アイテム番号: SCP-326
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-326は武装生物収容エリア14に収容するものとします。SCP-326は極度の医師恐怖症であるため、SCP-326と接触するに目撃される可能性がある職員は白衣の着用を避けてください。SCP-326はPTSDの症状を示しており、パニック状態に陥って他者を攻撃する恐れがあるため、避難場所である「パニックルーム」が見えない場所にSCP-326を移動させることは禁止します。SCP-326と最寄りのパニックルームを結ぶ経路に障害物が存在することのないよう、注意してください。
ストレス軽減のため、SCP-326の毎日の食事には精神安定剤を添加するものとします。SCP-326をサイト外に移送する必要がある場合、SCP-326が新しいパニックルームに避難できる環境が保証されるまでは薬物による鎮静を行ってください。
SCP-326は聴覚を失っているため、意思疎通は中国語による筆談で行います。通訳者が即座に対応できる態勢を常に維持し、SCP-326とのコミュニケーションは全て記録に残してください。
説明: SCP-326は、未知のテクノロジーによって大幅に改造された身体をもつ、65~70歳程度1の人間の女性です。非活動状態において確認できる身体改造の影響は限定的であり、異常な体重(230kg。体格から推定される本来の体重は、最大でも45kg程度です)と、両腕・両脚・両手・両足および背中の脊柱付近の皮膚に沿うように形成されている分厚いケロイドのみです。SCP-326が精神的に動揺するとケロイドが線状に張り裂け、体内に隠されていた構造体が出現します。構造体は人間の骨によって構成された外骨格のような外観を持ち、SCP-326の筋力と速度を強化する機能を有しています。SCP-326が定量検査に積極的な協力姿勢を見せないため、速度および筋力がどの程度まで強化されるのかはわかっていませんが、以前SCP-326は(パニックを起こした際に)体重100kgのセキュリティガード2名を4m以上の距離まで投げ飛ばし、20m以上離れたパニックルームまで2.8秒で移動したことがあります。サンプルの採取に困難が伴う(外骨格は極めて頑丈であるうえ、SCP-326が恐慌状態にあるときしか出現しません)ため、外骨格の物理的構造や、SCP-326の筋系および神経系との接続態様はいまだ不明です。X線を用いた造影は、対象による恐怖症的な妨害により阻害されています。
SCP-326は、SCPの保護下に入る以前に自らの意思で両鼓膜を破っており、聴覚を失っています。2 そのようなことをした目的についてのSCP-326の説明は、「悪い言葉が聞こえないように」というものです。この件に関してさらなる質問が試みられると、SCP-326は動揺し、精神的苦痛に見舞われます。
来歴: SCP-326は自身について、毛沢東が大躍進政策を推進していた時代に、中華人民共和国[編集済]省の[編集済]という農村で農業に従事していたと述べています。SCP-326の説明によると、「[編集済]から来た若い男たち」が、ある「革命のための」計画に参加するようSCP-326に求めたとのことです。その計画は「極秘」であり、「悪い医者」、「悪い魔術」、そして「大勢の死人」が関わるものでした。しかし最後には「若い男たちは来なくなり」、SCP-326は「氷の部屋に取り残され」3ました。
20██年、SCP-████の収容違反によって、中国の都市[編集済]のビル█棟が崩壊しました。その際にSCP-326は、財団の処理班によって███████ビルの瓦礫の中から発見され、その特異性を確認された後に財団の保護下に置かれました。