SCP-3755
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755個の菓子が入ったガラス瓶。この画像はSCP-3755-1を誘発できることが判明している。

アイテム番号: SCP-3755

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 本文書を閲読している職員は、このパラグラフから先を閲覧する前に添付写真を観察する必要があります。写真に写った、キャプションに示されている通りの物体の個数を即座に特定できなかった人物は、本ファイルを閉じ、SCP-3755に割り当てられた主席研究員1に報告する必要があります。特定できた場合は、以降の内容を閲覧する前に特別な行動を取る必要はありません。

警告: 以下の資料にはクラスI認識災害が含まれます。読み進める前に特別収容プロトコルの上記部分を閲読してください。

SCP-3755-1を実演できなかった、もしくはSCP-3755-2の症状が見られた財団職員は、記録および治療のため、SCP-3755に割り当てられた主席研究員へと報告される必要があります。SCP-3755-2の症状を示す人物には自身の状態について気付かせてはなりません。本文書へのアクセスにはクリアランスレベル2/3755が必要です。SCP-3755に関する情報、とりわけ既知のSCP-3755-2の発症事例に関しては、クリアランスレベル2/3755を有さない人物にとって認識災害が及ぶものと見なされます。

755という数字は財団Webクローラーが監視対象とするキーワードリストに登録されています。SCP-3755が一般人によって発見されたことが疑われる場合、調査を実施した上で、対クラスI認識災害アウトブレイク用の標準プロトコルを駆使して収容します2。その際の追加規定として、対応する機動部隊員は全員クリアランスレベル2/3755を有している必要があります。

説明: SCP-3755-1は、755個の同様の物品を提示された人物が、その物品の正確な総数を算定できる現象です。この算出は即座に (100ミリ秒以内で) 行われ、物体の総数が755個の場合のみ観測されています。SCP-3755-1を実演した人物はその算定に強い自信を持ち、正解であることを示されても驚愕しません。これは、このような多数の物体では完璧な算定は有り得ないと再認識させた場合でも同様です。SCP-3755-1を実演する際の脳と、非異常なサビタイジング3を行う際の脳を比較したMRIスキャンでは、同様の活性化パターンが示されています。SCP-3755-1はサビタイジングが可能な人間のうち83%が実演できます。

SCP-3755-2はSCP-3755-1を実演できない人物に見られる精神状態です4。SCP-3755-2の影響を受けている人物は、物体もしくは抽象概念の数値を算出する必要がある場面で逡巡を示します。この症状は初めに、SCP-3755-2に罹患している人物ごとに固有で発現し、日常生活の一面に影響を及ぼします (既知の症例については文書SCP-3755-Aを参照してください)。自身がSCP-3755-1を実演できないことを理解した場合、当人のSCP-3755-2の症状が悪化します5。症状は以下の通りに進行します。

第1段階 (初期状態): 対象となる人物は、SCP-3755-2の症状が発現した分野に関連して数字を思い出す、物体を数える、もしくは数量を推定する際に、定期的に軽微な疑念を感じます。この疑念はたいていの場合、ある事柄に関する自身の情報源を再計算もしくは再確認したいという軽い衝動として現れます。

第2段階 (SCP-3755-1を目撃してから72時間後): SCP-3755-2の症状が激化します。対象はSCP-3755-2の症状が発現した分野と関係がある状況に置かれた際に不安を感じます。

第3段階 (目撃から1週間後): 対象は自身の算定について確認を求めなければ、SCP-3755-2の症状が発現した分野に関わるタスクを遂行できなくなります。この確認は必ず他者から得られたものである必要があります。

第4段階 (目撃から3週間後): この時点で、対象は外部からの確認を得ても疑念を鎮めることができなくなります。

第5段階 (目撃から1か月後): 対象はSCP-3755-2の症状が発現した分野に関連する数値算定を拒否するようになります。これは、その算定が信頼の置ける同僚や友人といった外部ソースを由来とする場合でも同様です。

対象が既に不安障害や強迫性障害を患っている場合、上記の段階はより急速に進行します。SCP-3755-1を目撃した記憶を標的としたクラスB記憶処理を適用すれば、SCP-3755-2の症状は第1段階まで緩和します。記憶処理治療は第4段階の発症以前でのみ有効であることが示されています。

加えて、SCP-3755-2の症状は伝搬性を有すると見られています。他者の症状に関する詳細が、SCP-3755-2の影響を受けやすい人物の注意を惹いた場合、当該人物は同様の症状を示し始めます。この伝搬の原因は不明です。現在進められている研究では、伝搬ベクターが心気症の一種であるのか、あるいは異常なミーム効果であるのかを特定することに重点が置かれています。記憶処理は伝搬したSCP-3755-2の症状を除去するのに効果的ではありません。

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