SCP-340
評価: +3+x

アイテム番号: SCP-340

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-340-1、-3、-4、-5は、水温が25℃から30℃の間に保たれている10m×10m×2.5mのタンクにまとめて収容されます。抗うつ薬と広域抗生物質が、12時間ごとに静脈から注入される必要があります。医薬品は許可なしに標準栄養ペーストに添加されるべきではありません。全ての排泄物は適切に滅菌されなければなりません。収容タンクの水を吸引した全ての職員はただちにメディカルスタッフに報告しなければなりません。

説明: SCP-340は、鼻腔に優先的にコロニーを作るヒトに特異的なウイルスから生産されます。ウイルスはボルティモア分類法によって識別できず、財団の研究者はそれが未確認の団体によって設計されたのだと考えています。HIVとSARSコロナウイルス由来の遺伝子の存在がこの仮説を裏付けています。

ウイルスに最初に感染したあと、平均で3日間続く潜伏期に入ります。インフルエンザに似た症状があらわれ、落ち着くまで平均7日間持続します。粘液の生産が増加することが全てのケースで見られ、他の症状がなくなった後もそれは続きます。病原性は感染から5日目までが最も強いですが、財団の試験では感染性の粒子は感染から1カ月後まで検出されました。

感染後、血液中の二酸化炭素濃度が高くなるとSCP-340の生産が誘発されます。生産された当初はSCP-340はゼリー状の粘液で、鼻や口を含む顔の下半分を覆うようにしみ出てきます。粘液状態のSCP-340は、水中に沈むと触媒反応を起こし、バイオプラスチック製の膜組織を形成します。このバイオプラスチック化合物は[データ削除済]過程を促進します。これによりSCP-340は分解されますが、宿主は水中で呼吸できるようになります。膜組織には柔軟性があり、宿主の顔の動きを阻害しません。物理的圧力やSCP-340の分解によって生じた穴や裂け目は、SCP-340の持続的生産により30秒以内に修復されます。この段階では病原性は大幅に減少しますが、感染性の粒子はSCP-340に汚染された水のサンプルから検出されています。接触により感染が広がる可能性があります。

SCP-340は空気に触れると、乾燥して甲殻類の殻のようなキチン質の形態をとります。SCP-340で包まれた呼吸器の中に存在する水蒸気は、硬化を阻止するために有効に働きます。硬化プロセスは、SCP-340の[データ削除済]能力を無効化し、空気に触れてからおよそ2分間で不可逆的に機能を喪失します。完全に硬化すると、SCP-340は主要組織へのダメージなしに取り外すことができなくなります。それは一般的に知られるあらゆる有機物よりも硬く、乾燥したSCP-340を5mm貫通するためには通常のタングステン-カーバイドドリルで15分以上要します。工業的用途のためにSCP-340を生体外で培養する方法が現在研究中です。

補遺340-1 - 収容状況: 20██年██月██日、アメリカ合衆国の[データ削除済]にある寄宿学校の12人の生徒が、水泳競技会の最中にSCP-340の産生を始めました。財団の収容チームが派遣される前に9人が死亡しました。5人は硬化したSCP-340から気道を確保するのに失敗し窒息、2人は替わりの気道を開けようとする試行中に気管内でSCP-340が硬化し窒息、2人は脱水症により死亡しました。到着すると、財団の収容チームは感染症の拡散が終結するまで学校を隔離しました。SCP-340をまだ産生していない4件の感染が確認され、7人全員が財団の収容下に置かれました。収容チームはクラスAの記憶処理と隠蔽手続ギメル-2(「悲惨な火災」シナリオ)を施しました。SCP-340-1から-7と命名されている7人のSCP-340保菌者の概要は文書340-1を参照してください。

補遺340-2: SCP-340は宿主の口腔バクテリアを殺さず、抗生物質では感染症を永久に食い止めることはできない。腫瘍、骨感染、敗血症に対処するよりは、宿主の歯を外科的に摘出した方が長期的には安全と思われる。我々はスタッフに腹腔鏡外科医を入れるべきだろうか?
- ケアンズ博士

文書340-1 - SCP-340-1から-7までの一覧:

SCP-340-1: 白人、男性
収容時の年齢: 12
収容時のSCP-340産生: 陽性
特記: サイト-██ に収容中。

SCP-340-2: アフリカ系アメリカ人、男性
収容時の年齢: 12
収容時のSCP-340産生: 陽性
特記: 給餌用チューブの導入手術時の合併症で20██年██月██日に死亡。

SCP-340-3: 白人、男性
収容時の年齢: 11
収容時のSCP-340産生: 陽性
特記: サイト-██ に収容中。

SCP-340-4: ヒスパニック、男性
収容時の年齢: 12
収容時のSCP-340産生: 陰性
特記: 20██年██月██日、治療が試みられた。治療失敗、SCP-340産生開始。サイト-██ に収容中。

SCP-340-5: 白人、男性
収容時の年齢: 27
収容時のSCP-340産生: 陰性
特記: 20██年██月██日、治療を拒否。自らSCP-340の産生開始。サイト-██ に収容中。

SCP-340-6: 白人、男性
収容時の年齢: 12
収容時のSCP-340産生: 陰性
特記: 20██年██月██日、治療が試みられた。治療失敗、SCP-340産生開始。20██年██月██日、自殺。

SCP-340-7: 白人、男性
収容時の年齢: 13
収容時のSCP-340産生: 陰性
特記: 20██年██月██日、治療が試みられた。はじめは治療に成功したと思われたが、予想外のSCP-340産生による窒息のため、20██年██月██日死亡。

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