SCP-3401-JP
アイテム番号: SCP-3401-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-3401-JPはサイト-8181の低脅威度オブジェクト収容棚に収容してください。SCP-3401-JPの起動は現在禁止されています。
説明: SCP-3401-JPは任天堂の家庭用据置型ゲーム機のスーパーファミコンです。SCP-3401-JPは後述の異常性を除き、一般的なスーパーファミコンとの相違はありません。
SCP-3401-JPは任意のゲームのロムカセットを挿した状態で電源を起動した際に異常性を発現させます。SCP-3401-JPを起動させた人物は、対象のゲームに関する情報をすべて忘却します。この情報にはプレイ時の記憶、ゲームに関する周辺情報なども含まれます。ゲーム起動後、SCP-3401-JPを起動させた人物は対象のゲームをクリアするまでプレイを続けます。この強制力は比較的緩やかなもので、余暇の時間にゲームのプレイをする等、通常の生活スタイルに支障が出ない程度のものです。ゲームをクリアすると、対象はSCP-3401-JPの影響から脱します。
SCP-3401-JPは一定の条件を満たさない限り異常性が発現しないことが明らかになっています。この条件の明確な基準は明らかになっていません。曝露者の分析から、異常性を発現させたゲームの特徴は「曝露者が初めて購入したゲームである」「曝露者が対象のゲームを100時間以上プレイしている」「曝露者が対象のゲームを幼少期にプレイをしている」等に偏在していることが判明しています。以上の結果から、SCP-3401-JPの発現する条件は、ゲームを起動した人物が対象のゲームに対して何らかの「思い入れ」を持っていることであるとみられています。
SCP-3401-JPには収納用の内装箱が付属しています。この内装箱は付箋紙が付着していることを除き、一般的なスーパーファミコンの内装箱と相違がありません。付箋紙は経年劣化をせず、内装箱から取り外すことができません。付箋紙には「記憶をなくしてもう一度」「あの感動を再び」という、SCP-3401-JPの異常性を示唆する文言が記載されています。このことから、SCP-3401-JPは人為的に異常性を付与されたオブジェクトであると考えられています。製作者あるいは異常性を付与した人物の捜索が現在も続けられています。
補遺: SCP-3401-JPの曝露者のデータ解析を行った結果、SCP-3401-JPに曝露した者の97%以上は対象のゲームに対し曝露以前ほどの思い入れを持たなくなり、加えてその68％以上がクリア以降対象のゲームに触れることがなくなることが明らかになっています。これは対象のゲームに「思い入れ」を持った理由がゲームの内容以上に「対象のゲームを買ってもらった時の状況」「当時誰と遊んだのか」「どこで遊んだか」などといった外的な要因に依る傾向が強いためとみられています。