SCP-3840
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アイテム番号: SCP-3840

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-3840が出現し得る領域の広大さから、実体の物理的な収容は不可能です。収容活動はSCP-3840の架空の目撃情報の拡散に重点が置かれ、一般市民は実体に関する情報が都市伝説に由来するものであると信じさせられます。合わせて、現地の動物や幻覚を原因と見做した虚偽の説明が拡散されます。直接の目撃者がSCP-3840に関する情報を広範囲に拡散することを試みた場合、記憶処理が施されます。

実体によるラジオ放送は一般的には乱数放送として知られており、その実態を知る者は一部の非主流派団体に限定される為、追加的な収容処置は不要とされています。

改訂: SCP-3840とのコミュニケーションの試みは禁止されています。

説明: SCP-3840はカナダの北方森林地帯に出現する、痩せ細った体格の人型実体です。実体は重度の火傷痕で覆われており、身長は約2mです。出現時、SCP-3840は森林地帯の特定の領域から射出され、林冠を基準として50mの高度に達し、20m離れた森林内の別の領域に降下します。

上記のプロセスは不定の時間に亘って繰り返されます。出現は通常3分前後ですが、時には1時間に及びます。その間、SCP-3840は近隣の人口密集地域に向かって移動し、目標地との距離が20km以下に縮まった時点で停止します。消失が直接的に観測された例はありません。注意すべき点として、移動中の任意のタイミングにおいてSCP-3840は自発的な運動を殆ど行っていないように観察されます。

SCP-3840を中心とした未特定の半径内に入った物体は、不可視の力に押され、実体と同様の"跳躍"運動を始めます。物体は必然的に周囲の木々や地面と衝突を繰り返します。これらはSCP-3840の出現が止むと同時に消失し、以降の出現事例では確認されません。実体と運動を共にしていることが直近で確認された物体として、動物の死体、損傷した衣類、コンピュータが挙げられます。

出現中のSCP-3840からは周波数2156kHzの短波ラジオ放送が発せられています。これらの放送は単調なビープ音の繰り返しのみで構成されています。音声のサンプルが以下に表示されます。注意: 大音量の恐れがある為、職員は再生前に音量を下げることを推奨されます。

他の放送内容は現在のところ確認されていません。

SCP-3840と類似した実体の目撃が報告されています。典型的な報告として、人型実体が判別不能な複数の物体を引き連れて森林地帯内を高速で飛行し、頻繁に木々と衝突している様子が伝えられています。調査が進行中です。

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キャンプ地周辺の一帯、エージェント Szmurloによる撮影。

補遺: 2015年8月21日、カナダ、アルバータ州、スプレーバレー州立公園を発生源とした2156kHzの定置式ラジオ放送が財団資産により検知されました。信号の内容は、女性の声が英語とフランス語で「Hello?(もしもし)」と繰り返しているものでした。放送が停止した12時間後、身元を隠した財団工作員が当該地区に派遣されました。

工作員らは森林地帯に設置されたキャンプ地を発見しました。著しく損傷したキャンピングカー、仮拵えのラジオ塔1、燃え残った衣類が現地で発見されました。キャンピングカーの中からは、ネット上の複数の陰謀論コミュニティに所属していたシリエル・メルシェが、共に活動していた別の人物の所有物である携帯電話と共に発見されました。

関連ファイルが以下に表示されます。

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