SCP-3836
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アイテム番号: SCP-3836

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-3836はベッド、洗面台、シャワー、ジャングルジムを備えた4×4×5mのチャンバーに収容されます。SCP-3836には要求に応じて娯楽目的の工具や小さな機械部品が提供されます。午前9時から午後6時までの間、SCP-3836の要求に応じてチャンバー内に音楽を流しても構いません。SCP-3836は最低1名の同伴者がいるという条件の下にチャンバーを退室し、施設内を移動することが認められる場合があります。

SCP-3836には食事を1日2回与え、毎月1回オイル交換を実施します。

SCP-3836の実験に用いられる全ての材質は、使用前にレベル3以上の職員から承認を受けなければいけません。全ての実験は屋外の破壊試験場で行い、観察者は全員保護障壁の裏に待機するものとします。

説明: SCP-3836は成熟した雄のニシローランドゴリラ1の死骸です。死骸の上半身からは殆どの肉が失われており、露出した骨に軽い焦げ跡があります。頭蓋骨は顔面中心部に大きな亀裂があり、眼球以外の肉がありません。若干の腐敗が身体の各所で発生しており、軽傷を負ってもいます。SCP-3836の全ての血液は、未知の理由によって市販用エンジンオイルの混合物に置換されています。このオイルが少なくとも6週間に1度交換されないと、SCP-3836は新しいオイルが提供されるまで昏睡状態に陥ります。SCP-3836は通常、大量の染み汚れが付着したオーバーオール、作業用ブーツ、色付きの安全ゴーグルを着用しています。

身体の損傷にも拘らず、SCP-3836は完全に生命と知性を維持しており、自律移動し、大雑把に発話することができます。SCP-3836は同種の他個体より遥かに高い知能レベルを有し、英語の読み書きと基本的な算術の実行が可能ですが、両方とも時折 頻繁に間違っています。SCP-3836は、通常その類の機器を理解するうえで不可欠な知識分野の経験を欠いているにも拘らず、機械学と工学の分野で専門知識を実証しています。極めて短絡的な性格だと確認されており、テンポの速い音楽の聴取や、自動車両の修理・改造を楽しんでいます。これらの車両改造の目標は、SCP-3836が繰り返し述べるところによると、“速く行く”ことです。

SCP-3836の主な異常性は自動車両への異常な改造を達成・適用する能力にあります。例外無く、SCP-3836が施した改造は、その車両を運転するにあたって異常現象が発生する結果を招きます。これらの異常現象には、本来なら互換性の無いメカニズムの組み込み成功、通常の物理的改造を介した既存部品への異常性付与、そして全く新たな異常部品の製造と使用が含まれます。これらの改造をSCP-3836以外の人物が再現する試みは全て失敗に終わります。

補遺1: 2017/11/17、実験SCP-3836-28は████████管理官の特別な許可を得て実施されました。生命維持装置を装着したDクラス職員がSCP-3836の代わりに宇宙船を操縦する予定でしたが、SCP-3836はメインスラスターの隣接箇所に秘密裏にハッチを取り付けており、この決定を通達された際にハッチから搭乗して宇宙船を打ち上げました。SCP-3836と宇宙船は成功裏に地球の大気圏を離脱し、打ち上げから28秒後に全ての財団レーダーから消失しました。この現象を実現するためには、実質的に光速を上回る加速が求められます。消失直前、SCP-3836からと思われる1本の通信が宇宙船から発信されました。

ジュウブンハヤイ。

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