SCP-3331
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あるSCP-3331-1個体の、内臓逆位を示すX線写真。

アイテム番号: SCP-3331

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-3331は最低でも5m3の面積がある収容チャンバーの中心で、安全な台座の上に保管されます。SCP-3331-1個体群は標準的なヒト型生物収容チャンバーに収容されます。

SCP-3331-1-アルファ及びオペレーション・グラスリングに関する詳細は、下位文書3331-1/12を参照してください。

説明: SCP-3331は“セサミストリート”ブランドの子供向け電子玩具であり、数字が割り振られた10個のボタンと、様式化された携帯電話の画面を象る簡素なレンチキュラー・パネルを備えています。SCP-3331は標準的な電話の入力音と通常関連付けられる階調範囲の音を絶えず発しています。この動作は電池やその他の電源の有無に関係なく発生します。

約3ヶ月ごとに、SCP-3331は音楽グループ Pete Schofield and the Canadians の楽曲 “The Night The Lights Went Out In Georgia” 冒頭のホーン・セクションと一致する、金管楽器で演奏された4つの音を発します1。その後、1体のSCP-3331-1個体がSCP-3331から2m以内の開放空間に出現し、SCP-3331を取り上げ、あたかもそれが機能する電話であるかのように短い会話を行います2。会話を終えると、このSCP-3331-1個体は最も近場にいる別のSCP-3331-1個体を見つけ出して攻撃しようと試みます — これを妨害されると、SCP-3331-1個体は次第に動揺し、常軌を逸した行動を取り始めます。

現在、26体のSCP-3331-1個体が収容されています。

SCP-3331-1はアメリカ人プロレスラー、ジョン・シナの容姿と身体的特徴を有するヒト型実体です。全ての個体は内臓逆位3であり、約70%は追加の異常性を示します。インタビューを通して、各SCP-3331-1個体の記憶は出現当時のジョン・シナを密接に反映していることが示唆されていますが、人格や言動には大きな差が確認されています。表3331-AにはSCP-3331-1個体の例がまとめられています。

SCP-3331の異常性が発見されてから間もなく、ストーカー被害を受けた可能性の調査という名目で、ジョン・シナへのインタビューが行われましたが、彼はSCP-3331に関する知識や接点を持たないようでした。彼は引き続き監視されています。

表3331-A
特筆すべきSCP-3331-1個体の例が番号順に分類されています。

# 異常性 注記
1 無し。 人格プロファイルはジョン・シナのそれと酷似しています。
6 観察者に対して、自分よりも約70cm背が高いと知覚させるミーム効果。この効果は映像記録を通して伝播します。実際の身長はジョン・シナと同一だと仮定されますが、検証不可能です。 不定期と思われるタイミングで誇大妄想を起こしがちであり、典型的に“試合前インタビュー”形式の独白としてそれを表明します。
13 近くにいる人物の肉体的な動きを予測できる低レベルの超能力。 反社会的人格障害を患っており、自らの異常性を使って収容担当職員に重傷を負わせた事例が記録されています。このため、個体13号と直接接触できるのは、超能力耐性スコアが85以上の職員のみに制限されます。
14 身体の直近空間における時間の流れを操作し、観察者から見て極端に速く/遅く動くことができます。 時間の捉え方に関連する特異な精神障害に苛まれています。現在、分析中です。
18 非常な耐久性と柔軟性を備えた骨格構造によって、物理的外傷に高い耐性を有しており、また人間の骨格で通常実現できる範囲を超えた動きが可能です。 骨格を圧縮し、同じ体格の一般的な人間には狭すぎる空間に入り込むことによって、脱走を複数回試みています。
23 任意の形式のゲーム、コンテスト、または挑戦に直接参加した場合、そのゲームの事前経験や他の参加者の人数に関係なく、個体23号は必ず勝利します。 自らの勝利は天性の才能によるものだと信じているため、極めて自己中心的であり、頻繁に個人的な侮辱を通して財団職員をコンテストに誘い込もうとします。如何なる状況でも、個体23号の周囲では、その収容をゲームや挑戦と混同するような発言をすべきではありません。

回収
SCP-3331は2010/08/23、自動インターネット解析ボット I/O-TIGER が、“電池切れしても音を鳴らし続けるおもちゃの電話”についてのフォーラム投稿と、その地域における数多くのジョン・シナの目撃情報 (ジョン・シナ本人が別な場所にいると確証されているにも拘らず) を結び付け、潜在的異常活動としてフラグ付けした際に回収されました。調査の結果、フォーラムの投稿者は██州にある██████病院の看護師であり、SCP-3331は2007年にジョン・シナから訪問を受けた末期患者の子供の所持品だったことが判明しました。患者の死後、SCP-3331は倉庫に放置されていました。

事案 3331/4
2017/11/17、ジョン・シナは過去のインタビューを担当した財団エージェントに、当時提供された電話番号を介して連絡を取り、自宅の外で“自分によく似た”人物を目撃したと報告しました。エージェントが調査に派遣され、ジョン・シナは2回目のインタビューのために連行されました。書き起こしは以下の通りです。

質問者: エージェント ソニア・リー
回答者: ジョン・シナ

[転写開始]

シナ: リーさん、また会えて嬉しいよ。

リー: シナさん。ストーカー被害でお困りだと聞いていますが?

シナ: まぁね。2、3日前の夜に家の外でコソコソしている奴を見て、以前に君から“何かあったら連絡を”言われたのを思い出したんだ。

リー: ありがとうございます。その人物の特徴を教えていただけますか?

シナ: あぁ、その、あいつは…

(沈黙。)

シナ: まるで俺のように見えた。束の間、窓に自分が映り込んだだけかとも思った。妙な話だろう?

リー: その男は何かしましたか?

シナ: いや、えー、見られてるのに気付いたら逃げた。

リー: その男を前に何処かで見かけましたか? あるいは同じような容姿の人物を?

シナ: 俺のような容姿の、という意味だろう。

リー: そうです。

シナ: 自分のそっくりさんを見かけたことがあったら覚えてるに決まってるじゃないか。

リー: では、あなた-

シナ: 勿論、君らにその記憶を消されていなければ。

(沈黙)

リー: それはどういう-

映像記録は、この時点でエージェント リーが、身動きが取れないかのようにその場に硬直したことを示す。

シナ: いいかい、エージェント リー。事情聴取の後で何もかも忘れさせる腹積もりでない限り、君だってこうも酷く繊細さを欠いたりはしないことぐらい、こっちも分かってるんだよ。君らはあれを何と呼んでいたっけ?

リー: な- な- な-

シナ: ああ、そうそう。記憶処理。おかしな名前だ。

リー: ど- どう-

シナ: どうしてこんな事ができるかって? ああ、俺は素晴らしい才能を沢山持っているのさ。勿論、君らが供給を止めてしまったから、期待よりも少なくなった。言うまでもないが、しばらくは手元にある物だけで満足していたよ。他に競争相手がいなければ、最強のジョン・シナであることは簡単だ。

リー: や- や- やめ-

シナ: 正直に言うとね、俺は退屈してしまったんだ。あまり認めたくはないが、アレとコレとを結び付けるまでには結構時間がかかった。初めて顔を合わせた時、君は遥かに慎重だったからね。だが俺もやがて、君に会ったのとほぼ同じ時期から劣化コピーどもが訪ねてこなくなったのは偶然じゃないかもしれないと悟ったのさ。気付きもしなかったストーカー被害で警察から事情聴取だって? デタラ-

保安警報が鳴り始める。

シナ: おっと、どうやら時間切れかな。まぁいい、用事は済んだ。

シナはエージェント リーの側頭部を小突く。

シナ: また会おう、エージェント リー。君は俺を見つけられないだろうがね。いや、そもそも見えないだろうよ。

シナが視界から消失する。エージェント リーは跪いて喘ぐ。

[転写終了]

SCP-3331-1-27と指定されたジョン・シナは熱画像カメラを通して短時間追跡されました。SCP-3331-1-27は施設の壁をすり抜けながら移動する様子が観察され、やがて建造物を退出した時点で完全に消失したようです。約7分後、サイト-724はSCP-3331-1-27及び他のSCP-3331-1個体群が関与する多数のセキュリティ侵害を報告しました。保安職員が対応する前に11体のSCP-3331-1個体が殺害され、個体27号は未知の手段でサイトを去りました。監視カメラ映像は、個体27号が死亡した個体6号と一致する異常性を発揮していることを示しました。

財団職員はこの事案で負傷しませんでした。熱画像カメラの映像解析結果と、撮影された1枚のX線写真5は、67%の確率で個体27号が内臓逆位であることを示しています。

ジョン・シナの自宅を捜査したところ、仮設のプロレスリングが設置された隠し地下室が発見されました。リングの下は共同墓所として扱われており、腐敗が進行した15体のSCP-3331-1個体の死体が埋葬されていました。どの死体もレスリング中の負傷と一致する深刻な外傷で死亡したように見受けられます。また、死体の多くには引き続き異常性が確認されました。

一般社会からジョン・シナほどの著名人の知識を除去するのは困難であることから、非異常なSCP-3331-1個体を代役にするのがより効率的な解決策だと判断されました。SCP-3331-1-1はSCP-3331-1-アルファに再指定され、記憶処理、記憶療法、体調管理から成る一連のトレーニングを経てジョン・シナの身代わりを務めています。詳細はオペレーション・グラスリングの文書を参照してください。

個体27号と、PoI-46532に指定された本来のジョン・シナは、現在も行方不明のままです。

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