SCP-3254
評価: +13+x
bear.jpg

2頭の若年SCP-3254-1個体を連れたSCP-3254の画像

アイテム番号: SCP-3254

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-3254は動物学収容サイト-282の、太平洋北西部の環境を適切に模倣する大型収容区画に収容されます。1日2回、食事が収容区画に配置されます。食事の必要条件に従い、再利用可能な電子機器が収容区画の各所に放置されます。1年に2回、2~4個のぬいぐるみのクマが、収容区画内のSCP-3254が発見できる場所に配置されます。

広範な摩耗の兆候を示すSCP-3254-1個体は収容区画から除去し、人道的に安楽死させます。SCP-3254-1の個体数が多すぎると判断された場合、最も高齢の個体群も同様に除去、安楽死させます。収容区画から個体を除去する際、職員は出入口の1つに繋がるクマの足跡を残してください。

説明: SCP-3254は大規模なサイバネティック改造を施された雌のヒグマです。急速な細胞再生能力があるため、事実上の不死です。しかしながら、この再生能力にも拘らず、生殖器官の内部に重大な瘢痕組織が残されており、繁殖不可能になっています。神経系と、脚の骨構造の少なからぬ部分が、サイバネティクスに置換されています。SCP-3254にはまた、未特定の合金で構築された鋭利な金属製の鉤爪があります。頭蓋上部に金属板が設置されており、ここからサイバネティクスの中央処理ユニットにアクセスできます。金属板には元々メッセージが彫り込まれていたようですが、時間経過と摩耗によって可読性は大幅に制限されています。

あ-たの--生日に-緒に居ら---てご---さい。こ-子-お友---作-てく-ます、私が-接渡--くてご-んな--

愛---て、ママより

サイ-ネ-化熊--のためのグレ--の-物園の-産

SCP-3254は温厚であり、人間には非常に友好的です。人間レベルの知性は示さないものの、コンピュータを強く理解し、自らのサイバネティック・インプラントに類似する複雑な機器を作る能力を見せます。SCP-3254はクマの形をしたぬいぐるみへの著しい愛着を示し、それらを使ってSCP-3254-1個体を製作します。

SCP-3254-1は、ぬいぐるみのクマを基本構造として製作される、SCP-3254の物理的コピーです。ぬいぐるみを発見すると、SCP-3254はそれを巣穴に持ち帰って愛撫または掃除します。ぬいぐるみが良好な状態であると確認した後、SCP-3254は自らの肉と生物学的素材でぬいぐるみに自律性を吹き込むプロセスを開始します。SCP-3254-1個体はSCP-3254の10m以内で生物学的な組織再生が可能です。この再生によって、SCP-3254-1個体は完全なクマの大きさまで成長することが可能です。製作されるSCP-3254-1個体の数に応じて、このプロセスには数週間から数ヶ月かかります。プロセスは概して以下の段階を踏みます。

  1. SCP-3254は収集した素材を使って自らのサイバネティクスを複製し、ぬいぐるみにインストールします。
  2. SCP-3254は鉤爪で自らの尾と腰部脊椎の一部を外科的に切除し、その部位のサイバネティクスをぬいぐるみに統合します。
  3. SCP-3254は自らの脊椎が回復し、ぬいぐるみの脊椎が成長するまで数日間待ちます。
  4. SCP-3254は腹部の肉を大きく切り取り、ぬいぐるみの様々な部位に取り付けます。
  5. SCP-3254は自らの肉が再成長し、ぬいぐるみが新しい肉を統合するまで数日間待ちます。
  6. 最後に、SCP-3254は頭蓋の金属板を開き、自らの主要サイバネティクスを新しいSCP-3254-1個体に接続します。この後、SCP-3254-1個体は自律活動を開始し、完全な意識を獲得します。

SCP-3254が苦痛を感じるのか、SCP-3254-1個体の製作を自らの体調よりも優先しているのかは不明です。SCP-3254は新しいSCP-3254-1個体に対して母性的な行動を示し、個体が成熟するまで教導します。SCP-3254はまた、頻繁に成熟した子孫の下を訪れ、しばしばその際に新しい個体を同伴します。

育てるべきSCP-3254-1個体がいない時、SCP-3254は激しく苦悩します。この状態のSCP-3254は多くの場合、玩具を基盤として使用せずに新しい個体を作ろうと試みます。SCP-3254は子孫を発見できない時に著しい苦悩を示すため、財団職員はSCP-3254-1個体の除去を隠蔽する努力を行っています。収容区画の外部に向かう偽の足跡を職員が作るまで、SCP-3254はパニック状態のままです。

補遺3254-1: 毎年の1月17日、SCP-3254を起源とする通信が、外部の電話番号にアクセスを試みます。この番号は既に使用されていませんが、本来はキャサリン・グレイルという名前の女性に割り当てられていました。彼女はSCP-3254の初期収容から数ヶ月後に失踪しています。番号はその後、財団によって取得されました。番号に接続すると、SCP-3254は楽曲“ハッピー・バースデー”のMIDI版を再生します。

特に指定がない限り、このサイトのすべてのコンテンツはクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス の元で利用可能です。