SCP-3232-JP
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アイテム番号: SCP-3232-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-3232-JP周辺1kmは立ち入り禁止区域に指定し、定期的に警備員を巡回させてください。ディスコ・イベント発生時は2名までの増員が認められます。 SCP-3232-JPはサイト-8183の特大型収容チェンバー内に設置されたダンスホールの墓部に埋葬して収容されます。監視はカメラを通して行なってください。また、ディスコ・イベント発生に備えて、他の業務中であっても即応可能な職員を最低4名配属してください。SCP-3232-JP群の要望に対しては、必要に応じて限定的な支援(娯楽支援等)が許可されています。

説明: SCP-3232-JPは、身元不明の白骨死体群(以降、個体を指す場合はSCP-3232-JP、全体を指す場合はSCP-3232-JP群)です。SCP-3232-JPはダンスホールを模した底部のみの空間(以降、ダンスホール)に存在する墓に埋葬されており、ダンスホールには各SCP-3232-JP個体ごとの所定の位置に墓が存在しています。

全てのSCP-3232-JPは知能を有しており友好的ですが、全てのSCP-3232-JPに発声器官が存在しないため、正確なコミュニケーションは困難です。

SCP-3232-JP群には通常状態とディスコ・イベント状態が存在し、通常状態時は活動が比較的少なく、ディスコ・イベント状態時は非常に活発化します。月に1~10回、不定期に20:00からディスコ・イベントが発生します。詳細は以下を参照してください。また、通常状態のSCP-3232-JPに音楽機器や飲料を持ち込んだ場合は即座にディスコ・イベントが発生します。

アイテム番号 異常性
SCP-3232-JP-1 常にそれぞれ色の違う約200万本の光線を、周囲に均等に放射している。また、近距離まで接近すると不明な音楽が再生される。ディスコ・イベント状態時にSCP-3232-JP-1の上空からミラーボールが出現・降下し、地上から約3mの地点で約100dB相当の無作為なディスコミュージックが再生される。この時、光線が約3000万本に増加する。
SCP-3232-JP-2 5秒毎に内部から土を隆起させる。ディスコ・イベント状態時には、再生されるディスコミュージックのリズムに合わせて土が隆起する。また、隆起時には様々な効果音が伴う。
SCP-3232-JP-3 常に一定周期で木魚の音を出している。ディスコ・イベント状態時には音がタンバリンなどの多様な楽器に変化する。
SCP-3232-JP-4~27 常に小音量のハンドクラップで、無作為なポップミュージックを演奏している。ディスコ・イベント状態時には墓内部から突出し、SCP-3232-JP-1の付近でダンスを開始する。突出時に飲食物を保持している場合があるが、飲食物出現時の挙動は確認されていない。

SCP-3232-JPの発見以前、近隣に存在している開店直後の楽器店から楽器が消失するという現象が連続して発生していました。これを受け、財団が調査を行なったところ、被害が発生した店舗から異常な量の霊素が検知されました。SCP-3232-JPはこの残留していた霊素を追跡したところ、発見されました。発見当初、ダンスホール自体が地震による地盤沈下等によって埋没していました。このため、一般人に暴露しなかったものと見られています。

SCP-3232-JP群は損壊が激しく、身元調査が困難であったため、墓碑部門によってインタビューが行われました。

インタビュー記録-3232-JP-2
対象: SCP-3232-JP-2
インタビュアー: エージェント・長友
留意事項: 事前の取り決めにより、クローズドクエスチョン1によってインタビューを行なっています。肯定:隆起1回 否定:隆起2回 無回答:隆起3回


[記録開始]

エージェント・長友: インタビューを開始します。早速ですが、あなたは自分が死亡している事を理解していますか。

[SCP-3232-JPが墓部を1回隆起させる(肯定)]

エージェント・長友: 次の質問です。あなたはこの辺りで亡くなりましたか。

[SCP-3232-JPが墓部を1回隆起させる(肯定)]

エージェント・長友: あなたの死にディスコは関係していますか。

[SCP-3232-JPが墓部を1回隆起させる(肯定)]

エージェント・長友: あなたがたは友人同士ですか。

[SCP-3232-JPが墓部を1回隆起させる(肯定)]

エージェント・長友: なるほど。では、あなたはご家族の方を見たいですか。

[SCP-3232-JPが墓部を2回隆起させる(否定)]

エージェント・長友: ご家族に恨みを持っていますか。

[SCP-3232-JPが墓部を3回隆起させる(無回答)]

エージェント・長友: なるほど。少し質問を変えましょう。次の質問ですが[沈黙]縁者は欲しいですか。あなた方の墓地を管理する人のことです。

[5秒程度の無反応][SCP-3232-JPが墓部を1回隆起させる(肯定)]

エージェント・長友: そのためにはあなた方を移動させなければならないかもしれません。それでも欲しいですか。

[周囲のSCP-3232-JP群から様々な音が発せられる。]

エージェント・長友: 落ち着いてください。インタビューは個別に行いますから。

[音が鳴り止む。]

[SCP-3232-JPが墓部を1回隆起させる(肯定)]

エージェント・長友: ありがとうございます。では、最後の質問です。あなたの名前をお聞かせ願えますか。もちろん、方法は考えてあります。

[エージェント・長友がひらがなの表を取り出し、「あ」を指す]

エージェント・長友: では改めて。あなたの名前を、お教え願えますか。

[SCP-3232-JPが墓部を1回隆起させる(肯定)]

[省略]

[記録終了]

SCP-3232-JP全個体へのインタビュー後、墓碑部門によって調査が行われ、SCP-3232-JPの全てが、過去にSCP-3232-JP付近に存在した████ディスコのDJ、または常連客であることが判明しました。当該店舗は1985年に起きた非異常性の爆発事故によって閉鎖されており、当事者は当該事故に巻き込まれて全員即死しています。また、当該店舗は家庭環境に問題を有する青少年の滞留地となっていた(一般に溜まり場と呼称される)が判明しました。

SCP-3232-JP全個体の希望に基づき、墓碑部門指揮の下でSCP-3232-JPおよびダンスホールのサイト-8132へ移転する計画が発案され、いくつかの議論ののちに許可・実行されました。現在、特大型収容チェンバーにダンスホールを移送・設置し、墓部にSCP-3232-JPを埋葬することで収容しています。また、移送完了後もディスコ・イベントは継続して発生しています。

移転作業終了後、各SCP-3232-JP希望の下、各個体の自称する名前が彫られた墓碑が認可・設置されました。

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