クレジット
タイトル: SCP-3242-JP - "れ"は「霊」の"れ"
著者: KABOOM1103
作成年: 2024
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アイテム番号: SCP-3242-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: 財団内の電磁的記録を閲覧する際に不審なレイアウト、リンク等を発見した際は、直ちに閲覧を中止し、画面を保存したままSCP-3242-JP担当チームに連絡してください。SCP-3242-JPの対象となった記録は財団の内部ネットワークから切り離され、発生前の状態に差し替えます。
説明: SCP-3242-JPは財団のアノマリー報告書の電磁記録媒体に対して発生する改変現象です。報告書執筆時点において723件のSCP-3242-JP発生が確認されています。
SCP-3242-JPが報告書の記録に対して及ぼす改変現象は、文字色の改変、背景色の改変、表や図の枠線いったレイアウトの改変、フォントの改変、その他文字の装飾が挙げられます。記録の文章や画像自体が改変された事例は確認されていません。これらの改変は軽微であるものの、「白地に黒文字」といった規定の財団内電磁的記録フォーマットから逸脱しています。
SCP-3242-JPの発生する瞬間の観測、及び改変の原因を究明する試みは全て失敗しています。SCP-3242-JPは電磁的記録の内部に改変を行った痕跡やログを残さず発生しており、また発生する対象はセキュリティクリアランスレベル、アノマリーの内容に関係なく完全にランダムであることが判明しています。財団の内部データベースへの不正アクセスも確認されていません。これらの研究結果から、SCP-3242-JPは財団の内部データベース内にいる実体、もしくはデータベースにアクセスできる悪意ある職員や侵入者の現実改変により引き起こされているという可能性が有力視されています。
SCP-3242-JPは発見順にSCP-3242-JP-nにナンバリングします。改変の内容からその傾向の研究が進んでいます。以下にSCP-3242-JP実例の抜粋を示します。
SCP-3242-JP実例:
ナンバリング: SCP-3242-JP-1
説明: SCP-3242-JP-1はSCP-3823-JPに発生したSCP-3242-JPです。SCP-3242-JP-1の主な特徴として、
・背景色が白→黒に変化
・文字色が黒→白に変化
・ページ上部に意図不明の赤い装飾の出現
・フォントの変化
・表の項目名に赤の網掛けの出現
が挙げられます。内容面における変化は確認されていません。
SCP-3242-JP-1は、20██/██/██にサイト-8153情報課によるデータベースのアーカイブ保存作業中に発見されました。確認できる限り、この事例が初のSCP-3242-JPの観測になります。
ナンバリング: SCP-3242-JP-2
説明: SCP-3242-JP-2はSCP-1752-JPに発生したSCP-3242-JPです。SCP-3242-JP-2の主な特徴として、
・背景色が白→黒に変化
・文字色が黒→白に変化
・ページ上部に意図不明の紫色の装飾の出現
・表の項目名に紫の網掛けの出現
・一行当たりの文字数の増加
が挙げられます。内容面における変化は確認されていません。しかしながら、インタビュー記録部分においては、記録部分を記述したブロックが白のまま文字色が白く変化しているため、可読性が著しく低下しています。
SCP-3242-JP-1は、20██/██/██にSCP-1752-JPの研究チームが報告書を閲覧した際に発見されました。SCP-3242-JP-2の発見により、SCP-3242-JPは連続的な異常現象としてSCPアノマリーに登録されました。
ナンバリング: SCP-3242-JP-3
説明: SCP-3242-JP-3はSCP-1790-JPに発生したSCP-3242-JPです。SCP-3242-JP-3の主な特徴として、
・背景色が白→灰に変化
・文字色が黒→白に変化
・インタビュー記録に意図不明の青色の装飾の出現
・報告書内のリンクの色が青に変化
・文字サイズの変化
が挙げられます。内容面における変化は確認されていません。
SCP-3242-JP-3は、20██/██/██に財団情報管理部門によるアーカイブ資料の整理中に発見されました。この事例では、10年以上前にアーカイブ化された報告書が改変されており、SCP-3242-JPの対象となる記録と記録の重要性に相関がないことが示唆されました。
追記1: SCP-3242-JP-176以降のSCP-3242-JP実例に、これまで確認されなかった内容面の変化が発見されました。当該実例には本来の内容に文章が付け加えられており、また不明なファイルページへと指定されています。以下に付け加えられた文章を示します。
>>アクセシビリティモード<<
ファイルページ先にアクセスする実験は、予期しない異常性の発現による財団データベースへの重大な被害を防止するため中止されています。アクセスする際は、このリンクからアクセスしてください。>>アクセシビリティモードで閲覧する<<上記の文章はSCP-1391-JP、SCP-3222-JP等で確認されています。
「アクセシビリティモード」出現に伴い更新を行ったSCP-3242-JPに対する収容プロトコルは、財団全体に周知する必要があることから完全な対応が困難であり、指定先のファイルページにアクセスしてしまう過失が数例確認されました。1これによる財団の内部ネットワーク、データベースへの損害や閲覧者への物理的、心理的影響は追記時点において確認されていません。「アクセシビリティモード」の指定ファイルページにアクセスした職員にインタビューを行ったところ、本来の改変される前の内容が表示されたと全員が供述しました。
追記2: 「アクセシビリティモード」の指定ファイルページにアクセスしたデバイスを霊体学的に分析した結果、有意な異常性が発見されたことが霊体学部門により報告されました。