
回収後間もないSCP-3726。
アイテム番号: SCP-3726
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-3726はサイト-26の安全収容ロッカーに保管します。SCP-3726の実験にはクリアランスレベル3以上の職員の許可が必要です。
説明: SCP-3726は全300ページの革装の写本です。法医学的検査で、SCP-3726の年代は14世紀まで遡ることが示されています。長期間にわたって砂の下に埋もれていたにも拘らず(補遺3726-A参照)、写本は比較的無傷です。
SCP-3726の異常特性は、最低1匹の擬人化された非知的生物(SCP-3726-1と指定)と、最低1人の人間(SCP-3726-2と指定)が登場する物語が書きこまれると発現します。SCP-3726を閉じてから再度開くと、手書きの筆跡はそのままに、物語が書き換えられます。改稿された物語はSCP-3726-1に対するSCP-3726-2の差別的な行為を記述する内容であり、例外なくSCP-3726-1にとって望ましくない結果が引き起こされています1。SCP-3726は同一の物語に複数回の影響を及ぼし、内容を異なる筋書きに変えることができます。しかしながら、出来事の流れが改変されることはありません。改稿後の物語に新しい登場人物は導入されません2。
影響された物語に曝露した人物は、非知的生物への共感性の増大を示します。改稿後の物語がミーム特性を有するかは、現時点では分かっていません。
補遺3726-A: 回収
SCP-3726は、別の異常現象の調査中、カラクム砂漠の半ばほどで2体のミイラ化した死体と共に埋まっているのが発見されました。2体の死体 — 人間と、Macaca Fascicularis(カニクイザル)に似た生物 — は共に、SCP-3726を奪い合うような体勢で握りしめていました。衣服の検査は、人間の死体がかつて商人だったことを示唆しています。
発見当時、SCP-3726には日記のエントリ形式で幾つかの物語が綴られていました。現時点では、これらがSCP-3726の影響を受けた物か否かは不明です。物語は以下に転写されています — 綴りの間違いは修正されていません。
まえ かく ない
おさる ほん よむ かく まなぶ
ごしゅじん ほん は いい
ごしゅじん おさる ほん よむ なぐる
おさる ごしゅじん ねむる ほん よむ
おさる かく できる しあわせ
おさる ろぱ はなす
ごしゅじん いい ない
ごしゅじん いつも おさる と ろぱ なぐる
おさる わかる ない
おさる は かあさん つくる
ろぱ は かあさん つくる
ごしゅじん は かあさん つくる
かあさん つくる もの しぜん
なぜ ごしゅじん おさる と ろぱ なぐる
おさる たべもの ごしゅじん あげる
おさる はやい あげる
おさる はやい ない ごしゆじん なぐる
ろぱ はやい ない ごしゅじん なぐる
おさる は いたい
ろぱ も いたい
なぜ おさる と ろぱ なぐる
ごしゅじん ねむる
おさる こわい
おさる ろぱ にげる はなす
ろぱ いたい
ろぱ にげる できる ない
おさる はやい ない
おさる は こわい
ろぱ も こわい
ごしゅじん ねむる
ごしゅじん たべもの もつ ない
ごしゅじん ろぱ ころす
ごしゅじん ろぱ ぶぶん たべる
ごしゅじん おさる あげる ない
おさる たべる ほしい
ごしゅじん おさる あげる ない
おさる は こわい
おさろ は ごしゅじん おさる も たべる こわい
なぜ ごしゅじん いい ない
ごしゅじん ねむる
おさる にげる ほしい
おさる ほん ほしい
おさる にげる
おさる は こわい
ごしゅじん ねむる ない
後ほど、Equus Asinus(ロバ)の骨格が2体の死体から約250m離れた場所の砂中から発見されました。