SCP-3486
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アイテム番号: SCP-3486

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 職員はクック郡営埋め立てゴミ処理場1を監視し、カバーストーリー「壊滅的な設備故障に起因する荒廃」を適用したうえで一般市民の侵入を阻止してください。食料及び飲料水を廃棄物シュート42A-46Cへ毎日投下してください。SCP-3486がクック郡営埋め立てゴミ処理場を退去する意思を持たないため、当該処理場は財団施設の1つとして再指定されました。いずれかのSCP-3486実体が収容違反を試みた場合にはサイト-25の標準人型実体収容セルに再収容してください。

POI#33508による研究もしくはその所在に関連する情報はSCP-3486主任研究員に報告してください。本稿執筆現在、ハン博士がこの職位に割り当てられています。

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観察されたSCP-3486実体。腹部と左上腕部の縫合痕は、医学的な補助または美容的な再整形が別の実体により試みられた形跡と判断される。

説明: SCP-3486は胎児期2から青年期までの人型実体43体の総称です。全てのSCP-3486実体は重篤な奇形や遺伝子変異に罹患しています。病変には、 プロテウス症候群3・内反尖足・先天性心疾患・アザラシ肢症4・EV5・脱毛症・後弯症6が含まれますが、これらに限定されるものではありません。

20██年5月5日現在、クック郡営埋め立てゴミ処理場とそれに付属する建築物は放棄されており、既知のSCP-3486全実体はその内部に居住しています。関連会社の移転により当該のゴミ処理場は放棄されており、そのため、ダストシュート経由で基礎的な食資源が財団職員により供給されることにSCP-3486は依存している状態です。それ以前のSCP-3486は現地のゴミ収集車による継時的な廃棄物運搬から食料と水を得ていました。SCP-3486全実体はゴミ収集車により当該のゴミ処理場に運搬されたと推測されており、それ以前には現地のゴミ箱に遺棄されていた可能性があります。

SCP-3486は言語を持たず、発達段階に相応しない様々なレベルの認知機能および身体機能を呈します。SCP-3486が示す行動は「野生児」から一般的に想起されるものに類似します。SCP-3486は緩やかに組織化されたヒエラルキーの中で生活しており、身体能力の高い実体は能力に欠いた実体を世話します。SCP-3486は非異常の人間であれば生存不可能な状況への耐久性を有し、時速60kmの自動車衝突に相応する外力や84日以上の飢餓および脱水を経ての生存が含まれます。コミュニケーション能力を有する実体へのインタビューにより、いずれの実体も「ハンター」と以前に呼称されていたことが明らかとなっています。クック郡所有のゴミ箱・ゴミ捨て場・同様の容器7に最初に遺棄されて以降は全実体が一か所に居留しているため、かつての保護者が彼らを探そうとした場合に発見してもらえる可能性が高まる、という思考を根拠にSCP-3486がクック郡営埋め立てゴミ処理場に居留していたことが、後に行われた青年期型実体へのインタビュー8により明らかとなっています。

SCP-3486は専門的知識に基づかない外科手術を相互に行うことが確認されています。当該の施術は医療的に必要とされるものから完全に美容的な整形を意図したものまで多岐に渡ります。SCP-3486典型的な事象として、美容整形は被施術実体がSCP-3486-Aを訪れた後に行われます。種々のがらくた、特に子供のおもちゃのものから、実体が義肢を作成することも観察されています。

SCP-3486-AはSCP-3486により集積された非異常物品のコレクションであり、クック郡営埋め立てゴミ処理場の設備倉庫南西棟に堆積されています。SCP-3486-Aには、捨てられた化粧品・ピンク色のシャワーキャップ・13本の萎れた水仙・破れた革財布・USサイズ710の女性用テニスシューズなどが含まれます。子供に描かれてような粗末な絵数枚がSCP-3486-Aに隣接する南西棟の壁に飾り掛けられており、いずれもSCP-3486実体とともに白衣を着用した女性が描かれています。SCP-3486-Aへ訪れることでSCP-3486が精神的苦痛と悲嘆に苛まされることが確認されています。

補遺-01: ████年12月14日、財団職員はSCP-3486発見の通知を受けました。ダイナー「██████・████」外部に設置されていたゴミ箱内に実体は遺棄されており、ダイナーのオーナーにより「奇形の胎児」が捨てられている旨の通報が警察にされました。

1人の中年女性が白色の自動車を停止させ、2分ほどでSCP-3486実体を処分した後に駐車場から出て行く様子がCCTVの映像に捉えられていました。担当職員によるナンバープレートの分析から、POI#33508は遺伝学者として知られたマドレーヌ・██████であり、クック郡に居住地を持っていたことが判明しました。当該の住宅は1週間前から放棄されていたことが判明しています。

地下には仮拵えの実験室が作られており、正体不明の薬品や盗難機器が多数併置されていました。POI#33508に取られた研究ノートには、ヒトDNAの複製を試みる綿密な計画手順およびに失敗した実験に関する経過報告とその詳細が記載されていました。飛散した胎盤と体液が机と床に付着していました。幼い少年の写真が置かれた隣には幼児の死亡事故に関連する地元新聞の切り抜きが発見されています。その少年はハンター・██████と後に判明していますが、数年前に自動車事故により6歳で逝去しています。

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