アイテム番号: SCP-3270
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-3270はサイト-64の保管庫内に保管されます。SCP-3270の複写物を写した物を除いて、SCP-3270の写真は発見次第すべて破棄されます。SCP-3270-1実例はサイト-88に収容されますが、財団職員に限定される区画を除いて施設内を自由に行動することが許可されています。SCP-3270-1実例には定期的に乳や調理した魚などを給餌します。玩具やそのほかの嗜好品の要求にはクラスBのサイト-88職員3名の承認が必要です。また、要求は30米ドル以内のものに限定されます。
説明: SCP-3270は枕にもたれて眠る1匹の猫を描いた絵画です。SCP-3270を直接的或いは間接的に視認すると、閲覧者には数か月に亘る様々な身体的及び精神的な変化が発生します(詳細については文書-3270-1を参照してください)。この効果自体はSCP-3270の印刷物や複写の視認では発生しません。SCP-3270の影響を受けた人間は、SCP-3270-1個体に分類されます。
文書-3270-1
閲覧時: SCP-3270を称賛します。これは、事前にSCP-3270の写しを閲覧させた際に不満や嫌悪を表明していた人物についても、同様です。
閲覧から1時間後: 熱意や好奇心が増大し、概ね自身のこれからに対して前向きな見通しを持つようになります。
閲覧から1日後: ネコ科の動物が登場する写真や映像を見たり、それらが描かれた衣料品や家具、或いはその他の物品を購入したり、猫を飼育したりするようになります。
閲覧から1週間後: 猫の飼育を開始し、他者にSCP-3270の閲覧を勧めるようになります。
閲覧から3週間後: より正式な入浴方法の代わりに自分自身を舐める、食事を床に置いて行うことを好む、四肢を使って歩行するなど、猫のような行動を取り始めます。
閲覧から2か月後: 体毛の増加がみられます。
閲覧から4か月後: 骨格、筋肉、皮膚は一様に収縮を始めます。
閲覧から5か月後: 耳の形や場所の変更、イエネコのそれに似た形への目の再構築、イエネコのそれに合わせた指の一部や親指の喪失などの変化が発生します。
閲覧から6か月後: SCP-3270-1個体は物理的には通常のイエネコと完全に同一のものとなっていますが、必要な器官をもたないにもかかわらず、依然として人間と同様に発話することが可能です。上述の心理的影響はこの時点ですでに喪失しています。SCP-3270-1個体は平均的な人間と同様の寿命を持ちますが、通常の方法で終了することが可能です。
聴取記録-3270-1
対象: Doctor Allison(SCP-3270-1実例)
質問者: Doctor Glenrowan
前書き: Doctor AllisonはSCP-3270の閲覧を自主的に行いました。この記録は閲覧から8か月後に行われた者です。
<記録開始>
Doctor Glenrowan: 何故貴方は自分からSCP-3270を閲覧したのですか?
SCP-3270-1: 好奇心、ほとんど。
Doctor Glenrowan: SCP-3270-1への変化を貴方なりに表現してくださいますか?
SCP-3270-1: それはまるで新しい趣味を見つけたときのようで、最初は大丈夫だと思っていました。でも、実際に猫になってしまったときには、それはとても痛ましいことだと感じました。
Doctor Glenrowan: SCP-3270について貴方の意見を聞かせてください。
SCP-3270-1: 私の人生を台無しにした。
Doctor Glenrowan: 私はSCP-3270の芸術的価値について尋ねています。
Doctor GlenrowanがSCP-3270-1の写しをSCP-3270-1に渡す
SCP-3270-1: そうですね。とってもかわいいと思います。
<記録終了>