アイテム番号: SCP-3425
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-3425は5 m × 5 mの透明なチャンバーに収容します。SCP-3425のチャンバーのドアはクラス3以上の職員が解錠できます。SCP-3425には1 kgの鉄板が週に2度与えられます。製作物は収容チャンバーから取り出して研究に回します。SCP-3425の振る舞いは1時間ごとに監視し、逸脱があればSCP-3425の担当研究員に報告しなければなりません。SCP-3425が苦悩を示し始めた場合は5 kgの鋼塊を与え、平常時の振る舞いに戻るまで監視しなければなりません。
説明: SCP-3425は身長1.75 m、体重748 kgの人型実体です。SCP-3425は20世紀初頭の溶接用作業服を着用しており、この作業服はゴムに似た異常に耐久力のある素材から構成されています。顔面は溶接用保護面で隠されていますが、そのガラスは中を確認できないほど暗く着色されています。身体をより深く研究するためにSCP-3425の作業服と保護面を外す試みは全て失敗しています (研究員がSCP-3425の作業服の中を確認できたのは、インシデント3425-Aが初めてでした)。身体は金属製であり、鉄で構成されています。SCP-3425は生命活動の兆候を示しておらず、脈拍もなければ呼吸もせず、熱画像を見る限りは胸部を除いて体温を発していません。SCP-3425には左手の代わりにトーチランプのような器具が付随しています。SCP-3425がどのようにしてこの器具に動力を供給しているのかは現状不明です。
SCP-3425は言葉を発さず、動作中に時折聞こえる切削音を除けばどのような音も発しません。SCP-3425は概ね静止しており、刺激を受けない限り動くことは稀です。動作中は知性の兆候や感情がある様子を見せます。SCP-3425はおとなしく、職員に対して友好的です。SCP-3425は金属加工や金属 (特に単純な形をしたもの) に執着しており、資源が不足している場合は苦悩を示し、近くの研究員の注意を惹こうとします。資源が長時間手に入らなかった場合、金属を得るために自己犠牲的な手段をしばしば取ります。
SCP-3425は金属素材を分子単位で操作する能力を見せており、与えられた素材では通常不可能なことを実現します。SCP-3425はこの異常性を用いて器具や小物を製作し、完成するまで往々にして数時間、場合によっては数日も休みなく作業に取り組みます。
補遺-1: 試験ログ
| 日付 | 研究員 | サンプル | 製作物 | 掛かった時間 (日:時:分) |
|---|---|---|---|---|
| 2007/██/██ | ピーターソン博士 | 鋼鉄1 kg | 鋼鉄のみでできた、完全に機能する腕時計1つ。元の質量と同じ1 kgを保っている。現在はピーターソン博士が所持。 | 0:05:23 |
| 2008/██/██ | ピーターソン博士 | 銅1 kg | 不明な男性の小さな像1体。回収を試みると、SCP-3425は像を守る態度を見せた。サイト管理官の承認を受け、SCP-3425は像の保持を許可されている。 | 0:19:57 |
| 2009/██/██ | シェリー博士 | 水銀1 kg | SCP-3425はサンプルを成形しようと無駄な労力を数日間費やしたが、やがて諦めてチャンバーの隅に放置した。以降、SCP-3425に水銀を与えようとしても反応は得られていない。 | 5:07:16 |
| 2009/██/██ | シェリー博士 | 金1 kg | 金でできたスプーン1つ。試験でも異常性は見られず、溶解して再利用することとなった。 | 0:01:05 |
| 2009/██/██ | シェリー博士 | アルミニウム1 kg | アルミニウムのみでできた、Type Iのクルタ計算機11台。完璧に機能するが、シリアルナンバーを欠いている。現在はシェリー博士が所持。 | 3:17:33 |
| 2010/██/██ | シェリー博士 | 鋼鉄1 kg | 鋼鉄のみでできたM1911拳銃21丁 (弾薬なし)。現地の訓練場で試験したところ、機能するだけでなく、通常のM1911よりも見たところ速い速度で銃弾を発射できると判明した。現在は現地の訓練場に配備。 | 0:11:23 |
| 2010/██/██ | シェリー博士 | ニッケル1 kg | 銅の代わりにニッケルでできた1セント硬貨128枚。強い磁気を帯びており、現地の職員は工具を用いなければ分離できなかった。現在はシェリー博士のデスクに保管。 | 0:07:56 |
| 2011/██/██ | シェリー博士 | 鉄10,000 kg (試験のためにSCP-3425をより大規模な施設に移した) | 体積1.27 m3の巨大なコンパス1つ。北を指す代わりに、SCP-3425の方を常に指す (後にSCP-3425を分析した結果、SCP-3425は磁気を帯びていないと確認された)。コンパスは財団の保管施設に移された。 | 7:17:42 |
| 2012/██/██ | シェリー博士 | 鋼鉄1 kg | シェリー博士を模した小さなネジ巻き式人形1体。ネジを回すとランダムな経路を歩き、時折立ち止まって手に持ったクリップボードにメモを取る。現在はシェリー博士のデスクに保管。 | 1:37:51 |
| 2012/██/██ | シェリー博士 | 銅1 kg | 上面にボタンが1つ付いた、傷のない銅製の箱1つ。ボタンを1秒以上押すと、5秒間音を記録する。ボタンを1秒未満押すと、記録された音に漠然と似た大きな研削音が鳴る。現在はシェリー博士が所持。 | 2:17:21 |
| 2012/██/██ | シェリー博士 | ウラン1 kg | SCP-3425のトーチランプと接触した瞬間、サンプルが発光して大量の放射線を放出し始めた。SCP-3425は困惑した様子で材料を落としたが、それを除けば無傷であった。材料はSCP-3425の収容チャンバーから直ちに回収された。試験後、シェリー博士が放射線障害の兆候を示し始めた。療養のため、シェリー博士は一時的に研究業務から外された。 | 0:00:04 |
| 2013/██/██ | ピーターソン博士 | 銅像1体 (試験2008/██/██を参照) | 製作物はSCP-3425の収容チャンバーの日常点検時に発見された。監視カメラには、SCP-3425が像を手に取って再成形する様子が映っていた。SCP-3425は小さな絵が複数彫られた銅板を製作した。これらの絵の内容は要求であり、研究員にさらなる試験を実施するよう懇願していると解釈された。銅板は押収され、SCP-3425に関する試験は全て保留となった。 | 0:00:32 |
| 2015/██/██ | ピーターソン博士 | SCP-3425の右腕 (鉄27.3 kg) | 補遺-2参照。 | 0:13:19 |
補遺-2: インシデント3425-Aのビデオログ






