SCP-3579
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アイテム番号: SCP-3579

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 全ての物理的なSCP-3579-1実例は、作業員を装った覆面財団職員によって除去されます。デジタルのSCP-3579-1実例をホストしている全てのウェブサイトは、遠隔操作でSCP-3579-1を表示しないように変更されます。SCP-3579への全ての通話は追跡され、可能ならば遮断されます。SCP-3579の研究は、SCP-3579の電話番号を短縮ダイヤルに登録した携帯電話を使用して、レベル2スタッフのみが実施するものとします。この携帯電話はサイト-15の24番倉庫に保管されます。

説明: SCP-3579は、電話番号1-800-███-████を利用し、“インスタゲーター”Insta-Gatorの名称で運営されている電話通信サービスです。不定期に、SCP-3579を宣伝する広告が大都市圏に出現します。これらの広告をSCP-3579-1とします。SCP-3579-1実例には、SCP-3579に関連する電話番号と、次のようなキャッチフレーズが掲載されます。 “トラブルメーカーにお困りですか? さっさと始末しちゃいたいですか? 私たちがあなたの問題解決を担う十字軍となるでしょう。インスタゲーターにお電話を!

SCP-3579の番号に電話を掛けると、事前に録音された音声が、通話者に目的地の指定を要求します。有効な地名を電話に向かって告げると、録音音声は電話の数字を押してワニの数を選択することを求め、追加料金を支払えば特別な要求にも応じられると述べます。1から9までの数字のいずれかを押すと、それに対応する数の生きたアメリカアリゲーター (Alligator mississippiensis)の成体、以下SCP-3579-2が指定した場所の半径10m以内にある水域から出現し、要求を満たそうと試みます。半径10m以内に水が無い場合、小さな水溜まりが形成されます — この水溜まりはワニの数に応じて拡大します。特に要求が無かった場合、SCP-3579-2個体は敵対的な行動を取り続けます。10分後、その時点で水中にいないSCP-3579-2個体は水場に戻ろうと試み、水没した時点で非実体化します。SCP-3579-2個体のために形成された水溜まりは水蒸気に変わって消散します。

SCP-3579-2個体は一般的なアメリカアリゲーターと比較して様々な異常性を示します。SCP-3579-2個体は常に雄であり、体長は正確に4mで、他のSCP-3579-2個体と外見的に同一です。水域の外に5分以上留まると、SCP-3579-2個体は心筋梗塞を起こし、生命活動を停止します。複数のSCP-3579-2個体に対して最近行われたDNAスキャンの結果、各個体の遺伝子構造は同一であると結論付けられました。

SCP-3579が何処で運営されているかは現在不明です。

実験ログ:

実験3579-01
選択された場所: ルイジアナ州、███████湿地
要求された個体数: 6頭
存在するオブジェクト: 無し
特別な要求: 無し
目的: SCP-3579の能力の初期試験。
結果: 6頭のSCP-3579-2個体が密な円陣を組んで荒々しく水を跳ね飛ばし、絶え間なく飛び上がって頭上の空間を攻撃する仕草を10分間続けてから、水中に戻った。

実験3579-02
選択された場所: 生物研究サイト-104の敷地内の池
要求された個体数: 2頭
存在するオブジェクト: 2名のDクラス職員。D-3579-01が池の横に、D-3579-02が15m離れた場所に立っている。
特別な要求: Dクラス職員への攻撃。
目的: SCP-3579が閉鎖環境にもSCP-3579-2個体を出現させられるかを試験し、またSCP-3579-2個体の人間に対する敵意を確認する。
結果: 2頭のSCP-3579-2個体が池から這い出した。1頭目は即座にD-3579-01を攻撃し、2頭目はD-3579-02を追跡して襲った。両SCP-3579-2個体は各々のDクラス職員を殺害し、10分後に池の中に戻った。
研究者メモ: ああ、これは… 陰惨だった。番号を確保し続けることの重要性を痛感したよ。吐き気がする。 - L█████博士

実験3579-03
選択された場所: “私の傍” (サイト-15の研究所の内部)
要求された個体数: 1頭
存在するオブジェクト: 1匹の生きたブタ。
特別な要求: 無し
目的: SCP-3579-2が水源の無い場所に出現できるかを試験し、また動物に対する敵意を確認する。
結果: 小さな水溜まりがL█████博士の隣の床に形成された。水溜まりは全く深くなかったにも拘らず、1頭のSCP-3579-2個体がそこから出現し、身体を半分沈めた状態で水を跳ね飛ばした。SCP-3579-2個体はブタを食べようとしなかった。
研究者メモ: どうやらこいつらは指示が無い限り、積極的な狩りを行わないようだ。 - L█████博士

実験3579-04
選択された場所: サイト-15の2部屋構造の研究所にある水入りボウルの中
要求された個体数: 3頭
存在するオブジェクト: 2つの部屋の間にある、遠隔操作で閉鎖可能なドア。
特別な要求: 2番目の部屋に入る。
目的: SCP-3579-2個体の水域外での寿命を試験する。
結果: 3頭のSCP-3579-2個体がボウルから飛び出し、うち2頭は入口の近くに立っていたDクラス職員を攻撃してからボウルの中に戻った。3頭目の個体はD-3579-05の下へ移動し、攻撃を加えた。この個体がボウルの無い部屋にいる間にドアは閉鎖された。閉じ込められてから5分後、問題のSCP-3579-2個体は心筋梗塞を起こして死亡した。

実験3579-05
選択された場所: サイト-15の研究所の中
要求された個体数: 1頭
存在するオブジェクト: 研究用メモのページを挟んだクリップボードが床に置かれ、SCP-1161が開いた状態で陳列ケースに配置された。
特別な要求: SCP-1161を研究する。
目的: SCP-3579-2に破壊的でない活用法があるかを確認する。
結果: 研究所の流し台の蛇口が自動的に開き、水で満たされ始めた。1頭のSCP-3579-2個体がそこから這い出し、ゆっくりとクリップボード及びSCP-1161に向かって移動した。約4分間クリップボードの上に覆いかぶさった後、SCP-3579-2個体は流し台に這い戻った。クリップボードには以下の文章が走り書きされていた。


研究者メモ: ふむ、これはそこそこ有用かもしれない。 - L█████博士

実験3579-06
選択された場所: 月面エリア-32の地表
要求された個体数: 1頭
存在するオブジェクト: 無し
特別な要求: 無し
目的: [編集済]
結果: 小さな水溜まりが月面に形成され、1頭のSCP-3579-2個体がそこから飛び出したが、真空状態のために即座に窒息死した。水溜まりはSCP-3579-2個体の帰還無しで消散した。
研究者メモ: これを考えたのは誰だ? - L█████博士

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