SCP-3233-JP

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アイテム番号: SCP-3233-JP

オブジェクトクラス: Apollyon

特別収容プロトコル: SCP-3233-JPの実例群の発生を予測および予防する手段は現在まで判明していません。SCP-3233-JPの収容プロトコルは、SCP-3233-JP実例の発生後、可及的速やかに実例を無力化することを目的とします。SCP-3233-JP実例の発生の検知あるいは報告があった場合、現地近傍のサイトおよび特命サイト-8100はプロトコル・トロイアに従い緊急収容体制下に置かれます。プロトコル発効直後よりジョージ・モロイ次席研究員の最優先任務は大型可動式収容ユニット/3233-JP(以下GMCUと呼称)への搭乗準備に再割り当てされます。ジョージ・モロイ次席研究員は準備が完了次第GMCUを用いてSCP-3233-JP実例を無力化してください。なおLK-クラスシナリオ"捲られたヴェール/3233-JP"の宣言以降、本収容の過程を民間人から隠匿する必要はありません。

サイト管理官より通達

本収容プロトコルは改訂が予定されています。改訂時期は未定です。

説明: SCP-3233-JPは2031年7月19日より散発的に発生している、由来不明の巨大敵性生物の総称です。SCP-3233-JPの身体構造は実例ごとに異なっていますが、おおむね人型の実体であるケースが多く確認されています。その形状に関わらず体長および体高は30m前後であることが多く、いずれの実例も人類に対して極めて敵対的です。SCP-3233-JPは不明な方法で海洋、湖底、上空などの開けた空間にほとんど瞬間的に発生し、数時間から数十時間の休眠時間を経て活性化します。活性化したSCP-3233-JPは、目的不明の破壊活動を開始し、その攻撃目標はほとんどが近代の建築物あるいは人類です。

SCP-3233-JPはいずれの個体も高い破壊耐性を有しており、通常の物理法則に従う兵器では完全に破壊することができません。また極めて高いヒューム値を内包する器官を有しているため、財団および各種団体が雇用する現実改変者による攻撃は大きな影響を与えることができません。現在発見されているSCP-3233-JPを確実に無力化できる唯一の方法は、財団が所有するGMCUによる完全破壊のみです。

大型可動式収容ユニット/3233-JP(GMCU)は財団、GOC、壊れた神の教会、東弊重工、その他の団体の協力により作成されました。GMCUには超高出力の物理的汎用兵器1の他、多数のアノマリーを利用した収容装置2を搭載し、これらの装備は事前承認なしにSCP-3233-JPの収容に用いることが許可されています。

対象: SCP-3233-JP-1
発生日: 2031/7/19
発生場所: 日本 長野県 松本市
特記事項: 最初の発生事例。GMCU開発前の事例のため、収容は財団およびGOCが所有する通常の火器およびアノマリーを用いて実施された。SCP-3233-JP-1は体長34m程の人型実体であり、松山市郊外において土地開発中の民間人により発見された。通報後ただちに財団が収容を試みたが、SCP-3233-JP-1は76時間後に活動を開始。初期収容手順はすべて失敗し、財団とGOCによる合同無力化作戦が実施された。作戦開始から41時間後、SCP-3233-JP-1は活動が緩慢化。その後11日間にわたる交戦ののち、対象は完全に無力化した。無力化までの間に財団職員および民間人[検閲済]人が犠牲となった。

事案報告 2031/9/1: SCP-3233-JPの情報は、財団の数多くのエージェントおよび複数のWebクローラーの尽力にも関わらず、地球全土における極めて多数の民間人に知られる結果となりました。財団はこの事態の記憶処理は不可能と判断し、2042/██/██にLK-クラスシナリオ/3233-JP"捲られたヴェール"の発生を宣言しました。宣言以後、SCP-3233-JPおよびその収容過程を隠匿する必要はなくなりました。再収容の必要が発生した際は世界各国政府の支援を受けられるよう調整が進められています。

活動報告 2031/10/1: SCP-3233-JP収容に特化した大型可動式収容装置の製造に関する特務に割り当てられたメンバーが[検閲済]に招集されました。[検閲済]は2042/██/██より特命サイト-8100に指定されました。特命サイト-8100はその重要性から一般の財団職員からは場所を秘匿されます。またメンバーの赴任時には秘匿性を高めるために軽度の記憶処理が施されることがあります。(2042/██/██ 追記)ジョージ・モロイ次席研究員は特命サイト-8100設立初期の赴任メンバーに含まれていました。

活動報告 2032/2/1: 開発中の大型可動式収容装置を「ファウンデリオン」や「ファンダム」と呼称する職員が多数確認されています。これらの呼称は本装置の正式な名称あるいは開発コードネームとしては採用されていません。書面上での利用は控えるよう留意してください。本装置の正式な呼称は"Gigantic movable containment unit-3233-JP"であり、略称はGMCU-3233-JPあるいはGMCUと指定されています。

対象: SCP-3233-JP-2
発生日: 2041/7/6
発生場所: 日本 岐阜県 ████
概要: 第2のSCP-3233-JP発生事例。GMCUの前身である試作型可動式収容ユニット(Proto-GMCU)6機(うち1機は予備機体)が投入された。搭乗者として5名の候補者が特命サイト-8100に待機していたが、交戦の結果、出撃から74分以内に全員が死亡した。特命サイト-8100が攻撃を受け始めたため、サイト管理官はProto-GMCU-6の退避をジョージ・モロイ次席研究員に指示。(ジョージ・モロイ次席研究員はGMCUのインタフェース設計主任であったため、操作に最も習熟していると考えられていた。)ジョージ・モロイ次席研究員はProto-GMCU-6に搭乗し退避を開始したが、地下トンネル内でSCP-3233-JP-2と遭遇。やむなく戦闘を開始し、20分の戦闘ののちにSCP-3233-JP-2を無力化した。検査の結果、ジョージ・モロイ次席研究員とProto-GMCUに用いられた有機インタフェースには著しい親和性があることが判明し、ジョージ・モロイ次席研究員はGMCUの正式搭乗者として任命された。


 

対象: SCP-3233-JP-3
発生日: 2041/12/11
発生場所: 南極大陸
特記事項: SCP-3233-JP-3は出現地点の地理的特性により、活性化するまで発見されませんでした。GMCUは空間歪曲装置"ティターニアの羽"3によりただちに現地へ転送され、SCP-3233-JP-3の確保が開始されました。収容の開始から37分後、対象は完全に破壊されました。本事例における人的被害は皆無でした。O5評議会は本収容事例におけるジョージ・モロイ次席研究員の行動を称賛しました。


 

対象: SCP-3233-JP-5
発生日: 2042/10/5
発生場所: 太平洋(アメリカ カリフォルニア沖)
特記事項: SCP-3233-JP-5はSCP-3233-JPの実例として初めて海洋に出現した個体です。GMCUは海上での活動に特化していないため、財団およびGOC所有の船舶ならびにメガフロートがSCP-3233-JP-5の周辺に展開されました。メガフロート上からの遠隔攻撃とGMCUの海中における白兵戦の結果、SCP-3233-JP-5は収容開始から194分後に完全に破壊されました。GMCUの引き揚げにかかる費用の問題により、今後の海洋上における収容戦略について検討するタスクフォースが結成されました。

活動報告 2042/10/7: ジョージ・モロイ次席研究員は外出許可を申請しました。保安上の理由により申請は却下されました。

事故報告 2042/10/9: 特命サイト-8100の定例保守点検中、不慮の事故により財団所属のエンジニア1名が激しく損傷しました。事故の現場を目撃したジョージ・モロイ次席研究員は強い動揺を示し、居合わせた他の上級職員により介抱されました。ジョージ・モロイ次席研究員は軽度の心的外傷を負い、次回のSCP-3233-JP発生まで頻回なカウンセリングを必要としました。2042/██/██、ジョージ・モロイ次席研究員の精神状態は正常状態へ回復したと診断されました。

対象: SCP-3233-JP-8
発生日: 2043/2/20
発生場所: 中国 福建省 ████
特記事項: SCP-3233-JP-8の活性化から7時間後にGMCUは出動しました。GMCUの重火器の命中精度の著しい低下および徒手格闘の試みにより、████市街に甚大な被害が生じました。SCP-3233-JP-8は収容開始から72分後に無力化されました。収容活動の結果として民間人に████人以上の死傷者が発生しました。


 

対象: SCP-3233-JP-9
発生日: 2043/6/11
発生場所: 日本 北海道 ███████
特記事項: SCP-3233-JP-9の活性化から42時間後にGMCUは出動しました。GMCUの活動は明らかに緩慢であり、SCP-3233-JP-9は収容開始から110時間後に無力化されました。SCP-3233-JP-9の出現地点が民間人の活動エリアから大きく離れていたため、人的被害はありませんでした。O5評議会は本活動の内容を重く受け止めており、特命サイト-8100管理官は再発防止策の検討を命じられました。

活動報告 2043/6/14: 特命サイト-8100管理官はジョージ・モロイ次席研究員に対し31日間のカウンセリングを受けるよう指示しました。ジョージ・モロイ次席研究員は指示に従い、専門のカウンセラーによるカウンセリングを受けました。カウンセリングの終了後、31日間の戦闘訓練が行われました。ジョージ・モロイ次席研究員の戦闘レベルは初期収容段階のレベルまで回復しました。これに伴い、SCP-3233-JPの収容プロトコルは継続されることが決定しました。

活動報告 2043/9/2: ジョージ・モロイ次席研究員は外出許可を申請しました。保安上の理由により申請は却下されました。

事案報告 2043/9/5: ジョージ・モロイ次席研究員は特命サイト-8100からの脱走を試みました。試みの開始からおよそ3時間後、ジョージ・モロイ次席研究員は居住区画の配管エリア内で警備員により確保されました。ジョージ・モロイ次席研究員は特命サイト-8100の構造を正確に把握していなかったため、脱走経路の策定に失敗したものと考えられています。逃走の試みの際、小型ドローン5機が破壊され、大型ドローン3機が軽微な損傷を受けました。

事案報告 2043/10/14: 特命サイト-8100に備蓄されている記憶処理剤の大部分が劣化していることが発見されました。原因は現在調査中ですが、事案報告 2043/9/5に関連したジョージ・モロイ次席研究員の行動が関与しているものと推測されています。記憶処理剤の調達手段が確立するまでの間、記憶処理剤の利用は制限されます。緊急に記憶処理が必要な場合はサイト管理官の許可を得て使用してください。

対象: SCP-3233-JP-10
発生日: 2043/11/2
発生場所: 日本 静岡県 ████
特記事項: SCP-3233-JP-10はGMCUの活躍により、活性化から3時間以内に破壊されました。ジョージ・モロイ次席研究員の病状が回復している証左であるとして、特命サイト-8100管理官はジョージ・モロイ次席研究員を称賛しました。ジョージ・モロイ次席研究員は褒賞として外出許可を申請しました。健康上および保安上の理由により申請は却下されました。


 

対象: SCP-3233-JP-12
発生日: 2044/12/20
発生場所: アメリカ ワシントン州 ████████
特記事項: SCP-3233-JP-12はGMCUの活躍により、活性化から5時間以内に破壊されました。O5評議会はジョージ・モロイ次席研究員の財団の収容活動における貢献を称賛しました。ジョージ・モロイ次席研究員は褒賞として外出許可を申請しました。健康上および保安上の理由により申請は却下されました。特命サイト-8100管理官の指示により、ジョージ・モロイ次席研究員は72時間のカウンセリングを実施しました。


 

対象: SCP-3233-JP-14
発生日: 2045/1/7
発生場所: ロシア モスクワ郊外
特記事項: SCP-3233-JP-14の出現から12時間経過後にGMCUは出動しました。収容開始から完了までの時間は23分と比較的短い時間に収まっていますが、O5評議会は本事例に懸念を表明しています。


 

対象: SCP-3233-JP-15
発生日: 2045/3/8
発生場所: █████ ██████████
特記事項: SCP-3233-JP-15は出現から20時間後に活性化、115時間をかけて██████████の民間人█████人を殺害しました。その後SCP-3233-JP-15の活動は著しく鈍化、7時間後に自壊しました。このようなケースはSCP-3233-JPの収容開始以来例がなく、収容プロトコルの見直しが求められています。

事案報告 2045/3/23: ジョージ・モロイ次席研究員は特命サイト-8100に駐留する財団職員複数体に、故意に損傷を負わせる事案が発生しました。事案は突発的に発生したため、現場に駐留していた警備ドローンがジョージ・モロイ次席研究員を鎮静化するまでに6体の職員が負傷しました。ジョージ・モロイ次席研究員は次回のSCP-3233-JP発生まで勾留室に留め置かれ、高度カウンセリングプログラムが実施されました。2042/5/3、ジョージ・モロイ次席研究員の精神状態は正常状態へ回復したと診断されました。


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対象: SCP-3233-JP-16
発生日: 2045/6/7
発生場所: ████ ██████
特記事項: SCP-3233-JP-16は出現から40時間後に活性化、609時間をかけて██████の民間人██████人を殺害し、その後8時間かけて自壊しました。ジョージ・モロイ次席研究員はSCP-3233-JP-16の出現中に103回の食事を摂りました。収容プロトコルの修正が再提案されました。


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対象: SCP-3233-JP-17
発生日: 2045/7/1
発生場所: オーストラリア 収容サイト-81██近傍
特記事項: SCP-3233-JP-17の出現から6時間後にGMCUは出動しました。GMCUはSCP-3233-JP-18を無視して移動を開始し、収容サイト-81██を故意に破壊しました。ジョージ・モロイ次席研究員はサイト管理者による再三の呼びかけを無視したため、搭乗室から強制的に退去させられました。ジョージ・モロイ次席研究員は勾留室において240時間のカウンセリングプログラムを受けることが決定されました。


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サイト管理官より通達

ジョージ・モロイ次席研究員の財団設備およびドキュメントに対するアクセス権を一時的に停止しました。

2045/██/██ 00:00


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    事案報告 2045/9/1: ジョージ・モロイ次席研究員はS0-0に著しい損傷を与えました。S0-0はジョージ・モロイ次席研究員をカウンセリングの一環として勾留室から一時的に連れ出しており、その過程でS0-0を損傷せしめる道具を拾得したものと見られています。ジョージ・モロイ次席研究員は精神状態の回復が認められるまで勾留室に留め置かれます。SCP-3233-JPの収容プログラムの改訂は、S0-0の蘇生まで延期されます。

    事案報告 2046/2/1: ジョージ・モロイ次席研究員はカウンセリングドローン3体の総意によりSCP-3233-JPの収容が可能な状態まで回復したと判断されました。勾留の条件から逸脱したため対象は勾留室からの退去が許可されましたが、対象は拘留室からの退去を拒否しました。この行為は服務規定違反であったため、サイト管理官を含めた複数名の職員による20分間の交渉の後、対象は保安員に伴われて強制的に退去しました。

    事案報告 2046/3/2: ジョージ・モロイ次席研究員は特命サイト-8100内において20時間以上観測されていません。ジョージ・モロイ次席研究員に設置されたセンサーは定時送信を停止しました。センサーは除去または破壊されたものと考えられています。センサーの最終報告座標は第5エアロック付近の座標を示していました。また、ほぼ同時刻に第5エアロックが強制開放されていたことがメンテナンスログに記録されています。ジョージ・モロイ次席研究員を発見した職員はただちに特命サイト-8100管理官へ通報してください。

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      対象: SCP-3233-JP-19
      発生日: 2046/3/5
      発生場所: 特命サイト-8100近傍
      特記事項: SCP-3233-JP-19は出現から48時間後に活性化されました。SCP-3233-JP-19は特命サイト-8100を15分間威嚇し続けましたが、GMCUは出動しませんでした。SCP-3233-JP-19は特命サイト-8100を数分おきに徐々に強く振動させ始めました。50分後、振動が特命サイト-8100の設備に対し破壊的なレベルに達したため、攻撃は中止されました。ジョージ・モロイ次席研究員は発見されませんでした。

      作戦中に破損した以下の設備は最優先タスクとしてエンジニアリングドローンにより即日修理されました。

      • 第3酸素製造チャンバー
      • 第2ホロデッキ
      • 第11エアロック

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      対象: SCP-3233-JP-20
      発生日: 未定
      発生場所: 未定
      特記事項: SCP-3233-JP-20の出現は無期限に保留されています。SCP-3233-JPの継続必要性の再検討は、S0-0の蘇生まで延期されています。


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