SCP-3475
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アイテム番号: SCP-3475

オブジェクトクラス: Thaumiel

特別収容プロトコル: 本文書およびその複製が全ての財団職員に提供されます。財団の雇用職員がこの文書の一部分または全体の情報を認識あるいは理解できない事態が発生した場合、代替の文書が提供されます。

SCP-3475の収容は複数の独立した計画を通じて実行されます。その概要については補遺: 進行中のSCP-3475収容活動を参照してください。

現時点でSCP-3475の影響下にない全ての財団職員は、クリアランスレベルに関わらず、オブジェクトの影響から恒久的に隔離されなければなりません。現在、財団職員は一般人によって作成されたメディア全般の閲覧を禁じられており、例外は認可済みの分析的なメディアに限られます。

財団職員のサイト間の移動は厳しく制限されます。一般居住地を通過することが避けられない場合、対認識災害装備を着用することで曝露の可能性が最小限に抑えられます。

曝露済みの職員は記憶処理を施され、可能な場合は一般居住地に解放されます。

SCP-3475のさらなる発展と拡大は最高優先度の任務です。

説明: SCP-3475は、地球人類の一般人口に向けた、異常な情報制御および社会制御技術の実践を伴う財団の活動によって生じた累積的結果の指定です。

財団が数多の異常オブジェクトを収容する過程で、記憶処理・認識災害・拡散性ミームエージェントを含む数百に上る計画が実行されています。これらの計画は一般人口に向けられた「力」と捉えられます。SCP-3475はその「力の総和」であり、人類の思考の変化方向を記述する単一のベクトルに相当します。SCP-3475の最終的目標とは、この変化を財団の主要目標に沿う形で調整することです。

新たに導入される計画の全ては、何らかの形で、既存の計画に影響を与えます。著しい複雑性により、SCP-3475の一部分に変更を加えることで全体に予測不可能な変化が生じる可能性があります。

SCP-3475を単一存在として指定することで、一般人口への影響を最大化すると同時に副作用をより容易に管理することが可能になります。現在のSCP-3475プログラムは、異常存在の脅威が存在する世界において、一般社会に可能な限り最も正常かつ安定な状態を謳歌させます。

SCP-3475の深甚かつ相互作用的な性質により、財団職員がSCP-3475のミームエージェント成分のキャリアに曝露することは危険を伴います。このような曝露は財団職員としての責務を実行・理解・認識する能力を著しく損なう可能性があります。

この能力不全を理由として、財団職員を一般人口から徴用することは問題となります。特定の人物からSCP-3475の影響を取り除く、信頼性の高い非致死性の手段の開発が進行中です。解決手段が得られるまでの間、ミーム感染因子のキャリアとなり得る一般人口によって作成されたメディアを取り扱う上で、財団職員は細心の注意を払わなくてはなりません。

SCP-3475の維持管理の困難性にも関わらず、オブジェクトは全体として正の影響をもたらしています。世界規模の正常性の維持はSCP-3475プログラムとその継続に伴う犠牲無くしては達成されませんでした。

補遺: 進行中のSCP-3475収容活動

現在、300を超える収容手順が一般社会の全体に対して一定の影響を与えています。従って、新規計画に対する一般人口の反応を可能な限り詳細に観察し、浮上した副作用に対処することで、SCP-3475の収容は最も効果的に達成されます。

近年、一部脅威の発生頻度と深刻度の増加から、SCP-3475プログラムは急速な拡張を余儀なくされています。複数の大規模計画によって生じた副作用に対処するための手順の要約が以下に示されます。完全なリストは、レベル4/3475以上のクリアランスを有する職員が閲覧可能です。

計画: プロジェクト・グンニ

副作用: 影響下の一般人口に対し、イヌ科動物が極端に肯定的な情動反応を引き出す現象。これにより家庭および職場活動に大々的な変化が生じ、各個人がイヌ科動物と過ごす時間が増加した。

収容戦略: ミーマチックエージェントAMARANTH NIHILが作成された。イヌ科動物に対する限定的な嫌悪感を生じさせる当該エージェントを用いて、副作用の中和が試みられた。導入後間もなく、最も一般的なイヌ科動物を認識することが徐々に困難となり、上記の問題は解決不要となった。

計画: プロジェクト・ニクラス

副作用: サモトラケ系難民は生得的な反ミーム性質を備えているものの、集団単位では近辺の一般人口に明確な認識改変効果をもたらす。該当集団は近辺の病院や空港に存在する虚空を可視化させることで、プロジェクト・ニクラスの破綻をもたらす。これらの影響は視覚刺激の変換に関わる連鎖的な疾病に繋がり、最終的には失明をもたらす。

収容戦略: ミーマチックエージェントOCHRE BASALTがサモトラケ系難民に関して特異的に影響を与えることを企図して作成された。当該エージェントは同人種の難民に対して反感の念を覚えさせる。旧サモトラケ島は居住不可能と推測されるものの、新たな難民集団が現れないことを確実にするため、島の監視が続けられる。

計画: プロジェクト・エンプティマシーン

副作用: 眠気感に相当する生理現象の不在により、人口の幅広い年代に渡って、明確な原因を持たない深刻な不眠症が生じた。

収容戦略: ミーマチックエージェントVERDANT GLIMPSEおよびFEARFUL HERONが導入され、覚醒剤の摂取を推奨および正常化することで、精神疲労をもたらす思考作業の合理化が行われた。以降、不眠症の発生は減少した。

計画: プロジェクト・ハリカルナッソス

副作用: 該当する文化遺物の破壊にも関わらず、一般人口の約1%が今なお、20██以前の夜空を夢内の経験として視認している。これらの経験が他の該当者との間で共有され、恒常性が確認された場合、プロジェクト・ハリカルナッソスとの間で生じる内的な矛盾によって緊張病がもたらされる。

収容戦略: ミーマチックエージェントGREEN WORLDが導入され、夢を想起する能力が除去された。情報捕食性構成体の導入により、太陽系外のあらゆる物体の存在に関する情報の認識が除去された。社会秩序は回復した。

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