アイテム番号: SCP-3712-JP
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-3712-JPは収容室の中央に設置された回転台に直立した状態で固定されます。回転台は秒速30°の角速度で回転します。収容室内にはいかなる障害物も設置されてはなりません。
収容室の外部には多種の監視設備が設置され、収容室内をモニタリングします。SCP-3712-JP-Aの出現が確認された場合、保安職員が速やかに回収します。回収されたSCP-3712-JP-Aは目録化され、必要に応じて収容されます。
説明: SCP-3712-JPは生前に財団に勤務していたグレッグ・スティーヴンス (D-22632) の死体です。SCP-3712-JPの生体機能の大部分や意識は完全に停止しているものの、視路および後頭葉周辺 (特に視覚野) のみが不明なメカニズムによって機能を維持しています。
SCP-3712-JPは視界の死角となっている位置に、障害物に覆われて認識されない大きさの何らかの物品 (SCP-3712-JP-Aに指定) を出現させます。出現は不定期であり、記録上、障害物が設置されてから最短で0.2秒、最長で約15時間かかることが確認されています。SCP-3712-JP-Aの大きさに制限は (おそらく) なく、結果として遠い位置に出現する場合の大きさの上限はより大きくなります。しかしながら、現在までSCP-3712-JPは自身から15メートル以内の範囲にしか異常性を発揮していません。
SCP-3712-JP-AはSCP-3712-JPによって生成される、岩石様の不定形な物体です。SCP-3712-JP-Aの主成分は未特定の人間の骨 (硬骨) であり、血液・胆汁・その他の体液で彩色されています。通常、SCP-3712-JP-Aは出現した直後に時速40キロメートル前後の速度で壁面に衝突し損壊します。損壊したSCP-3712-JP-Aは異常性を喪失しますが、残骸によって死角となった範囲により小型のSCP-3712-JP-Aが発生する可能性があることから連鎖的な出現を招く危険性があるため、早急な回収が必要となります。
SCP-3712-JPは死屍災害によって発生したと推測されています。生前、グレッグ・スティーヴンスはSCP-███の収容作業に割り当てられていました。スティーヴンスは同時に作業していたDクラス職員の過失によって発生した小規模な収容違反による生命の危機に曝されました。SCP-███はスティーヴンスによって行動不能に陥っているところを保安職員によって再収容され、スティーヴンス自身は無傷で生還したものの、結果的にパラノイアを発症しました。スティーヴンスは療養中に自身の首を絞めることで自殺し、異常性を発現しました。これらの出来事はSCP-3712-JPの性質に密接にかかわっていると考えられています。
From: 収容スペシャリスト ユリウス・グリーン
To: 収容責任者 マーク・フォーサイス
Subject: プロトコル-3712-JPの改定について
すでにHMCLオフィスから通知されているかと存じますが、あなたには継続してSCP-3712-JPの収容の現場監督を務めていただくことになっています。改定に伴う管理用の資料を添付しましたので、ご確認ください。
この度のおよそ1週間の期間で、SCP-3712-JPには新たな特別収容プロトコルのための処置が複数実施されました。これらの処置に関して懸念がある場合はRAISAへご連絡のうえ認可証をご参照ください。
じきにメインリストのエントリは改訂されるはずですが、先立って収容プロトコルの新版を共有いたします。これらの収容プロトコルにおいて、SCP-3712-JP-Aの出現は完全に抑制されることが検証済みです。これに対応して、SCP-3712-JPの収容クラスはSafeに再分類されます。加えて、収容室の内層への入室方法に関するマニュアルを添付いたします。とはいえ、使う機会はもはや訪れないでしょう。
特別収容プロトコル: SCP-3712-JPは専用に設計された内層・中層・外層の3層から構成される収容房に収容されます。
収容のため、SCP-3712-JPの脳および視覚系は摘出され、8個の追加の眼球が外科的に接続されています。これらの組織はSCP-3712-JP自身の異常性の影響から保護するために除外ケースに格納されます。除外ケースは10か所の窓を持つ球形に造形され、それぞれの眼球が上部および下部に2個ずつ、前面および背面に2個ずつ、両側部に1個ずつ配置されることで、あらゆる方向が視界に含まれるようになっています。眼球の露出部には、角膜を保護するための透明膜が取り付けられています。
収容房の内層は厚さ1.5 mの鉛製の壁で囲まれた5×5×3 m3の部屋です。室内は常に200 lux以上を保つ必要があり、部屋のそれぞれの角に極めて小サイズの照明が設置されます。床下には電磁石が設置され、SCP-3712-JPを格納した除外ケースを浮遊した状態で維持します。SCP-3712-JPが室外を認識しないようにするために、内層には出入り口は設置されていません。内層にはいかなる障害物も設置されてはなりません。SCP-3712-JP-Aが内層の内部に出現した場合、直ちに回収しなければなりません。内層に入室する際は空間的制約を無視して立ち入る必要があります。
中層および外層はSCP-3712-JP-Aを収容するための区画です。外層には多種の監視設備が設置され、中層および内層をモニタリングします。SCP-3712-JP-Aの出現が確認された場合、保安職員が速やかに回収します。回収されたSCP-3712-JP-Aは目録化され、必要に応じて収容されます。
Autop_3712JP.zip
Containment_Budget_Estimate.zip
Facilities_Document.zip
Staffing.zip
Entry_Manual.zip
ユリウス・グリーン、サイト-22、クリアランス4収容スペシャリスト