SCP-3391
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前書


以下の文書は、財団外時間大深度アーカイブから得られた現在の文書の旧版であり、現在では無力化されたアノマリーを描写しています。情報の矛盾は明らかです。各職員は、SCP-3391の現在の文書の文脈を把握する目的で、この文書が公開されていることに留意してください。

この文書を閲覧することにより、貴方は自身がプロジェクト・ハブリスもしくはO5評議会の一員であると示したことになります。もし貴方が誤ってこの文書を発見、もしくは前述の条件なしにアクセスしたのならば、ウインドウを即座に閉じてください。未認可でのアクセスは記憶処理、財団からの解雇、あるいは/および終了により罰せられます。

アイテム番号: SCP-3391

オブジェクトクラス: Safe Keter

特別収容プロトコル: ギリシャ政府との協力の下、SPAMI1環境保全に偽装した海上軍事排他領域がSCP-3391から9 km範囲に設置されました。接近する民間及びその他の船舶は引き返させなくてはなりません。範囲を突破しようとするあらゆる船舶は停船させ、その乗員はその後記憶処理されます。2隻の財団の軍用船舶が常にパトロールし、同時にSCP-3391のモニタリング基地として機能しなくてはなりません。

SCP-3391とその副実例の自己収容的な性質のため、SCP-3391を積極的に収容する活動は実施されません。収容は民間人のアノマリーへの暴露の防止と、現地の生態系への影響の研究を主とします。

2016/05/16: SCP-3391-3はサイト-104の地下の通常型サイオニック隔離ロッカーに収容しなくてはなりません。SCP-3391-3を障壁されていない筋組織もしくは小型の哺乳類や魚類に暴露してはいけません。2016/05/27: SCP-3391-3の破壊により、当該アノマリーの収容プロトコルはもはや不要です。

アップデート2016/05/27: SCP-3391に関する最近のイベントにより、アノマリーはKeterへと再評価され、合意された現実への脅威および潜在的な終末論的脅威と指定されました。実体の収容、及び最終的には終了のために、軍事作戦が採られなくてはなりません。

FalseA1

初期収容の試みの最中、ドローンにより撮影されたSCP-3391-1実例の接写画像。

説明: SCP-3391は リビア海、クレタ島の南、██.█° █、██.█° █の海面下 ███mに位置する未分化組織の不定形の塊です。ソナーによる探査では塊は約16 km²の海底を覆っています。回収されたサンプルは、構造物の表面は主として哺乳類の心組織で構成されていることを示しました。深部組織の分析はSCP-3391-1およびSCP-3391-2の存在により実施できていません。

SCP-3391-1はSCP-3391周辺の海中に存在する海棲性の野生生物です。全てのSCP-3391-1生物群は、SCP-3391周辺の海域に生息する非異常性の典型的な生物が変異もしくは修正された種のように見えます。記録されたSCP-3391-1実例のほとんど全てが、生育不能な臓器の形態、付属肢の欠損、その他の生得的な有害な特徴といった、冗長もしくは有害な修正を備えています。SCP-3391-1生物群は極度に生殖能力が高く、他のあらゆる実例との間に子を作ることも可能であり、その数を常に█████から██████に保っています。SCP-3391-1がどのようにして安定した数を養っているのか不明です。これまでのところ、他の物質を代謝、消費する必要を見せた実例はありません。捕獲されたSCP-3391-1実例は、栄養素の摂取なく無制限に生存しましたが、物理的な外傷、窒息、焼却といった通常の方法で終了できます。SCP-3391-1は一般的におとなしい一方、数種類の大型の実例は明らかに職員に敵対的であり、アノマリー内部及び周辺での活動を困難にしています。

SCP-3391-2はSCP-3391-1実例により産生される排出物です2。SCP-3391-1の高い死亡率と出生率により、SCP-3391-2は現在海底の██ km²を覆っており、塊の中心部近くでは20m近い深さがあります。SCP-3391-2は恒常的にSCP-3391に吸収されており、その際に死細胞は再度動き、自らをSCP-3391の表面に同化させています。このことにより、SCP-3391は時間と共に巨大化しています。SCP-3391から引き離してもこの行動は続行し、SCP-3391-2が腐敗することはありません。

ソナー探査ではSCP-3391は海底から300mの深さに達していると判明しました。SCP-3391周囲の水の分析では、SCP-3391の近傍ではレプチンやエストラジオールといった数種類の外来性生物由来物質を、発がん性のある濃度で含んでいることが示されました。これらの物質の生成源は不明ですが、その存在はSCP-3391-2が出現する範囲に限られており、世界全体への影響は発生してません。

FalseA2

亀裂の映像。ベータのボディカメラから撮影。

補遺3391-1:

2016/05/15、財団のパトロール艇がSCP-3391収容領域内部及び周囲での、水中の巨大な黄色い噴煙、SCP-3391-1の移動、そして小規模な地震といった大規模な異常活動を報告しました。ソナー探査ではSCP-3391の中心に巨大な腔洞の生成が確認されました。短い議論のあと、管理者代行F████ G█████はMTFガンマ-6("深海養殖業者")に調査を命令し、当該部隊は即座に構造物の調査に出発しました。

事後レポート:

MTFガンマ-6のミッションは成功と考えられました。SCP-3391からの'心臓'4の除去は、アノマリー全体には外見上の影響を与えませんでした。SCP-3391周辺の黄色い物質は数時間で海へと拡散しました。粘液の分析からは、様々な有機的なタンパク質と脂質が発見され、一部は自然界に存在しないものでした。通常の分析では、それは両方の有機物質の、非異常性の発生源であり、研究所での試験では、摂取しても安全であると結論されました。周辺地域の海水中の濃度は、情報撹乱が必要になるほど高くはないと判断されました。

チームはいくつかの要注意物品を回収しました。それらのいくつかは以下に目録化されています。フォローアップ潜水調査では、MTFガンマ-6が入った部屋、あるいはSCP-3391内部の注意を引く特徴を再発見することはできませんでした。ガンマ-6に取り付けられたカメラの精査からは、入り口のチャンバーは、様々なアーティファクトと薄く刻まれた碑文から、様々な奇蹟論的な活動の際にEVEの反動を減衰させるよう働いていたと考えられることから、大型の奇蹟論的物品のための収容容器であったようだと結論付けられました。

SCP-3391-3:

SCP-3391-3はSCP-3391内で見つかった部屋の中心の台から回収されたオブジェクトです。これは肺動脈、肺静脈が開口すべき部位が厚い心組織で覆われていることを除けば、物理的および分子的に非異常性の人間の心臓と一致しています。露出した筋組織の近くに置かれると、SCP-3391-3は安定した収縮を開始し、露出した筋肉に同じ速度での異常な収縮を引き起こします5。試験によると、小型の哺乳類に対し、性的衝動や食欲を亢進させる弱い強制効果があることがわかりました。

収集された物品:

数点の文書や物品がSCP-3391から回収され、多くは旧時代風のデザインでした。合計して、ガンマ-6は3点の巻物、1冊の本、現在では目録化されている異常な物品1つ6、そして生贄のナイフ、保存された人間の臓器、ルーンの刻まれた石版といった多数のサーキック7の儀式に一般的に存在する物品を回収しました。文書の1つはこれらの起源に関連すると考えられ、以下に転載されています。

回収された文書の抜粋: "不死の王国への旅"8


補遺3391-2

2016/05/25、PM6:22、SCP-3391-3は以前には知られていなかったサイオニック性質を発揮しました。サイト-10410の81名のスタッフ中63名が同時に多様な形態の心臓障害を発現しました。これらの職員のうち、多数が動悸及び不整脈により死亡しました。近隣のサイトへ支援と職員の代替が要請されるのと同時に、医療スタッフはこれらに対処しようとしていました。

事案の発生からおよそ20分後、影響された全てのスタッフは突如敵対的になり、通常でない相互認識と協調を発揮しながら影響されていない職員を攻撃し始めました。近隣サイトからの要員と医療職員を載せた車両数台が、適切な報告を行える前に攻撃され奪取されました。危機的状況が高まったため、MTFイプシロン-11("九尾の狐")が、サイオニック抵抗装備と重火器を装備して、全ての影響されたスタッフを鎮圧し、SCP-3391-3を再収容するために出動しました。

MTFイプシロン-11ログ:

MTFイプシロン-11の完全な喪失により、同機動部隊は公式に解散しました。チームの全員は死後財団への献身中の犠牲のため財団星章が授与されました。サイト-104は閉鎖され、サイトに関する情報は適切に修正されました。

イプシロン-11から転送されたデータにより、SCP-3391-3が利用したサイオニックパターンが明らかになりました。研究室の環境下での複製は、暴露された生物の生理学的パターンと思考プロセスの同期を引き起こし、効果的に原始的なサイオニック集合精神を形成しました。協調と情報の共有能力に加えて、異常な強要やSCP-3391-3に似た肉体の変化は観察されませんでした。明らかな理由により、暴露された人間の対象はいませんでした。

補遺3391-3:

2016/05/27、AM4:45、SCP-3391近辺に配置中のSCPSジャワとSCPSオリオンが通常を逸脱したSCP-3391-1実例の活動を報告しました。4:59に、両艦は大質量を持ってSCP-3391-1実例に攻撃され、転覆、損傷し、職員を消費されていることを報告しました。この時点でのSCP-3391はSCP-3391-3が無いにもかかわらず律動的な脈を継続していました。3日間に渡って数体の大型の水棲実体がSCP-3391の亀裂から出現し、バルト諸島上及び周辺に駐屯した財団の戦力により交戦、終了されました。この間、SCP-3391-2は拡大しおよそ27km²となり、地中海の海底の巨大な範囲を覆いました。

続く数週間の間、数体のさらなる実体が、さらなる攻撃性と異常な能力を備えて出現しました。SCP-3391を終了する試みは、危険にさらされると大量のSCP-3391-1を生成する能力と、主要な塊周辺で空間的次元を操作し、爆撃を困難にする能力により妨げられました。2016/06/6に、膨大なサイオニックエネルギーとアキヴァ放射が世界中に照射され、世界的に多数の人間にサイオニック的影響を与えました。推定400,000の地中海周辺の国家の市民が影響され、小規模なサイオニック能力を得ました。これらの市民はSCP-3391-3に見られたサイオニックパターンを発し、強化された共感力と精神的直感力を得ました。研究が進行中ですが、現象の広範囲かつ曖昧な性質により、完全な収容は2021/██/██まで行われる予定はありません。

これらのイベントを考慮し、SCP-3391は活性化した、未収容Keterアノマリーに指定されました。シトラ・アキュラ職員は世界オカルト連合と合わせ、SCP-3391-1実体と交戦し、SCP-3391の人類への影響を抑制し、影響された市民の収容もしくは終了する任務を課せられました。続行中の記憶処理作戦にもかかわらず、財団の活動と一般的なアノマリーは9ヶ月以内に一般の知るところとなると予想されています。

補遺3391-3

以下の文書はSCP-3391との関連性のために添付されています。このメッセージはK-クラスシナリオの後の影響を記録していると思われます。これは自動メッセージです。

財団外時間監視サイト13-B:

ドキュメント終了


SCP-3391は以前の現実の反復においてYK-宇宙終焉クラスシナリオを引き起こし、それは未知の神格実体により巻き戻されたと考えられます。地中海海底の徹底した探索に続き、SCP-3391は現在の現実の反復には存在しないと結論されました。したがって、暫定的にNeutralizedに分類されていました。

アーカイブされた文書の反復は以上です。

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