SCP-3285

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SCP-3285のラベルの絵柄。

アイテム番号: SCP-3285

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-3285はサイト-73の標準的な高価値品収容ロッカーに保管され、現在のプロジェクト主任の承認があれば利用できます。Dクラス職員以外の人物に対する実験にはサイト管理官の承認が必要です。

事案3285/007以降、知的財産権に関わる弁護士の職歴がある人物への実験は禁止されています。

説明: SCP-3285はオレンジ色のプラスチック製薬瓶で、5~25錠のオレンジ色の錠剤 (以下SCP-3285-A) が入っており1、“クリエイティブ・コンスイ”というラベルが貼られています。ロゴはクリエイティブ・コモンズのそれを若干改変したもののようです。ラベルの片面には本文書上部に掲載されたイラストが描かれ、裏面には以下の文章が記されています。

クリエイティブ・コンスイ

娯楽・教育課 - パブリックドメイン保護サービス2
CCC準拠 - A-Pの人物は義務付けられていない限り服用しないこと

人間に服用されると、SCP-3285-A実例は最初のうち、異常でない睡眠薬と同様の特性を示します。対象は通常、SCP-3285-Aを消費して1時間以内に意識を喪失します。しかしながら、対象はその後、48~72時間にわたって遷延性意識障害と一致する症状を示します。SCP-3285の作用中にMRIスキャンを行った場合、対象が意識を保っていることを示す脳活動は検出されません。

医学的に植物状態と確認されているにも拘らず、SCP-3285-Aの影響者は全員、覚醒後もほぼ映像記憶のような明瞭さで回想できる非常に鮮明な夢を見たと報告します。全ての夢は、対象の知覚範囲全体を覆う黒い背景に、白いタイトルカードが表示される風景から始まります — タイトルカードは常に“__の無料の物語”という文章から成ります。夢の内容は様々ですが、全てパブリックドメインの範疇にあるか3、またはクリエイティブ・コモンズ 表示 2.0/3.0 で公開されている知的財産を利用しています。

SCP-3285-Aの影響者は生存のための栄養摂取を必要とせず、SCP-3285-Aの夢が終了すると、脱水症状、栄養失調、筋委縮などの通常予想される肉体的副作用を全く示さずに覚醒します。SCP-3285-A曝露が及ぼす長期的な影響は様々ですが、通常、対象は利他的または知的な活動を追求したいという望みを強く表明するようになります (試験ログを参照) 。SCP-3285-Aの試験を繰り返しても悪影響は確認されておらず、全ての対象はSCP-3285-Aの繰り返しの服用に最初と同様の反応を示しますが、各SCP-3285-A実例ごとに異なる夢を経験します。

SCP-3285-A試験ログ

以下は被験者が報告したSCP-3285-A実例の記録です。

被験者情報 SCP-3285-Aのタイトルカード 概要 SCP-3285-A曝露の影響
D-37245、通常のDクラス枠から採用された標準的な被験者。高校教育を受けており、自動車盗の前科がある26歳の女性。 マーク・トウェインの馬鹿さ加減の無料の物語 作家のマーク・トウェインとウィリアム・シェイクスピアによる長大な対談。伝統的な西洋風の天国に似た死後世界らしき場所で行われている。シェイクスピア戯曲の作者は実は別人ではないかと疑問視するトウェインを、シェイクスピアは腹立たしげに批判し、その癇癪の合間にトウェインの著作 “シェイクスピアは死んでいるか?” (1909) の節々を読み上げる。トウェインは彼特有のユーモアと機転でこれに応じ、作者である証拠を出すことをシェイクスピアに求め、実際の作者はフランシス・ベーコンであるという説への支持を表明する。物語はフランシス・ベーコンが登場し、トウェインとシェイクスピアを“愚かしい夢見る子供たち”だと非難し、自分は演劇を時間の無駄だと考えていたので戯曲を書いたことは無いと述べて終了する。夢はシェイクスピアがトウェインの徒労を笑い飛ばす場面で終わる。 試験前は文学にあまり興味を示さなかったにも拘らず、被験者は小説を読みたいという強い欲求を表明し、研究者に読み物の提供を要請した。その他の長期的影響は無し。
D-37245,、前回実験と同様。 作家のリア王の無料の物語 ウィリアム・シェイクスピアの“リア王”を現代的な設定に改作した物語。リアは末期の膵臓癌に侵された著名な作家として登場する。リアは財産を3人の娘に分割しようと考え、最終版の遺言書を書きながら、自分の作品の権利をどうするつもりか娘たちに訊ねる。ゴネリルとリーガンが映画化・テレビ番組化のために権利を売りたいと宣言する一方で、コーディリアはワシントンD.C.のアメリカ議会図書館に権利を寄付すると語る。遺産を財務利益無しに手放そうとするコーディリアに激怒したリアは、コーディリアを勘当し、自作の権利を他2人の娘に分配する。コーディリアの勘当に不服を表明した著作権代理人のケントを解雇した後、リアは徐々に正気を失い始め、他の主要登場人物たちも本来の戯曲と同じように死んでいく。物語は、一家のスキャンダルとお互いに殺し合おうとする娘たちの計画によって、リアの評判が失墜して終了する。リアは直接の後継者を残さずに死亡し、ゴネリルの寡夫となったオールバニが財産を相続する。 対象は作家 ジョージ・R・R・マーティンの著作に対する激しい嫌悪感を表明し、過去に読んだことが無いにも拘らず、彼のファンタジー小説シリーズ “氷と炎の歌” に関する深い知識を示した。
アダムス次席研究員。これまでの試験で負の副作用が見られなかったため、財団職員によるSCP-3285-A実例の消費が暫定的に承認された。 保全者ローレンスの無料の物語 クリエイティブ・コモンズの設立者、ローレンス・レッシグを脚色した主人公が登場する中世ファンタジー長編。物語は“抑圧者”と呼ばれる敵対者の軍隊がローレンスの故郷を略奪し、彼がかつて書記官を務めていた図書館を破壊する場面から始まる。“インクと血の”仇を討つと誓ったローレンスは、農民やその他の下級市民から成る軍隊を結成し、抑圧者たちを土地から追い出そうとする。物語はエクステンティア4という名の戦場でクライマックスを迎え、ローレンスは抑圧者たちの名も無き指導者と闘って打倒するも、その過程で致命傷を負う。抑圧者たちは土地から追い払われ、ローレンスは“保全者ローレンス”として偶像化され、不滅の存在となる。 アダムス次席研究員は“人類の集合知に貢献する”欲求を表明した。現地の宿泊施設に収容されたアダムス研究員のコンピュータ履歴は、彼が画像集積ウェブサイト “ウィキメディア・コモンズ” に幾度もアクセスし、インターネット上の他の場所で集めたパブリックドメイン画像を同サイトにアップロードしていたことを示した。クラスB記憶処理治療によって、アダムス研究員はSCP-3285-Aの影響から完全に回復した。
アンドリュー・ガルシア、財団の法律顧問。かつて████████████に知的財産権担当の弁護士として務め、競合他社を商標権侵害で提訴した際に同社の代表として出廷した経験あり。試験はサイト管理官の許可を得て行われた。 [編集済] [編集済 - 補遺を参照] [編集済]
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