SCP-3600

黙字録

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試験中R████博士によって作成されたTrilisect-Aの非異常性サンプル.AOCRS精度は76%.

アイテム番号: SCP-3600

オブジェクトクラス: Thaumiel

特別収容プロトコル: SCP-3600はイプシロン級の認識災害であり、いかなる状況下においても財団職員が直接見るべきではありません。 SCP-3600の疑いのある、または未確認の実体は、適切な実験によって同定されるまで閲覧されるべきではありません。適切な収容方法が確立されるまで、SCP-3600は不透明な材料で覆うことによって一時的に収容されます。

Dクラス職員のSCP-3600への限定的な曝露は、サイト管理者の承認を得た実験目的で許可されています。これらの実験の間、プロジェクトTheiaの一部として行う場合を除き、Dクラス職員は3文字を超えるSCP-3600に曝されるべきではありません。

SCP-3600-1は特製のスチールケースに保管され、アクセスできないよう溶接により密封されています。

分析中にSCP-3600-2の疑いのある、または同定された実体は回収され、その後適切に破壊または収容されます。

説明: SCP-3600はこれまでに記録されていなかった言語で、メソポタミア(紀元前約3000年前)に由来すると考えられています。静的な面に正確に描写されると認識災害効果を引き起こします。 Trilisect-Aと呼ばれるこの言語は、表面上は楔形文字に似ていますが、非常に多様で複雑です。 SCP-3600-1は3.7m×1.8m×0.25mの大きさの石板で、その「正面」の面にはSCP-3600の10,000を超える個々の文字が書かれています。意識のある知的実体から直接閲覧された場合、SCP-3600は潜在的Kクラスシナリオの詳細な知識を閲覧者に伝達します。閲覧者は約48時間かけてこの知識に気づきます。

SCP-3600の各文字は単一のシナリオについての知識を与えますが、この効果は相乗的であることが示されています。閲覧者が複数の文字に曝されている場合、閲覧者が知るシナリオの数は、閲覧した文字の数よりも多くなります。 ある文字がSCP-3600の実例として認識災害効果を有すると判断されるためには、その文字が高度光学文字認識システム(AOCRS)によって91%以上の精度でSCP-3600-1上にみられるオリジナルと一致する必要があります。精度91%未満の文字は異常な性質を持たないと推測されます。また、デジタル写真や映像を介したSCP-3600の閲覧は安全であるとされています。

SCP-3600によって伝えられるシナリオは、自然または人為的なもの(小惑星の衝突・核戦争・世界的流行病など)から異常存在によるものまで多岐にわたりますが、これらのシナリオは通常、収容の失敗(または不適切な取り扱い)が原因です。そのシナリオ自体の知識に加えて、SCP-3600の閲覧者はそのシナリオを現実にするために必要とされるであろうあらゆる知識も獲得します。

SCP-3600から得られた知識は通常、特定のシナリオの誘発に必要な機能を有する異常な装置を構築する能力として発現します。この能力により構築された装置はSCP-3600-2と指定されます。 SCPオブジェクトが関係している場合、閲覧者は代わりにそのオブジェクトの収容を破る方法、あるいは現在収容されていない異常存在の場合には、その異常存在が発見される可能性のある場所についての知識を得ます。異常な技術を使用せずにシナリオを実現することが可能な場合は、利用可能なリソースを使用して普遍的な技術を開発する方法に関する知識が付与されます1。回収されたSCP-3600-2実例のリストについては、添付文章3600-2回収ログを参照してください。

事案 3600-1: 201█/██/██、上級研究員R████博士がSCP-3600の機械的複製によって認識災害が発生するかどうかの研究を行なっている最中に、誤って27文字のSCP-3600に曝露しました。この6時間後、彼は昏睡状態となり、86時間の間沈静状態になりました。4週間の必須評価期間ののち、R████博士は異なる37個のKクラスシナリオに関する文書を提出し、業務に戻ることを許可されました。

発見記録
SCP-3600は████から██km離れた地点における考古学的発掘の最中に発見されました。財団は考古学チームと後続の民間調査団との連絡が断たれた後にSCP-3600の存在に気がつきました。調査団メンバー14名のうち、11名は死亡し2、2名は昏睡状態かつ重度の脱水状態で、残りの1名は失踪しました。さらに█名の財団職員がSCP-3600の性質が判明する前に死傷者として失われました。

失踪した発掘調査隊チームメンバーは追跡され、6週間後に部分的に構築されたSCP-3600-2とともに発見されました。3彼は拘束を試みた際に暴れたため財団職員によって終了されました。

████████文明に関連していると推測される地域の考古学的発掘は、SCP-3600-1実体が存在する可能性により財団の監視下で行われます。

補遺: 事案3600-1の6ヶ月後、上級研究員R████ がSCP-████を解放しようと試みたため拘束されました。調査の結果、R████博士が仮名で借りていた倉庫に巨大で複雑な装置が発見されました4。 R████博士の精神分析の結果、事案3600-1後の診断では見られなかった激しい鬱や周囲との断絶の兆候が示されました。インタビューや事案3600-02の詳細はインタビュー記録04353-Aを参照してください。

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