アイテム番号: SCP-3848
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: この文書のコピーは電子的及び物理フォーマットの双方で全ての財団サイトに保持されます。クリアランスレベルに関わらず、財団職員によるこの文書へのアクセスは制限されてはいけません。完全なED-K-クラス:レテ・シナリオ1が発生し、人類の人口の80%以上に影響し、活動可能なO5評議会の過半と活動可能な倫理委員会の過半の投票を持って承認された場合、この文書の情報と財団の存在を大衆に開放することが許可されます。
全ての財団施設で、最低1人のMK. III記憶喪失抵抗標的記憶強化暴露訓練Amnesia Resistance Targeted Mnestic Exposure Training2を受けた専門家がこの文書を記憶しなくてはなりません。
2つの特異なED-Kレテ・イベントが理論上考えられますが、発生する可能性は高く、それぞれが収容計画に対しそれぞれ別の脅威を提示しています。これらのシナリオと、それぞれの収容手順について以下に概要を示します。
- SCP-3848がそれ自体の概念のついての広範囲の記憶消失を引き起こした場合、SCP-3848はクラスV自己隠蔽型ミーム構築物3に再分類され、それに基づいて扱われます。それに従い、この文書は可能な限り速やかに、収容プロトコルはそのまま(現時点で予想できない変更が必要な場合を除く)に、説明は問題なく記憶できるに十分なほどオリジナルから変更され、アイテム番号を再割り当ての上、改稿され、IntSCPFN4リストに再投稿されます。
- SCP-3848が財団の存在、何が異常で何が異常でないかについての財団の基準、収容という概念について影響を与えた場合には、影響を受けた職員は影響を受けた地域から移送され、影響されていない財団の施設にてミーム専門家の保護に置かれます。影響を受けた人物はこれらの概念を思い出させるようにデザインされたミームシンボルもしくはフレーズ5に暴露されなくてはなりません。
説明: SCP-3848は特定の時期と地域6のすべての住人に影響する記憶消失現象の総称です。SCP-3848の影響の発現はED-Kレテ・イベントと呼称され、相互に時系列的な関わりを持たずランダムに発生します。
ED-Kレテ・イベントは以下のような特色があります:
- 概念、物体、実体の知識が異常な手段により影響された人間の記憶から消失します。これは徴候なく発生し、SCP-3848に影響されていない外部の観察者によって発生したことのみが観察可能です。
- 忘れられた事象との相互作用の記憶は存在しますが、影響された人物の参照フレーム内では文脈が失われます。忘れられた概念に関する記憶は曖昧であり、描写が困難であり、影響された人物の証言によると、出来事の詳細を思い出す試みは直感に反し、心理的に不快に感じられます。
- ある概念の記憶の喪失は長期間に渡り7、自己維持されます。影響された人物が忘れられた概念について再提示されても、話題が変わり次第、再び忘れることになり、その概念に触れるたびに、同様の再紹介が必要となります。特定の記憶を標的とした記憶増強剤を投与する臨床処置は有効である可能性がありますが、これまでの試験での成功率はわずか9%です。コントロールされた異常な記憶再生技術の研究が進行中です8。
SCP-3848の影響により、最初に文書化されたイベントの記録を確認することは、仮に存在するとしても、困難です。財団の記録で確認できるものとして最初のイベントは、2003年7月12日、ウィスコンシン州 ████でのものです。156名の財団職員と、60,000名の一般市民が、突如、異常に、全てのイヌ科の種の存在についての記憶を、彼らのペットを含め、喪失しました。この発生は ████地域に限局し、市の境界線内の市民全員、近隣のサイト-██の職員全員、そして████郡の50%が影響されました。郡の境界線外にいた人物のうち、影響を受けたものはいませんでした。このケース及びほか数件のケースについての詳細が、補遺Iに含まれています。
財団に知られていないED-Kレテ・イベントが何件あるか、どのような概念が人類全体の記憶から失われたか、あるいは失われていないか、そしてSCP-3848がどれだけの期間影響を及ぼしてきたかに関しては不明です。少なくとも1件の大規模な、世界規模の関連した連続的イベント──財団の文書ではED-Kレテ・シナリオと呼称されています──が比較的最近のいずれかの時点ですでに発生しているという説が提唱されています。しかしながら、これらのイベントがもし発生していたとしても、その詳細は、SCP-3848に引き起こされる記憶喪失固有の自己持続的な性質により、観測困難です。ED-Kレテ・イベントは2018年4月現在1ヶ月におよそ3回発生しており、2003年に初めて発見されて以来、平均発生レートは78%上昇しています。
補遺I: 以下はSCP-3848の例の一部です。
発生日: 2003年7月16日
影響を受けた場所: アメリカ合衆国ウィスコンシン州████郡
影響を受けた市民の数: 約60,000
影響を受けた財団職員の数: 156
影響を受けた概念の詳細: 犬およびイヌ科の存在。全ての影響された人物はイヌ科の種の存在についての知識と認知を喪失した。
イベントの経過: 少なくとも20名の犬を飼っている市民が警察および動物管理局に電話をかけ、見慣れない生物が家にいると訴える。対応した現地警察および動物局の職員はそれらの生物を見たことがないことに同意し、州の機関に連絡する。それらの機関はSCP-3848イベントの範囲外にいるため影響を受けておらず、また潜入した財団エージェントが近隣のサイト-██に発生を連絡するが、サイト-██も影響を受けていることが判明する。これがSCP-3848が異常な現象として公式に記録された最初の例であり、初期収容手順が考案される。当該地域で唯一の影響されていない人物であるスペシャリスト・リランド9と、影響されているエージェントの間でのインタビューが行われる。インタビューの転写は以下に記載されている。
結果と影響: SCP-3848の影響の自己持続的な性質により、再教育の試みは繰り返し失敗する。犬は近隣の郡のシェルターに移動される。████郡の住人の約80%がイベント以前から現地で生活しているが、犬についての記憶が喪失した状態は維持されている。残りの20%はイベント後に移住してきたものだが、影響は受けていない。
発生日: 2005年8月12日
影響を受けた場所: アメリカ合衆国ノースカロライナ州ウィルミントン
影響を受けた市民の数: 約110,000
影響を受けた財団職員の数: 13
影響を受けた概念の詳細: スポーツとしての魚釣り。漁業、網を使った漁法、魚の概念は影響を受けなかった。
イベントの経過: 8月12日、現地のスポーツ用品店にて、客が陳列されていた釣り竿の性質や目的について質問する。店員は彼らにとっても見慣れない道具であると指摘する。48時間かかったものの、異常事象は口伝えによりウィルミントン警察へ、さらにそこからサイト-42に駐在する財団職員に伝わる。サイト-42が行政上のウィルミントン市街地の境界線外にあったため、サイトの職員は影響を受けなかったものの、当日市内にいた13名の職員は影響を受けた。
結果と影響: ウィルミントンの住民は他の漁獲方法に関しては記憶を保ったが、釣りに関しては認知できない。釣りは沿岸部ではプロスポーツであり続けるが、参加者や運営者はウィルミントンの行政上の市の境界線外から来訪している。当初影響された人物のうち、15%が現在までに他地域に移住している。一方人口の流入により、市の人口はその後増大しており、結果として現在ではウィルミントンの人口の半分が釣りを認知している。
[未確定のイベントを削除]
発生日: 2007年10月23日
影響を受けた場所: イギリス、フィーリクストウ
影響を受けた市民の数: 約23,000
影響を受けた財団職員の数: 1
影響を受けた概念の詳細: 船の存在。浮力のある素材の概念は除外。
イベントの経過: 無関係なアノマリーについての任務のため、2名の財団工作員がフィーリクストウに出発する。1名の工作員は、小型のモーターボートで入り江を横断し、ハリッジ国際港でパートナーと落ち合い脱出する予定で、フィーリクストウで1夜を過ごす。10月23日の朝、フィーリクストウの工作員は泳ぐ以外に水を渡る方法がわからないためにミッションを遂行できないと報告する。2名の工作員の間でいくらかの会話が交わされた後、影響を受けていない工作員はこの奇妙な主張について財団の上司に報告し、それに基づいてイベントが調査される。それにより、フィーリクストウの行政区全体が影響を受けたことが判明する。
結果と影響: フィーリクストウの住民は水の近くにいることについての不安を表し、パニックを起こした。誰かが水に落ち、即座に救助する手段がないケースが理論上予想できることから、ほとんどの住人が救命具および類似の製品を買い求めた。通過する船の写真が困惑を表現するコメントと共にソーシャルメディアに投稿され、財団の情報抑制専門家に、投稿され次第の即座の痕跡の消去の任務が下された。この任務には手作業およびキーワードを標的とするボットの両方が用いられた。
発生日: 2011年3月18日
影響を受けた場所: アメリカ合衆国ニューヨーク州ニューヨーク市クイーンズ
影響を受けた市民の数: 約230万人
影響を受けた財団職員の数: 730
影響を受けた概念の詳細: 乗用車におけるウィンカーの存在。
イベントの経過: サイト-██の外部対応運転手がウィンカーを使用していないことが、州外のサイトからの乗客に目撃される。その後の2人の口論がサイト-██により調査され、それを受けてさらに一般社会での現象の分析が行われる。
結果と影響: 微小な影響が観察された。影響地域内での年あたりの事故数は2年間2.8%上昇し、その後平常値に戻った。
発生日: 2015年12月7日
影響を受けた場所: ドイツ、ラインラント=プファルツ州マインツ
影響を受けた市民の数: 約205,000
影響を受けた財団職員の数: 0
影響を受けた概念の詳細: 交流電流が作動する原理。電気の使用と電気製品、電気の存在についての知識は影響を受けなかった。
イベントの経過: 影響された人物は全員、電力会社の従業員や自治体職員を含めて、大規模な電力供給がどのように行われているのかを理解できなくなる。送電網の操作員が職務を果たさないため、マインツに3日間の停電が発生する。ドイツ政府に潜入した財団諜報員が問題を報告し、結果として地域外より発電所を操作するための人員を派遣することが可能になる。
結果と影響: 送電網は復帰した。マインツの人口の殆どは影響を受けたままであるが、送電網の操作員は知識のある従業員に入れ替えられ、現在では市は通常通り運営されている。
発生日: 2017年1月3日
影響を受けた場所: カナダ、オンタリオ州████████ █████
影響を受けた市民の数: [削除済み]
影響を受けた財団職員の数: 0
影響を受けた概念の詳細: 殺人は違法であり、一般的に非倫理的とみなされるという事実。
イベントの経過: 1月3日の朝、一名の████████ █████の住人が、隣人により尖らせた石の殴打を用いて殺害される。目撃者は法執行機関には通報しなかった。およそ72時間後、市の境界の外からの旅行者が████████ █████に入り、多数の王立カナダ騎馬警察の警察官が、ランダムに選んだように見える一名の市民を、数名の目撃者のいる前で殺害するのを目撃する。旅行者は別エリアの法執行機関に通報するため町を出る。財団はそれら経由で発生しているイベントに気づく。
結果と影響: [データ消去]
レベル4/3848クリアランスの職員は、財団によって記録された、全ての既知のSCP-3848イベントの広範な記録を閲覧可能です。また、サイト-42ミーム認識災害部門は申請によりこの記録を利用できます。






