SCP-3656-JP
評価: +43+x
blank.png

アイテム番号: SCP-3656-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-3656-JP及び関連サイトはWeb上から削除され、SCP-3656-JPは財団データベース内に隔離された状態で保存されます。また、財団WebクローラがWeb上に新たなSCP-3656-JP実体または類似したオブジェクトの出現がないか常に警戒します。

SCP-3656-JP及びSCP-3656-JP-A群の閲覧には、クリアランスレベル3以上の職員であることもしくはクリアランスレベル3以上の職員2名以上の許可を得ていることが必須条件であり、閲覧前に対抗ミーム接種を行うことが義務付けられています。閲覧後に何らかの違和を感じた場合は、追加で記憶処理を行ってください。

説明: SCP-3656-JPは2020年に作成されたと推定される、”血みどろの池の中心で流転する君の”というページ名のWebサイトです。SCP-3656-JP内にはページ名以外の記載はなく、以下の6枚の画像(SCP-3656-JP-A1~A6と指定)が掲載されています。
SCP-3656-JP-A1 コンクリート製の床に転がった人間の内臓と思われるいくつかの物体及び周辺に飛び散っている血痕の画像。審査の結果、偽物である可能性は極めて低い。
SCP-3656-JP-A2 モンゴロイド系の成人女性の死体の画像。足がそれぞれ逆方向に折れ曲がっており、左腕が損失していることが確認される。右側の顔半分に火傷のような跡がある。
SCP-3656-JP-A3 ネグロイド系の成人男性とコーカソイド系の成人男性の死体の画像。2体の死体は重なるような状態で置かれている。両者の死体には、 糞尿、吐瀉物、血液の混合物が多量に付着しているように見受けられる。
SCP-3656-JP-A4 奇形児の死体の画像。結合双生児であると思われる。
SCP-3656-JP-A5 オーストロイド系の若年男性の切断された生首の画像。頭部右側面が何らかの要因によって欠損しており、脳髄の一部がはみ出している。
SCP-3656-JP-A6 女子児童らしき死体の画像。全裸であり、全身の皮膚が剝がされている。胴体部に”Instant Karma”と刻まれていることが確認される。

これらの画像は、一般的には視認した者の不快感及び嫌悪感を誘発するものと思われます。

SCP-3656-JP-A1~A6のいずれかを視認した人物(以下、対象)は当該オブジェクトの精神影響に曝露し、3日以内に異常性を発現させます。対象は不特定の物品または物体のいずれかを”人間の死体またはその一部である”と知覚します。人間の死体と知覚する物品または物体は個々人によって異なりますが、対象が身近に接するものであることが共通しています。対象によっては複数であったり時間経過とともに増加したりすることが確認されており、その基準は現時点まで不明瞭ですが、対象の人間の死体に対する認識と何らかの関連性があるものと仮定されています。また、SCP-3656-JPの精神影響はモザイク及び検閲越しの視認でも発現することが確認されています。対象に記憶処理を実施することで当該オブジェクトの精神影響は無効化することが可能です。

発見経緯: SCP-3656-JPは2020/08/08、日本国内を中心として警察や救急に不審な通報が相次いだことをきっかけとして検知されました。通報者の供述は皆一様に「自宅に死体がある」もしくは「死体を加工したものがある」という旨のものであり、警察や救急が通報者の元へ駆けつけたところ、死体及びそれに類すると思われるものは発見されませんでした。異常存在の関与を疑った財団職員の調査によりSCP-3656-JPが発見された段階で、警察や救急に寄せられた不審な通報の総数は日本国外を含めて1000件に到達しました。

ここまで被害が多発した原因として、”検索してはいけない言葉wiki”1に当該オブジェクトについての記事が作成されていたことが挙げられます。記事を発端としてSCP-3656-JP-A1~A6は複数の匿名掲示板及びまとめ記事サイト2、動画投稿サイト3等に転載され、結果として精神影響が広範囲に拡散されたものと考えられます。

記事や動画は即座に削除し、曝露者の追跡調査を行い、大規模な記憶処理を実施しました。当該オブジェクトにより記憶処理を実施した対象の総数は最終的に5463名と記録されていますが、不特定多数が視認可能なサイトに転載された関係上、すべての曝露者に記憶処理を行ったとは断言できず、現在まで曝露者への追跡調査が継続されています。

なお、”検索してはいけない言葉wiki”内における当該オブジェクトに関する記事の作成者についても調査が行われましたが、特定には至っていません。

事例記録3656-JP抜粋: 以下はSCP-3656-JPの事例記録の一部抜粋です。完全版はSCP-3656-JP記録アーカイブを参照してください。
被害対象 対象の状態 概要 備考
森川宏太氏。当時19歳男性。 生存。記憶処理済み。 自室内に見知らぬ首吊り死体が複数あると知覚し、警察に通報。現場に駆け付けた警官らは死体を発見できず。対象は自室内に留まることを恐れ、友人宅へと訪れる。しかし、そこで友人宅にも複数の首吊り死体があると主張し、悲鳴を上げて失神。背面部に軽度の打撲を負ったが、生命に別状なし。 聞き取り調査と周辺状況調査の結果、対象が知覚した首吊り死体の正体は”ハンガー”であったと思われる。対象は首が異様に伸びた死体だったと述べている。
鳥部洋子氏。当時42歳女性。 生存。記憶処理済み。 職場から帰宅した夫である鳥部駿氏に対して包丁による刺突を試みた。駿氏は右肩を切られた段階で逃亡したが、対象は錯乱した状態で駿氏を追跡した。通行人により取り押さえられたが、駿氏に対して「人殺し!」と叫んでいたことが確認されている。 調査の結果、対象は駿氏の枕、靴、ネクタイをそれぞれ女性の頭部、足首、手首と知覚していたことが確認されている。対象は以前より駿氏に対する不満や不信感等が募っていたようであり、当該事案はSCP-3656-JPの精神影響によりそれが暴発したものであると思われる。
羽野朔人氏。当時11歳男性。 生存。 記憶処理済み。 小学校での授業中、自身が使用している鉛筆が人間の指であるといった旨の主張を始め、自宅に帰される。鍋を抱えている母親に対して叫び声を上げ、逃走を図ったがその場に転倒し、頭部を強打する。対象は病院へと搬送され、一命は取り留める。 のちの対象の証言によれば、母親が抱えていた鍋は胎児の死体に見えていたようだ。干からびたミイラのような死体だったらしい。小学生が胎児の死体を瞬時に識別できるというのも奇妙に感じるが、対象は「悪戯で親戚の赤ちゃんを押入れの奥に押し込もうとしたことがある、それを思い出した」という旨の供述をしており、このことから対象が知覚する死体は対象の何らかの深層意識と関連したものではないかと考えられる。
諸田隆久氏。当時32歳男性。複数の動画投稿サイトにて、「徹底オカルト探検隊」という名義のチャンネルを運営していた。当該チャンネルでは”検索してはいけない言葉全検索チャレンジ!”という企画が行われており、この過程でSCP-3656-JPが紹介され、精神影響拡散の要因となった。 死亡。 対象は自宅マンションの階段踊り場内にて、全裸姿で昏倒した状態で発見された。近隣住民の通報により病院に搬送されたが、のちに死亡が確認された。死因は頭部を強打したことによる脳挫傷であると思われる。当該マンション内の監視カメラからは、対象が全裸で自室を飛び出し、階段まで走っていき、そこから踊り場へと転げ落ちる様子が映っている。 対象は「ごめんなさい」「許して」等、謝罪や懇願を示唆する言葉を述べている。階段から転落する瞬間、自身が足を置いている段差を見下ろし、「母ちゃん!」と叫んでいたことが確認されている。 対象は死亡してしまったため、何をどのように知覚していたかを断定することはできない。ただ対象の経歴を調べると、対象は中学生の頃に自宅が火災で全焼し、それにより同居していた家族全員を亡くしていることが確認されている。この火災は放火によるものとみられており、犯人は逮捕されていない。おそらくこの事件に関するものだったのではないかと考えられるが、当該火災は非異常なものであると断定されているため、財団は関与しない。
杉浦義男氏。当時51歳男性。まとめ記事サイト「グロテスク」の運営者。当該サイトは残虐な動画や画像等を煽情的な文言とともに紹介することを主としており、SCP-3656-JP-A1~A6を掲載し、精神影響拡散の要因となった。また、対象は猫や鳥等の生物に対して頻繁に虐待行為を行っていたようであり、その様子を画像や動画として記録し、匿名掲示板サイトにてそれらを掲載していたことが確認されている。 死亡。 SCP-3656-JP-A1~A6の掲載後、「グロテスク」及び匿名掲示板内にて明らかに日用品を映している画像4を”グロテスクな画像”として投稿していた。コメントでも不審視する声が相次いでいたが、対象は返答しなかった。その後、対象は自宅浴室の浴槽内にて遺体で発見された。対象の腹部は切り裂かれており、複数の内臓が外部へと露出していた。浴槽の排水口には栓がされており、浴槽底部には対象の腹部から流れたと思われる血液が滞留していた。対象の遺体はそこに突っ伏すような形で倒れており、遺体の下からは出刃包丁が発見された。捜査の結果、対象は当該の出刃包丁で自ら腹を切り裂き、内臓を掻き出しながら亡くなったものと推測される。 対象の自宅内には監視カメラ等の記録媒体が設置されていなかったため、詳細は不明。特筆すべきこととして、自宅ゴミ箱内から対象が使用していたものと思われるスマートフォン、デジタルカメラ、ビデオカメラ等が複数台発見されたが、いずれも故障はしておらず、問題なく使用可能な状態だった。

補遺-1: SCP-3656-JPのソースコードを確認したところ、データ内にテキストが挿入されていることが判明しました。以下はテキストの転写です。

血みどろの血みどろの血みどろの池の池の中心で流転流転する君の池が池があるんだ溺れる者みて自分は溺れてないので溺れる者みても自分は溺れないので流転しないような顔をして永遠に流転しないような君は無知蒙昧の頓珍漢泣くふりすらしない薄笑いそれでも池はそこにそこにどこに知らん腐りアホのまま流転流転流転流転流転君の流転流転流転流転流転流転流転流転流転流転流転しろ

安心させてたまるか

補遺-2: SCP-3656-JPに掲載されている画像が増加していることが確認されました。増加した画像の総数は12枚であり、それらにはSCP-3656-JPの精神影響が間接的な要因となって死亡したと推測されている対象らの遺体と類似した死体が被写体として写されていました。上記の諸田氏や杉浦氏に類似した死体も確認されていますが、特筆すべき点として、画像らに写っている死体は記録されている類似死体と特徴が一致していません。例えば諸田氏の遺体の外傷は実際には頭部のみでしたが、画像内の死体の全身には殴打痕と推測される多数の痣が形成されていることが確認されています。また、杉浦氏の遺体は発見時にはうつ伏せであったにも関わらず、画像内の死体は切開された腹部と露出した内臓を強調するように仰向けで撮影されています。

諸田氏や杉浦氏を含む12名の遺体は財団職員監視の元で火葬されたことが記録されており、その間に遺体に手が加えられたり撮影されたりした形跡は確認されていません。増加した画像らは従来のSCP-3656-JP-A1~A6と同様の異常性を有していることから、便宜上、SCP-3656-JP-A7~A18に分類されています。

インタビュー記録3656-JP抜粋: SCP-3656-JPの詳細な特性調査のため、財団内では何名かのDクラス職員を用いた曝露実験が行われていました。その被験者の一人であったD-99812は他の被験者と比べて特異な反応を示していたため、インタビューが行われました。以下はその転写です。

インタビュー記録-3656-JP-0██

対象: D-99812

インタビュアー: 井出研究員

付記: D-99812はSCP-3656-JP曝露実験の被験者の一人である。SCP-3656-JP曝露実験では多くの被験者が精神に異常をきたし、極度の錯乱による心身喪失や自傷行為等が発生していることが確認されているが、D-99812の精神状態は実験開始以前の平時のものと変化しておらず、一切の錯乱の兆候がみられないことが記録された。これを受け、D-99812に対してインタビューが行われた。

<記録開始>

井出研究員: D-99812、気分はいかがですか?

D-99812: 普通。

井出研究員: さて、あなたは今自身がどのような実験に参加しているか把握していますか?

D-99812: なんか変なサイトのグロ画像見て経過を観察するやつな。あれ見たらそこらへんに死体が見えるようになって頭おかしくなるんだろ。

井出研究員: 大雑把な理解ですが、まあそれは置いておきましょう。自身以外の実験参加者が現在どのような状態であるかはご存じですか?

D-99812: 知ってる。なんかみんな気が狂ってるみたいだな。まあ気が狂ってるやつ自体はそんなに珍しくないんだけど、部屋の隅に縮こまって飯を近づけられるのすら怖がったり頻繁に自殺しようとしたり。隣のやつ殴りまくって殺しかけてたやつもいたわ。あんたらならあんなの屁でもないだろうが。

井出研究員: その方々と比べると、あなたは随分と落ち着いているようですね。あなたには死体が見えていないのですか?

D-99812: いや、見えてるよ。例えばほら、目の前にさ、5人くらいかな、あんたと俺の間に何体も段々に積み重なって山になってる。

[ D-99812は尋問室の机を指差す。]

D-99812: あと俺もあんたも死体の上に座ってるな。背中丸めた感じの死体の上。たぶん椅子なんだろうな、これ。それとかなり腐ってるみたいで蛆が湧いててさ、俺とあんたの身体に何匹か這い上がってるよ。最近は寝てる間に耳の穴とか口の中とかに入られたりするんだけど、その都度取り除いてる。まあ死体の上で寝てるんで仕方ないんだけどさ。あれが寝床だっていうからまあそこで寝てる。

井出研究員: [約3秒間沈黙] 普通はそのような状況に身を置いていると、多少は錯乱するように思えるのですが。やはりあなたはかなり冷静でいるように見えます。

D-99812: 冷静? そうか、どうなんだ? よくわからん。少なくとも他のやつみたいにやたらと慌てるような気持ちは湧かないけど。でもそれって冷静か? 単に現状をよくわかってないだけの気がする。

井出研究員: では、なぜ自身が他の被験者とは違う心持ちであるか説明できますか?

D-99812: うーん、そんなこと言われても [約5秒間沈黙] あんたは俺が娑婆で何やらかしたか知ってる?

井出研究員: [資料を確認する] 8名の女性を殺害し、遺体の四肢を切断し、バラバラに損壊した状態で自宅マンション一室内に保管していた。8名の女性はすべて家出や家庭内事情などにより身寄りのない10代の若者だった。近隣住民による異臭の通報により発覚。遺体らは著しく腐敗していた。この資料にはそう記録されていますね。合っていますか?

D-99812: うん、大体そう。

井出研究員: もしかしてこのときの経験が現状の心持ちと関係していると?

D-99812: 慣れて死体が平気になったんだろうって言いたいんだよな。もしくは俺が死体愛好家の一種とか。たぶん違うと思う。俺は一度だって死体が平気だったことなんかないよ。死体を好きだったこともない。

井出研究員: 失礼ですが、あなたは犯行が発覚するまでの8か月間を遺体とともに過ごしていたようですが。

D-99812: うん、だから世間様の評価からすれば俺はそういう人殺しなんだろうな。でも俺はそんな大それたものじゃなくて、単にあの子たちの財布が欲しかったんだよ。それもちゃんと記録にあるだろ?

井出研究員: はい。確かにあなたは警察の取り調べにおいても法廷においても主目的を強盗であると述べていますね。ですがメディアからは”それだけではバラバラ死体と生活できていたことの説明がつかない”と議論されていたようです。

D-99812: うんまあ、それを否定しようとは思わないんだけどね、でも俺には金以外の目的なんてなかったよ。あの頃の俺には家出女の財布に入ってる一万円すら大金で、だから気づいたら8人殺してて、8人の死体をばらしてて、そんで家の中にほっといてた。どう捨てるのかもわからなかったから。

井出研究員: つまり遺体はただ処理方法に困っていただけだったと。しかしそうなると、やはりあなたはそのときの経験で死体に慣れていたため、現状落ち着いているという風に思えますが。

D-99812: [約7秒間沈黙] まあ言ったってわからんだろうけどさ、というか俺もわからんのだけど、自分の感情が判別できなくなったんだろうな。

井出研究員: 詳しくお願いします。

D-99812: 詳しくって言ってもね、喜怒哀楽とかその他の感情とか、そういうのが全部混ざってさ、で、わかんなくなった。それだけ。消滅したわけじゃないんだけどさ、何も繋がらなくなった。泣こうとしたら別のものが色々と顔出してさ、で結局有耶無耶になるの。そんな感じ。だからさ、俺はあのサイトの感情には応えてやれないと思った。

井出研究員: サイトの感情? どういうことですか?

D-99812: 単に俺が直感的にそう思ってるだけだけど、あのサイトはさ、嫌がらせしたいだけなんだ。

井出研究員: もっと詳しく。

D-99812: 正確には不快になって欲しいってことだよ。死体でさ、ただただ不快になって欲しいんだ。あのサイトにはそれ以外の意図なんかないと思う。あれは嫌いで嫌いで仕方ないんだろうな、ああいう画像を撮る人間もそれを好きこのんで見る人間も注目のネタにする人間も怖いもの見たさで調べる人間も、そんで俺みたいな死体を作った人間も。だからそいつらに言ってやりたいんだ。おまえらの幸福なんか許さない、永遠に死体に苛まれて不幸になれってさ。それだけのサイトだと思う、あれは。

井出研究員: [約3秒間沈黙] しかしあなたは自分の感情が判別できない、死体をどう感じているかもわからない。だからSCP-3656-JPの感情には応えてやれないと。

D-99812: そう。だから何だって話だけどな。ぶっちゃけどうでもいい話だったな。とりあえずあんたの疑問には答えたつもりなんだけど、これじゃ説明できてないか?

井出研究員: いえ、大丈夫です。本日のインタビューはこれで終了しましょう。ありがとうございました。

D-99812: [小声で] あれの気持ちも、ちょっとはわかってやりたいけどなあ。

<記録終了>

終了報告書: インタビュー後もD-99812の精神状態に変化は確認されなかった。他の被験者と同様、D-99812の経過観察は継続される。

補遺-3: 2021/05/02、Dクラス宿舎独房内にてD-99812が死亡していることが確認されました。夜間の睡眠中に死亡したものとみられており、死因は窒息死であると判断されました。しかしD-99812及び周辺には窒息の要因となるものは発見されず、前日までの健康調査でもD-99812に問題はありませんでした。このことからSCP-3656-JPの精神影響が関与しているものと考えられますが、詳細は不明です。

補遺-4: 2021/05/03、SCP-3656-JPに新たに画像が追加されていることが確認されました。当該画像には著しく腐乱し、多数の蛆の寄生が確認される死体が写されていました。画像内の死体は、D-99812に支給されたものと同様のDクラス職員服を着用しています。

また、SCP-3656-JPのソースコード内のテキストにも変化が確認されました。一部記述が重複していますが、変化したテキストの文面を以下に転写します。

血みどろの血みどろの血みどろの池の池の中心で流転流転する君の池が池があるんだ溺れる者みて自分は溺れてないので溺れる者みても自分は溺れないので流転しないような顔をして永遠に流転しないような君は無知蒙昧の頓珍漢泣くふりすらしない薄笑いそれでも池はそこにそこにどこに知らん腐りアホのまま流転流転流転流転流転君の流転流転流転流転流転流転流転流転流転流転流転しろ

安心させてたまるか

あー、うん、そうか。

流転流転流転溺れた君の流転流転まだ溺れてないあいつの流転流転流転しろ流転しろ君の

ごめんな、俺にはやっぱよくわからないや。

ふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんな溺れろ溺れろ溺れろ溺れろ溺れろ溺れろ溺れろ流転流転流転流転流転流転流転流転流転るてんるてんるてんるてんるて

本当にごめんな。

新たに追加された画像は便宜上、SCP-3656-JP-A19に分類されていますが、複数回にわたる実験の結果、現在まで一切の異常性の発現が確認されていません。他のSCP-3656-JP-Aらは通常通りの異常性を示すことから、SCP-3656-JP-A19のみ特殊であると考えられます。なぜSCP-3656-JP-A19が例外的であるかについて研究が行われていますが、現時点では不明です。

特に指定がない限り、このサイトのすべてのコンテンツはクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス の元で利用可能です。