SCP-361
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アイテム番号: SCP-361

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-361は、サイト-19の高価値品棟の標準工芸品保管設備へ保管してください。素材である老朽化した金属に対する損傷を防ぐため、低温及び乾燥環境を保ち、使用後は完全に洗滌してください。

説明: SCP-361は青銅製のエトルリア1工芸品であり、羊の肝臓を模っています。エトルリアの神々の名前と様々な宗教的儀式のための説明書きで覆われており、動物の内臓を用いる内臓占いを実践するための道具として用いられていたと思われます。SCP-361は19世紀後半に発見された"ピアチェンツァの肝臓"として知られる、異常性を持たない工芸品との強い類似性を有しています。どちらの工芸品も紀元前3~2世紀、イタリア・ピアチェンツァ県のものです。

SCP-361と交流する3時間前以降に取り出された羊の肝臓と接触すると、SCP-361の異常な性質が表れます。そのような接触がなされると、SCP-361は"HarusCo"と称するサービスを通じて、表面に描かれた神々あるいは精霊の一柱との交流を確立することを意図する一連の音声案内(肝臓をSCP-361へ接触させた存在に適切な言語及び口調により)を行います。30秒の制限時間内にこれらの案内に正しく従えば、SCP-361は新しい案内を行うでしょう。SCP-361の案内は、制限時間内にほとんど達成不能になるまで、ますます複雑さ、または無意味さの両方、あるいはいずれか片方が進行していきます。案内の達成に失敗すると、24時間の間、SCP-361は不活性化します。

実験記録 SCP-361

実験-361-A

ステージ1:羊の肝臓をSCP-361へ接触させる。
音声:HarusCoをご利用頂きありがとうございます! あなたの生贄は、我々にとってとても重要な意味があります! 雷神ティニアをお望みでしたら、供物を横に切開してください。冥界神アイタをお望みでしたら、供物を縦に切開してください。マリス2をお望みでしたら、あなたと血縁関係のある死した戦士の灰で供物を軽く覆ってください。

ステージ2:横に切開を行う。
音声:あなたはティニアを選択しました。週間天気占いをお望みでしたら、供物を5秒間炎の上で焼いてください。雷注意報をお望みでしたら、グリーン・オリーブを祭壇の上に置いてください。有益な介入の嘆願をお望みでしたら、神々の領事館が発行した同意書を添付してください。大災害をお望みでしたら、成体の雄牛の頭を取り除き、保持してください。

ステージ3:炎の上で肝臓を焼く。
音声:あなたは週間天気占いを選択しました。あなたの地方の予言をお望みでしたら、カビの精霊の怒りを避けながらティニアの七儀式を行ってください。他の地域の予言をお望みでしたら、三本以上のマストを持ったボートの上で儀式を行ってください。結婚占いをお望みでしたら、お近くのウニ3の巫女へお問い合わせください。

ステージ4:研究員は制限時間内に案内に従うことができなかった。
音声:入力されなかったので、この犠牲式は中断されます。二千年以上にわたるラスナ4随一の占い及び神的嘆願サービス、HarusCoをご利用頂きありがとうございました! 神々はまたのお呼び出しをお待ちしています!

[SCP-361は不活性状態となる]

補遺SCP-361-A: 使用者と交流するために使われる言語及び口調を変化させるSCP-361の能力の限界を調査するため、SCP-361の文化的起源に類似した文化を有する被験者が要求されている。
その目的のため、SCP-361、及び、大まかに同様の地域と時代に由来する人物であるSCP-1510間の交流が要請され、承認された。

実験361-B

ステージ1:SCP-1510を装着した被験者D-1510-104が、羊の肝臓をSCP-361へ接触させる。
音声:SCP-361は、SCP-1510-1の会話言語である古典ラテン語で発声する。案内は次のように翻訳される。"ロムルス5の末裔よ、汝の父がそなたに伝えた言葉を発せよ、さすればそなたの庇護者が語るであろう。彼の言葉は我らが精霊によりもたらされる。"

ステージ2:SCP-1510-1がラテン語でいくつかのフレーズを唱える。後に進軍する者マルスへの誓いと確認された。
音声:SCP-361の案内は次のように理解される。"そなたの庇護者の姿を彼の足下へ置け。そなたの変えられた姿を彼が見るであろう。"

ステージ3:SCP-1510-1が炎を要求する。彼はキャンプ用のガスランプを与えられた。SCP-1510は、点火したガスランプをSCP-361が置かれたテーブルの脚下へ置く。
音声:SCP-361の案内は次のように理解される。"そなたの庇護者の務めを語れ。彼はそなたの価値を判ずるであろう。"

ステージ4:SCP-1510-1がラテン語でいくつかのフレーズを話す。後に進軍する者マルスの誓いと確認された。"護らん、保たん、庇わん。国家と平和と元老院を。"
音声:SCP-361の案内は次のように理解される。"そなたが独りではないことをそなたの庇護者へ示せ。そなたの左を守る者は、そなたの庇護者の信念を備えているか?"

ステージ5:SCP-1510-1は監視している研究者のひとりに対して、部屋へ入りSCP-361に触れるよう要請する。要請は承諾された。
音声:SCP-361は、今までと異なった声で、いまだ古典ラテン語により話す。"勇敢なるプブリウスよ、物事には必ず終わりが来る。やがて錆が魂を求めるとき、お前の勇敢さはお前をアイネイアス6とし、国々を越えてお前を導くであろう。祖先に囲まれて安らぐために。"その声は、のちにSCP-1510-1によって彼の父の声と確認された。

[SCP-361は不活性状態となる]

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