
SCP-3536の一部。
アイテム番号: SCP-3536
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-3536はサイト-234のSafeクラス保管室に収容されています。他の細菌系SCPオブジェクトが関与するSCP-3536の実験には、現任の研究監督員(現在はマラヴィラ博士)の書面による承認が必要とされます。実験目的で生成された全てのSCP-3536-1個体は実験終了後に焼却処分します。
説明: SCP-3536は面積およそ30m2を占める大型機械です。SCP-3536の主な構成部品には、“原材料”と記されたホッパー、培養液タンク2基、数台のポンプとコンプレッサー、複数のダイヤルが設置された制御装置などが挙げられます。タンクは両方とも、完全に空になると自発的に栄養素を含む培養液を再補充します。腐食のため、動かせるダイヤルは1個だけです。また、SCP-3536には小さなガラス瓶に取り付けるためのソケットもあります。
SCP-3536と共に回収された手書きの取扱説明書は、その操作について不完全ながらも詳細な指示を提供しています。説明書では、炭素・水素・窒素・酸素・リンを含む化合物を組み合わせた物ならば何であれSCP-3536の動力源になると述べられており、木炭・リン酸・硫酸・窒素ガスの混合物の使用が推奨されています。
細菌を含むサンプルをガラス瓶に入れて挿入すると、SCP-3536は蓄えられた原材料を使って、サンプル内に存在する細菌の生きたレプリカを生成します。以下でSCP-3536-1と指定されるこれらのレプリカは、可動ダイヤルの設定に応じて巨大化します。実験で、SCP-3536-1個体の大きさは2cm~45cmの範囲という結果が出ています。
2乗3乗の法則に基づく予測に反し、SCP-3536-1個体は構造的に安定しています。それ以外の点において、個体は対応する非異常性の細菌との間に視覚的・構造的な相違点を有しません。
発見: ガイアナ共和国ジョージタウンの法執行機関は、デイヴィス記念病院から感染性心内膜炎の患者を拉致しようとした9名の人物を拘留しました。このグループは複数の病院における暴行事件と不法侵入に関与しており、感染症患者や終末期患者から様々なサンプルを収集する手口で悪名を馳せていました。首謀者の住居の調査において、SCP-3536が地下から発見されました。大量の廃棄されたSCP-3536-1個体の膜が発見されており、これは関係者たちがSCP-3536-1個体群のみから成る食事で生存していたという後日の仮説と一致するものです。
SCP-3536と共に、SCP-3536-1個体を使った料理の手書きレシピ・個人の雑感・失敗した拉致事件と一致する計画書を収めた数十冊のスクラップブックが発見されています。スクラップブックの抜粋は、グループ内でのSCP-3536およびSCP-3536-1に対する執着心の増大を示しました。特筆すべきことに、分析結果は、取扱説明書の筆跡がグループ構成員9名のいずれとも一致しないことを示しています。
SCP-3536-1個体を消費したDクラス被験者は概ね(~90%)非常に美味であると報告していますが、実験でSCP-3536やSCP-3536-1に先天的な中毒性や精神影響特性があるとは証明されていません。