
SCP-3497 (#12)
アイテム番号: SCP-3497
オブジェクトクラス: Euclid Keter
特別収容プロトコル: SCP-3497の番い10組がサイト-3497に収容されます。個体群は、飼育されている同種の非異常個体と同じ形式で獣医学スタッフによる世話を受けます。民間の航空・海上交通機関がサイト-3497の300km圏内に入る事は認められていません。混乱を避けるために、当該領域内の全ての財団交通機関にSCP-3497の性質を説明しておく必要があります。
野生のSCP-3497の収容は機動部隊ラムダ-4(“野鳥観察”)に委ねられています。彼らが使用する物として、サイト-3497にはSCP-3497を検出・追跡するためのベリエフA-50早期警戒管制機2機と、効果的収容のための改造兵装および機器を搭載したKa-27ヘリコプター4機が配備されています。野生のSCP-3497個体は原則として殺処分しますが、研究価値があると見做される行動を示す個体はラムダ-4部隊員の裁量で捕獲される場合があります。
財団職員が、北太平洋全域の軍事用および民間の地上レーダー設備と航空機無線通信の監視に割り当てられます。SCP-3497の可能性がある目撃情報はサイト-3497に通達し、軍事演習および/または技術的不具合に関するカバーストーリーを流布します。SCP-3497の目撃に関連する緊張の解消を目的として、渉外部門は地方政府との連携を図るための特殊部隊を結成しています。
説明: SCP-3497はハイイロウミツバメ(Oceanodroma furcata)の異常な亜種の総称です。SCP-3497は同種の標準的な個体と生物学的には区別できず、行動様式も類似しており、千島列島から太平洋北西部までの範囲を繁殖地としています。SCP-3497は40m2のレーダー反射断面積を有しており、その詳細なレーダー捕捉像はTu-22M爆撃機1のそれに似ています。SCP-3497個体群が互いの近距離に存在する場合、これらのレーダー反射断面積は重なり合い、SCP-3497の群れは巨大な未分化の塊としてレーダーに映り込みます。SCP-3497の肉体的特性は影響を受けません。
SCP-3497は、レーダーシステムによる追跡中に1グラム以上の質量を放出すると発現する第二の異常特性を持ちます。これは制御下の実験以外では、SCP-3497の排泄時に最も頻繁に発生します。この時、SCP-3497はKh-15空対地ミサイル2と相似するレーダー捕捉像を生成し、ミサイルの捕捉像はレーダーの位置を目掛けてマッハ5の速度で進行します。問題の地点に到達した時点でレーダー捕捉像は消えます。この像を検出できるのはSCP-3497を最初に追跡していたレーダーのみです — 複数のレーダーが同時に使用されていた場合、各々のレーダーが自らを標的とするミサイル捕捉像を検出します。この信号に対応する物体はレーダー監視外で発見されておらず、いったんSCP-3497の身体から分離した排泄物やその他のアイテムは全く異常な特性を持ちません。
SCP-3497の異常性質には遺伝性があり、SCP-3497と標準的なO. furcataの繁殖は更なるSCP-3497個体を生み出します。SCP-3497の卵や飛行しない発育段階の雛からは異常性質が検出されていません。
収容の努力はSCP-3497の野生生息数を大幅に減少させており、当初█████組だった番いの数は2012年時点で推定100組まで減りました。1980年代初頭に創造されて以来、SCP-3497はアジア太平洋地域で██回にわたって核攻撃の危機を引き起こしていると考えられています。
補遺3497-1: 以下のSCP-3497に関連する覚え書き(ロシア語から翻訳)は、アムール州の閉鎖されたソビエト空軍基地である[編集済]から1994年に回収されました。筆者はGRU“P”部局との繋がりで知られるソビエトの航空技術者、I・L・ザハロフ博士とされています。
補遺3497-2 (20██/11/08): SCP-3497の現存する全ての番いが報告されているにも拘らず、新たな個体が野生のO. furcata集団の中に現れ始めており、その中にはアリューシャン列島など、過去にSCP-3497目撃例が確証されていない地域が含まれています。SCP-3497の異常効果は劣性遺伝要素もまた帯びているという仮説が立てられています。EuclidからKeterへの分類変更がメジャー博士によって要請され、O5-█によって承認されています。