SCP-3311

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各々の収納区画に収まっているSCP-3311-1実例群。

アイテム番号: SCP-3311

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-3311は閉鎖し、常時施錠します。如何なる職員も実験目的以外の理由では入場を許可されません。SCP-3311を収めている施設は何らかの不審な活動が行われていないかを監視し、警備員を装った財団エージェント1名がパトロールします。

説明: SCP-3311はフロリダ州█████████に位置する保管ユニットを指します。SCP-3311にはこれといった特徴が無く、隣接するユニットと同一であるように見えます。ユニットは列を成して連なっているため、再配置は非実際的であり、恐らく不可能です。

SCP-3311は空間異常を含んでおり、物理的制約が許す範囲をはるかに超えて、見たところ限界無しに拡張しています。現時点では、探査は当該異常存在の内部に向かって約585kmの地点まで到達しており、見てそれと分かる終端は観察されていません。SCP-3311の内装は僅かに曲がっているため、長距離的な見通しの確保は困難です。当該異常の内部では視覚映像の放送状況が急激に悪化するので、受信範囲の拡張を支援するための中継器が使用されています。GPS測位は入口から5m以上奥に入った人物を追跡できず、ユニットのおよそ半分が正しい内部寸法を有していることが分かります。追跡信号は消失せず、受信範囲外になるか、その他の理由で接続が遮断されるまで中間点に留まります。

SCP-3311の内部の壁には大きさの様々な1立方体状の収納区画が並んでおり、それぞれ上部に磁気ロックが付いたガラスパネルを備えています。全ての区画にはSCP-3311-1実例が1脚ずつ収められているか、かつて収められていた形跡があります。

SCP-3311-1はユニット内で発見される異常な椅子の集まりです。各椅子は唯一無二らしく、300万脚以上に及ぶ椅子の中に繰り返し観察されたものはありません。SCP-3311-1実例は当該異常存在の外部で見つかる他の椅子と一致していることが示されており、SCP-3311が物理的に存在するあらゆる椅子のコピーを収容している可能性を示唆しています。SCP-3311-1実例は常に何らかの形で椅子として存在しますが、SCP-3311内における“椅子”の概念は、現実世界の他の場所と比べるとやや緩く融通が利くものです2。幾つかの特筆すべきSCP-3311-1実例を以下に記します。

  • 約3000年前の真新しいエジプト風の玉座
  • サイト-88管理官 A・ルイスのものと合致する、特注のモノグラム付き事務椅子
  • SCP-1609のレプリカ3
  • イケアブランドのビーンバッグチェア
  • 完全に根こそぎにされた切り株/大きな岩
  • マホガニー材の椅子。より小さなマホガニー材の椅子を複数合わせて作られている

SCP-3311は████/██/██、賃料未払いで差し押さえられた際に財団の注目を引きました。小規模なメディア隠蔽措置が取られ、施設の所有者と従業員に記憶処理が施され、ユニットを財団の所有下に置くための記録編集が行われました。以前の所有者は███ ██████近郊の老人ホームまで追跡され、尋問のために留置されました4

SCP-3311は知性体に軽度の認識災害効果を及ぼすと仮定されていますが、その正確な規模はまだ分析中です。

補遺3311.1 探査ログ:

補遺3311.2 インタビューログ:

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