれらの記録です。

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発見時のSCP-3215-JP模式図


2023/10/23、-A-1が-A-2に、-A-4が-A-3に、-A-6が-A-5に、-A-8が-A-7に攻撃を受けたことにより落下しました。また、この頃からSCP-3215-JP-A同士の衝突時に発生する音が「革同士が相互にぶつかり合う音」と形容される、重量感のあるものに変化しているとの観測が得られています。この時点で残存しているSCP-3215-JP-Aは4つです。

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10/23のSCP-3215-JP模式図



2024/01/31、-A-2が-A-3に、-A-6が-A-5から攻撃を受けたことによって落下しました。この時点で残存しているSCP-3215-JP-Aは2つです。-A-6の落下時に、「大勢の人間の歓声のような声」が聞こえていたことが内部を警備していた職員の証言からわかっています。

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01/31のSCP-3215-JP模式図



2024/02/09、-A-5が-A-3の衝突により落下し、残りの胞子嚢は-A-3のみになりました。この際SCP-3215-JPの所在地である国立科学博物館地下2階(SCP-3173-JP内部)全体に、01/31にて確認された歓声のほか、ゴングの鳴るような音声が数度発生しました。歓声は前回01/31のものより大きく、同博物館地球館の職員に加え、日本館の警備にあたっていた黒原警備員ほか2名が音声を確認しています。

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02/09のSCP-3215-JP模式図

同時に、最後まで残存した-A-3は胞子嚢全体が発光し、上部1mmほどの部分に黄色に発光する王冠状の物体が出現しました。この物体は物質透過性のホログラフ様実体であり、常に微小な音量で、ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル作曲『見よ 勇者は帰る』をループで発生させています。

補遺2: 検査の結果、-A-3内部の胞子は成熟しており問題なく発芽可能であると診断されました。SCP-3215-JPひいてはクックソニアの性質解明に繋がるとしてこの胞子の発芽実験が主にサイト-81UTの研究・開発セクション、古植物研究課から強く求められていますが、未知の異常性が存在する可能性を考慮して実験は保留されています。

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現在のSCP-3215-JP-A-3。

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